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松山ケンイチ≪AERA・・国宝級のアヒル口≫①2009-09-30

2010-07-04 | 松山ケンイチ

お待たせしました。ほんっと、
時間があったら紹介したい記事だらけなんですよ。
ごめんごめーんごめごめごめごめ・・ごめーん(笑)
(既出:2009-09-30)

松山ケンイチ
≪AERA・・国宝級のアヒル口≫①
        2009-09-30

質問をするたびに、「う~ん」と言って、考え込む。
それは、自分の本音と向き合う時間のようにも思えるが、半面、
初対面の人には軽々しく胸の内は話せない・・・そんな壁のようなものも
感じさせる。
国宝級のアヒル口に鋭い瞳。単に役を演じるのではなく、役になり切る芝居で、
”憑依型俳優”と評される。
その松山ケンイチが、初のアクション映画に挑戦した。白土三平が1964年から
連載を始め、今なお完結をみない伝説のコミックスピンオフ作品、
「カムイ外伝」。演じるのは忍びの役。

(松山)
トレーニングは撮影の1年半前から初めてました。
忍者らしさを監督やスタッフと一緒に作り上げていったんです。



映画の舞台は17世紀の日本。社会の底辺に生まれ、自由を求めて忍となる。
だが、理不尽な殺戮に嫌気がさし抜け忍となり、裏切り者として
執拗なまでに追われる。誰かを愛したいと渇望しながらも、愛する人が
自分の犠牲になることを厭い、人とかかわりを持とうとしない。

(松山)
僕は生まれてからすでに、周りに平和と自由がある中で生きてきた。
産声をあげたときにはすでに、こういう生き方しかできないという社会で
育ったカムイと僕はまったく違う。



役に共感できない部分があればあるほど、芝居は難しくなる。
気持ちと身体がついていかなくて、不満がつのった。

(松山)
忍者が持つ孤独感や鋭さを出してくれって、要所要所で言われて・・・・。
でも、体は思うように動かないし、気持ちも離れてしまう。
なんで自分だけこうなるんだろう?と、撮影中は自己中なネガティブ状態に
なりました。スタッフやキャスト、監督が話しかけてくれて、そんな状態から
僕を抜けさせてくれました。


宮藤官九郎と崔洋一の共同脚本は、どんどん書き換えられていったという。

(松山)
宮藤さんの脚本には、いい意味での軽さがありますが、
今回の≪カムイ外伝≫にはそんな遊び心はなかった。
台本が変わっていく過程を見ていたんですけど、
社会の闇というか、蓋をされた部分を見せられてる気持ちになりました。



≪カムイ外伝≫は、今まで知ろうとしなかった≪差別≫の歴史に
向き合う機会にもなった。
憑依型の評価にたがわず、≪デスノート≫のLや、
≪デトロイト・メタル・シティ≫のヨハネ・クラウザーⅡ世など、
漫画だからこそ成立するようなキャラクターを見事に演じている。
絵のインパクトによってイメージが固定化されると同時に、
愛読者はそれぞれの思いいれも深い。
ある意味、小説の役を演じるよりも難しい。
だがそこは割り切っている。

(松山)
自分の思いに監督の考え、衣装やメイクとか全部はいったら、
原作以上のものができると思っているんです。
原作を読みすぎた≪デスノート≫前編は、自分の中で葛藤の連続。
あえて読まなくなってからは、芝居もだいぶ自由になった気がします。
そっから漫画原作との付き合い方というものがわかってきた気がします。


それ以来、オファーが来た作品の原作は1回しか読まない。

(松山)
役はとりあえず演じてみます。
机の上で台本をしゃべっているだけだと体が疼く。
自分が感じたことを出せると思ったら、恥ずかしがらずに
出すようにしています。
でも撮影現場ではいっつも不安だし、迷ったりはしているんです。
だけど、本番中は信じるしかない。
自分が演じるキャラクターが、そのキャラクターであると
100%信じながらやっているんで。本番中は誰にも邪魔させない。


瞳の奥がかすかに力をおびた。
話せば話すほど、演じることで自分を保っているように思える。
素の松山ケンイチは、どこにあるのだろうか。
クランクアップする恐怖感や役がない日常を過ごす不安はあるのだろうか。

(松山)
昔はそういう不安はありましたね。空っぽな人間でした。でも、
それって逃げなんで。
向き合うものにきちんと向き合わなかったら、いつまでたっても
子どものまま。成長できない気がするんです。

国宝級のアヒル口


AERAにこんな文言が載ろうとは。
まろうさぎさん、怒涛のレポ作成時、
お知らせくださってありがとうございます。
本日、一部を掲載しました。
もう店頭でお目にかかれないです、
私も最後の一冊だったんですよ、ほっとしました。
この特集を担当なさった長谷川拓美さん、
芸術全般にきわめて造詣の深いかたですね。
松山さんをとても深く、広がりを持って
捉えてくださっているので、
ミラーボールのように多面体で
どの部分も輝いて見える松山さんの、
ともすれば全体像が見えなくなってしまうような危惧を、
丁寧に解き明かしてくださっています。
もちろん、私は後ほど出てくる寺山修司をはじめとして、
文学史、演劇史、詩史などには門外漢なので、
ただただ感嘆するばかりだったのですが。

松山さんを語る上でちょっと余談かもしれないですが、
宮藤官九郎さんと崔監督の共同脚本ということになっていて、
え、そうだったのかと自分の不明を恥じました。
あれは宮藤官九郎さんの脚本なんだ?と思っていたので。
どんどん書き換えられていった脚本ということは、
つまりクドカンの個性が薄められていったということなのでしょうか。
いったい何のためにクドカンを起用したのかなあと思いました。
クドカンは窮屈だっただけなんじゃないかと。
クドカンだとわかる脚本場面があったらどなたか、ご教授くださいませ。


残りは後日掲載予定(あくまで予定とね、させてくだされ)ですが、
本日の引用部分に関して・・・・、

デスノートのときは原作を読み込みすぎたんですね。
リアルタイムでデスノートを読んでいたというから、
Lを完璧に再現しなければならないと当初、苦しんだでしょう
現実には(原作ファンには怒られるだろうけど)
素晴らしい脚本を得て、原作がたどり着けなかった場所に
Lを運んだし、松Lという新しいLを確立させられた・・。
しかし、DMCを原作1回読んだだけで撮り終えたんだなんて、
ビビリまくりです。
でも、原作を読み込まないというだけで、大分ロケの直前、
悩んでましたよね、ニナミカさんにこぼしてた(笑)

>本番中は誰にも邪魔させない。

DMCのメイキングでありましたね、
ねぎっちょでいるとき、カメラを遠ざけるシーン。

>愛読者はそれぞれの思いいれも深い。
>ある意味、小説の役を演じるよりも難しい。
>だがそこは割り切っている。

カムイだけじゃないですよね、
その時その時、急峻に見える山を登って、
息を切らせながら登頂したんだなあって思います。
ただ、カムイは巨峰すぎたのでしょう、
歴史を経てカムイ本来のものに加わっていく意味も
あるいはあったかもしれません。
その当時の身分制度、それを個人として改革するのでなく、
飛び出して自由になろうとするカムイ、
逃亡を重ね、流浪して、疲弊しきっていくカムイ、
温情や裏切りのなかですら、逃げ延びることが第一義、
それは原作を1回読んだだけで、イメージとして
掴みきれないものでしょう。
だから、監督にカムイの心情をたどってもらったんですね。
松山さんが確立してきたアプローチでは届かない、
その苦しみは想像を絶するものがあるし、
焦燥はいかばかりだったかと思います。


>クランクアップする恐怖感や役がない日常を過ごす不安はあるのだろうか。

かつてはそうだったけど、今は違うと。
子どものままじゃないぞ、と。
2年たつと発言はさすがに頼もしくなります。
今は私生活を豊かにして、
でも俳優の仕事にどうフィードバックしようかと
やっぱり職人気質なこだわりがあるんですね。
真摯な姿勢、いつもあまあまな自分を、
鉄槌で殴られる思いです(汗)



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10 コメント

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クドカンらしさ (may)
2009-09-30 06:38:30
この作品でクドカンらしさというのはなんと言っても水谷軍兵衛のシーンになるかな?原作の世界観を持ちつつもアユ(原作には出てこない、絵師も出てこない)などのシーンは遊び心があります。クドカンがというより2人で色々原作と向き合いながら試行錯誤しながら出来あがった作品だと原作を見ると感じます。(クドカン独特のはっちゃけたシーンは目につかないけれど)まぁ、これはクドカンがどう感じったか伺いたいですけどね(笑)
Unknown (まろうさぎ)
2009-09-30 06:53:38
おはようございます!!
待ってました、この記事を~~~~。
お忙しい樹さんを頼らずに自分で書けよと思いますが、このAERAの文章、僭越ながら、私が書いたんじゃないの(笑)と思うほど(これにほくろフェチと鼻孔萌えが入ったら、カンペキに私です!)のシンクロ率で、冷静に書けそうになかったんです。
写真についてるキャプションもよかったし!
で、冒頭の部分、「国宝級のアヒル口」に目を奪われてましたが、冷静に読むと、「松山さんはインタビューに答えているだけではなく、インタビューアにも答えているんだ」という当たり前のことに気づきました。インタビュアーに質問を受けるたびに、自分の中をのぞき込み、目の前の相手にむかって真摯に答えるその姿勢が好きなんだと改めて思います。

脚本のクドカンらしさについては…私は渡衆の一人(ガンスかな)が、「女だ!」と言ったところでかなり年嵩の女性たちが、自分たちの出番とばかりににじりよっていくシーンには感じました。それ以外は…。
クドカンさんがどう思っているのか聞きたい気がします。
Unknown (れいちぇる)
2009-09-30 13:31:37
こここここれは・・・・
近年まれにみる素晴らしい雑誌でした!(私の中でかなり上位)
普段コンビニでは本を買わないんですけど、これは見つけた瞬間
「やばい!!!!!!(心の声)」となって心臓ばくばく、挙動不審不審、店内ウロウロ、
そしてササササと身を隠すように(忍者つながりか)レジに向かいましたね。

表紙のなんともいえない険しい顔もさることながら、内容も素晴らしい。
樹さんが記事にしてくださると、購入を逃してしまった方も読めてほんとによいと思います。
いや~世のため人のためになってるな~L図書も、もちろん松もね!!

クドカンらしさ・・・なのかわからないけど、笑いが起こったのはまろうさぎさんが指摘されたシーンだけだったような。
だから私もそこがクドカン風味なのかなあ?と思いましたが・・・それもなんか違うような気も。飄々とした小林薫さんのキャラ設定とかが意外とクドカン好みかもしれませんね。(って詳しくないですけど)


Unknown (まじょっこ)
2009-09-30 22:18:54
こんなに素晴らしい雑写真&内容だとは知らず、悠長に昨日買いに行ったらもうすでにありませんでした・・・
遅すぎた・・・(泣)

でもでもあきらめきれず、バックナンバーを取り寄せてもらってます!
まだ在庫があるといいなぁ!!

記事にしてくださってありがとうございました☆
mayさんへ ()
2009-10-01 06:16:25
おはようございます。

あ、原作を読み込んでの、比較検討ありがとうございます。
そうなんですか、軍兵衛の出てくるシーン。
なるほおど。
佐藤浩市さんと小林薫さんは脚本がどんなでも、
自分色に染め上げるんでしょうけど、筋書きは変えられないですよね。

>クドカンがというより2人で色々原作と向き合いながら試行錯誤しながら
>出来あがった作品だと原作を見ると感じます。

なあるほどです。クドカンも少年ですから笑)、
崔監督は怖かったでしょう。会見のとき、妙にお澄まししてて可愛かったですね。
おどおどボルテージが松山さんを超えてた!
「クワイエットルームへようこそ」は俳優としても素晴らしかったから、
いつか松山さんと自分が撮った映画で共演してほしいです、
「少年メリケンサック」テイストでぜひ笑!!
まろうさぎさんへ ()
2009-10-01 06:24:36
おはようございます、まろうさぎさん。

まろうさぎさん、リクエストありがとうございました。
書店に走って、悶絶しました。
このかたの松山さんにたいする愛情、とくに寺山修司のあたりは
すっごいですね、その詳細きわまり、熱意と深度には
そうそう、まろうさぎさんを彷彿させました!
記事、途中まで文字起こししています、
後日UP、待ってくださいね。
松山さんをどの深さまで降りていって捕らえるか、
それで雑誌やコラムの内容は決まりますね。
松山さんの言葉はいつも真剣なので、
ある程度の記事にはなるでしょうけど、
どれだけのものを引っ張り出せるかは、記者の資質とか、
文才とか、知識にもかかってくると思います。
自分にたいする踏み絵?
ちょっと違うか、でも松山さんをインタビューするひとは、
AERAに目を通して、つまんない時間をインタで
松山さんに潰させないよう、
お願いしたいものですね。
ってコメレスの趣旨がちがう?笑

>私は渡衆の一人(ガンスかな)が、「女だ!」と言ったところで
>かなり年嵩の女性たちが、自分たちの出番とばかりに
>にじりよっていくシーンには感じました

唯一の笑えるシーン?!でしたよね。
ああいうシーン、1箇所でもあってよかったと思います(お約束的な:笑)
その後を考えるとせつないという・・。
私、松山さんの手のメリケンサックも、
クドカンがもくろんで撮らせたと思いますけどね(笑)
クドカンのインタビュー、たっぷり読んでみたくないですか?
会見のあれだけなんて、淋しいですよね。

れいちぇるさんへ ()
2009-10-01 06:27:57
おはようございます。

そうそう、このAERAには使命感で燃えましたよ(笑)
教えてくださったまろうさぎさんに感謝なのです(アエラ読者:笑)
いやあ、Lたんのブルーレイにまで含みのあるコメントが。
あれだけでも記事にしまっせ!!後日笑

そうそう、まろうさぎさんご指摘の部分しか思い浮かばないですね。って、
まだ1回しか観てないのでご教授を願ったわけでして、すみません(汗)

小林さんと佐藤さんは、すでに脚本からはみ出してきそうですよね。
貞子みたいに(おおお、なんちゅう笑)

れいちぇるさん、久しぶりのコメント、めちゃうれしかったですよん。
まじょっこさんへ ()
2009-10-01 06:30:15
おはようございます、
おお、バックナンバー取り寄せですか、

ユーアーライト(月ではない笑)
この記事だけじゃなくて、ほかのコンテンツもよかったですよね。
この長谷川さんの記事は追って掲載しますが、
お手元に早くAERAが届くといいですね!!

Lのことに関しても超短いけど、あっとおどろくコメントがありましたよ!!
焦らしてごめん(笑)
はじめまして (みるこ)
2009-10-02 10:32:09
いつも楽しく拝見させていただいてます。樹さんのコメントが楽しみだったりします(笑)

さて。私はクドカンファンで、"クドカンらしさ"という言葉に飛び付き書いてしまいました。
カムイ外伝も、クドカンはどう描いたのだろう?という興味もあり、観させて頂いたんですが、みなさんが言われた箇所に同感です。

特に私はCGの動き方全てがクドカンっぽかったなと思いました。(クドカンはあまりCGが好きじゃないみたいなんですが)あとはラスト。妙な余韻が残る終わり方ですかね。

やはりカムイ+崔監督×クドカンって感じでしたね。

時代劇コメディですが、クドカン初監督で"真夜中の弥次さん喜多さん"も漫画が原作なんですが、ほんと全てがクドカンワールドなんで是非みてくだい!カムイとは180度(もしかすると以上?笑)遥かに違いマス!

ほんと松山さんコメディ挑戦してほしいですね。

またお邪魔しまーす。


みるこさんへ ()
2009-10-02 23:51:51
こんばんは、みるこさん。
初めまして。コメントありがとうございます。

私はそんなに数多くの作品を見たことがないし、
大人計画のこともよく知りはしないんですが、
なんと言っても、あの伝説の、
≪池袋ウエストゲートパーク≫が大好きで、
そういえば小雪さんと
坂口憲二さんも出てたんだった(笑)
脚本書いたひと天才!!って思ってました。
ネイチャーメイドのCMも好きだったし、
なんたって、「クワイエットルームへようこそ」
あれは俳優さんとしてよかったですよね!!
なんかシャイなんだけど真面目なクドカン、
大好きなんですよ。
だからこないだの会見のとき、あんまり注目されなくて、
「あーーせっかくここにクドカンがいるのに!」
と実は憤っていました(笑)

>”真夜中の弥次さん喜多さん"

観たいです。長瀬くんと七之助さんでしたっけ?
一瞬躊躇しちゃうんですけど(笑)
次の機会には借りてみたいです。
クドカンと佐藤浩市さんって、「少年メリケンサック」でより一層、
絆が深まったでしょうね。
(だれも指摘しないけど:笑)

>ほんと松山さんコメディ挑戦してほしいですね。

コメディになりえないひと、松山さんと小栗旬くんってどぅですか?
クドカン脚本で。
あのふたりをめちゃくちゃいじってほしくありません???

ぜひぜひまたおしゃべりしに来てくださいね。
楽しみにお待ちしています、はぁと。

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