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今週の一番『保健室の死神』病魔って良い妖精もいれば悪い妖精もいるって感じ

2010年09月23日 | マンガ
【9月第2週:バクマン 99ページ 悔し涙と嬉し涙】
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【漫研】
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『保健室の死神』(作・藍本松)を毎週楽しく読んでいます。『保健室の死神』は、常伏中学に生徒達に降りかかる病魔(取り憑いて不思議な能力を宿らせる)たちを喰らう謎の保険医・派出須逸人(はですいつひと)ことハデス先生の魔物退治譚。…なんですけど、何か段々とこの病魔たちの事が好きになってきましたwいや、かなり最初から好きなんですけどね。もともと、人の心の隙をついて侵入して寄生し、やがてはその人間の意識を支配し生命力を吸い尽くす(…だったかな?)…というヤバい設定があるはずなんですが、僕はほとんどの病魔をどうにも憎めないwいや、これはマズい、ヤバい、悪い、って病魔も沢山いるんですけどね。

その理由の一つは病魔たちが引き起こす騒動の多くがとてもユーモラスなものである事。実際のところ取り返しの利かない程の被害ってあまり出ていない。もう一つは病魔たちって結果として罹る生徒たちの心をよい形で解放して、心の成長を促しているように見えるんですよね。いや、結果としてですが。
この回の『第49話 目指せ男前!?』に登場した病魔・男前(ハードロック)にしても「男らしくなりたい!でも、男らしさって何だ?」と悩む少年~真哉の弟・刀哉に対して、非常に親身に“応えて”あげているように見える。子供のちっぽけな悩みを笑わないっていうか。すごくいい友達に見えたりする時があります。
男前(ハードロック)は結果として刀哉は命を落としかけてハデス先生に退治されてしまうんですけど、それは運が悪かったというか、巡り合わせというか……なんとなく、この病魔、刀哉が何らかの「男らしさ」に目覚めたら、あるいは何らかの“答え”を得られたら、その時は“男らしく”少年から離れて行ってしまうんじゃないか…とか、そんな事を妄想したりしました。いや、それこそが“悪魔”のやり口という事かもしれませんがw

なんか気持ちの持ち方、心の方向のつけ方によって、病魔の発現って良くも悪くもなる気がします。…そんな“正しい付き合い方”が分かってしまような弱っていない心には取り憑かない…って事かもしれませんがw少年少女のちょっとした悩みや望みを解決したり、それで“悪いこと”は全部、自分の所為として退治されて行く……まるで『泣いた赤鬼』の青鬼くんのような(?)病魔たち。
…いや、ぶっちゃけ、なんか、そろそろ病魔ってハデス先生みたいに常駐していてもいいと思うんですよ。こんな友達みたいな奴ら。能力がキャラクターに常駐すると別のマンガになってしまうかもしれませんけどねw


保健室の死神 4 (ジャンプコミックス)
藍本 松
集英社