青龍刀で気絶させられた一刀が、恋の手で運ばれていく。
その哀れな姿を見送る乙女たちの目には、「おしおきです!」と語る炎が自己主張を続けている。
なにせ、一番おしとやかで優しいと評判の月でさえ、
「……ご主人さま? 色々と聞きたいことがあるので早く起きて下さいね?」
と一刀に付き添いながら、笑顔で囁いているのだ。
傷の痛みか、愛する仲間の嫉妬のためなのかは分からないが、うなされる一刀に若干の憐みを感じたと詠は後に語る。
だが、そんな詠もちゃっかり一刀にボディブローをくらわせていたりする。
やはり、ツンデレ軍師も手紙の内容にムカついていたようだ。
「ボクは、こんなち●こ太守のことをこれっぽっちも気に入ってない!」
詠さん、メタ発言は禁止です。
「まったく、ご主人様は気が多すぎる…」
一刀を引き連れて出ていく三人の姿を見送りながら、ヤキモチ9:怒り1の表情で顔を赤らめながら愛紗は呟く。
(最近は、私を部屋に呼んで下さらないし…)
別の外史では、「魏の種馬」「呉の孕ませ王」の異名をとる一刀でも、
桃香を筆頭とする蜀の重臣11名(璃々を除く)、
侍従2名、
降将(音々音・恋・美以・麗羽・斗詩・猪々子)6名、
そして影(or幸)の薄い女性が1名と、
総勢20名の女性を一度に相手することはできない。
[ペタ→並乳→巨乳][ロリ→美少女→美女]とバリエーションに富んだハーレムである。お嬢様、ボクッ娘、レズ、ツンデレ、未亡人、義妹と属性にも事欠かない。
(朝儀の前に見た星がやけにご機嫌だったことを見ると、きっと昨夜は星とお過ごしになられたのだな…)
そう考える愛紗の胸に、チクッと痛みが走る。
「(いっ、いかん…! こっ、これでは、独占欲まる出しではないか!)
自分の想いに慌てた愛紗は、敬愛する主の笑顔を思い出そうとする。
だが、そこに出てきた一刀は、以前閨に呼ばれた時に「愛紗、愛しているよ」と耳元で囁く一刀であった。
(そうだ、私を含めて全員を平等に愛するあの方だからこそ、私は愛したのだ…)
そして嫉妬の後は、結局ノロケて終わるのがデフォルトである。
「まったく… 愛紗は何を考えているのかが外に出過ぎる」
顔を赤らめさせながら、クネクネしている愛紗を見てほほ笑む星。
「あらあら、それが愛紗ちゃんの良いところじゃない」
「うむ。愛紗はお館様一筋じゃからな」
大人の女性としての余裕を見せる紫苑に桔梗。
桔梗などは既にと徳利をかたむけて、愛紗を肴に一杯やろうとしていたりする。
諸悪の根源が強制リタイアさせられたことで、先ほどまでのシリアスな雰囲気は消え失せ、軍儀の間の空気はすっかり和らいでいた。
「ならば私も一献…と、軍師殿たちは何やら考え事をしているようだが、いかがなされた?」
星が視線を向けている先には、書面と睨み合っている朱里と雛里。
二人とも戦場で策を考えているかのような真剣さである。
「はい。この手紙の意図を考えていたんです」
「意図って…ご主人様に魏と呉に遊びに来て下さいってことじゃないの? あと、その…血を広めるってことは、その… つまり…(ごにょごにょ)」
桃香は自分の答えに恥ずかしがって最後の方は何も聞こえてなかったりする。
指を胸の前で合わせながら、顔は真っ赤っか状態だ。
秘め事を思い出したのか、愛紗と同じようにクネクネしている。
そして、そんな桃香を見て、激しく萌える蜀一番のレズ(桃香のみロックオン)。
だが、そんな桃色の世界に旅立った三人を放置して、天才軍師コンビは話を続けていく。
「……曹操さんも孫策さんも… 真意は別のところにあるんだと思います」
「にゃ? 雛里どういうこと?」
つぶらな瞳を向ける鈴々に、今度は朱里が答えを返す。
「現在、大陸は魏呉蜀の三大国の同盟の下で平和を保っています。ですが、それは強固であると同時に脆いつながりでもあります。確かに、曹操さんに孫策さん、そして桃香様が健在の間は、大戦が再び起こる可能性は極めて低いと思います。ですが、私たちがこの世を去った後の世代が、同じように他の二大国との共存を図るとは限りません」
「……秦の始皇帝、前漢の劉邦、後漢の劉秀…… この大陸は、群雄が覇を競う動乱と天下の統一を繰り返してきました。……歴史を見れば、大陸に諸勢力が割拠する状態では、太平の世は長くは続かないというのが分かります」
「我らに天下を統一する力はない。だが、今の平和にうつつを抜かしていては、またすぐに大乱が起こり、民の生活は脅かされる。……まったく、難儀なことよのう」
朱里と雛里の言葉に、桔梗はどこか悔しげに言葉をもらす。
ここにいる皆が、桃香の理想に心酔し、戦乱を戦い抜いてきた。
そして、華琳・雪蓮の協力を得て魏呉蜀の三国同盟が成立し、安寧を取り戻した。
だが、地下にもぐってはいるが、今の情勢に不満を持つ輩がいるのも事実である。
ある者は反乱を企て、ある者は五胡を扇動し、ある者は暗殺を企む…
みんなが手を取り合えば、平和の世は作り出せる」という桃香の理想は尊いものだ。
だが、理想と現実には決して越えられない壁が存在する。
だからこそ、
自分たちが描いた世を守るためにも、
城下で、農村で、草原で、笑顔を輝かせる子供たちの未来を守るためにも、
常に、朱里と雛里はその明晰な頭脳を働かせている。
三国が鼎立するこの太平の世を、少しでも長引かせるために……
「う~ん。あたし、難しくてよく分からないんだけど…… それで、結局曹操と孫策の本音ってのは、一体何なんだ?」
軍師コンビが歴史の講釈をしている間は、横の鈴々と頭から「くえすちょんま~く」を飛ばしていた翠が話を急かせる。
「今や、蜀の大徳の一人であり、天の御遣いであるご主人様の名を知らぬ者はいません。ですから、曹操さんも孫策さんも、ご主人様の血を魏呉蜀の全てに浸透させることで、天の御遣いへの畏敬を国家への畏敬を重ね合わせ、民衆の支持を強固にさせること、これが第一の狙いだということは明白です」
朱里の説明に、う~む、と唸る蜀の重臣一同。
桃香、愛紗、焔耶もちゃっかり現実世界に戻ってきて、神妙そうな顔持ちでいる。
彼女たちの心は複雑であった。
一人の女性としては、一刀に魏呉の女性に手を出して欲しくない。
女性たるもの、誰でも、思慕する殿方からの寵愛を独占したいという思いは持っている。
他方で、
一人の将としては、その方法が有用だと分かっていた。
天の御遣いという名が持つ神聖さは、何にも代え難い財産であろう。
頭では理解しているが、心が納得してくれない。
そんな思いから皆が無言になり、場を重い空気が支配していく。
「ふむ。ならば、奴らの真の狙いとは?」
主も罪深い御方だ、と苦笑しながら星が答えを促す。
だが、その答えは、誰もが予想だにしないものだった!!!!!
「…真の狙いは、ご主人様の子供を誰よりも最初に産むことで、ご主人様を国に迎い入れて本妻の座に就きたいということだと思います……」
「「「「えええええぇぇぇ~~~~~~~~~~~~~っっっ!!!!!!!!!!」」」」
今日も蜀は平和である。
その哀れな姿を見送る乙女たちの目には、「おしおきです!」と語る炎が自己主張を続けている。
なにせ、一番おしとやかで優しいと評判の月でさえ、
「……ご主人さま? 色々と聞きたいことがあるので早く起きて下さいね?」
と一刀に付き添いながら、笑顔で囁いているのだ。
傷の痛みか、愛する仲間の嫉妬のためなのかは分からないが、うなされる一刀に若干の憐みを感じたと詠は後に語る。
だが、そんな詠もちゃっかり一刀にボディブローをくらわせていたりする。
やはり、ツンデレ軍師も手紙の内容にムカついていたようだ。
「ボクは、こんなち●こ太守のことをこれっぽっちも気に入ってない!」
詠さん、メタ発言は禁止です。
「まったく、ご主人様は気が多すぎる…」
一刀を引き連れて出ていく三人の姿を見送りながら、ヤキモチ9:怒り1の表情で顔を赤らめながら愛紗は呟く。
(最近は、私を部屋に呼んで下さらないし…)
別の外史では、「魏の種馬」「呉の孕ませ王」の異名をとる一刀でも、
桃香を筆頭とする蜀の重臣11名(璃々を除く)、
侍従2名、
降将(音々音・恋・美以・麗羽・斗詩・猪々子)6名、
そして影(or幸)の薄い女性が1名と、
総勢20名の女性を一度に相手することはできない。
[ペタ→並乳→巨乳][ロリ→美少女→美女]とバリエーションに富んだハーレムである。お嬢様、ボクッ娘、レズ、ツンデレ、未亡人、義妹と属性にも事欠かない。
(朝儀の前に見た星がやけにご機嫌だったことを見ると、きっと昨夜は星とお過ごしになられたのだな…)
そう考える愛紗の胸に、チクッと痛みが走る。
「(いっ、いかん…! こっ、これでは、独占欲まる出しではないか!)
自分の想いに慌てた愛紗は、敬愛する主の笑顔を思い出そうとする。
だが、そこに出てきた一刀は、以前閨に呼ばれた時に「愛紗、愛しているよ」と耳元で囁く一刀であった。
(そうだ、私を含めて全員を平等に愛するあの方だからこそ、私は愛したのだ…)
そして嫉妬の後は、結局ノロケて終わるのがデフォルトである。
「まったく… 愛紗は何を考えているのかが外に出過ぎる」
顔を赤らめさせながら、クネクネしている愛紗を見てほほ笑む星。
「あらあら、それが愛紗ちゃんの良いところじゃない」
「うむ。愛紗はお館様一筋じゃからな」
大人の女性としての余裕を見せる紫苑に桔梗。
桔梗などは既にと徳利をかたむけて、愛紗を肴に一杯やろうとしていたりする。
諸悪の根源が強制リタイアさせられたことで、先ほどまでのシリアスな雰囲気は消え失せ、軍儀の間の空気はすっかり和らいでいた。
「ならば私も一献…と、軍師殿たちは何やら考え事をしているようだが、いかがなされた?」
星が視線を向けている先には、書面と睨み合っている朱里と雛里。
二人とも戦場で策を考えているかのような真剣さである。
「はい。この手紙の意図を考えていたんです」
「意図って…ご主人様に魏と呉に遊びに来て下さいってことじゃないの? あと、その…血を広めるってことは、その… つまり…(ごにょごにょ)」
桃香は自分の答えに恥ずかしがって最後の方は何も聞こえてなかったりする。
指を胸の前で合わせながら、顔は真っ赤っか状態だ。
秘め事を思い出したのか、愛紗と同じようにクネクネしている。
そして、そんな桃香を見て、激しく萌える蜀一番のレズ(桃香のみロックオン)。
だが、そんな桃色の世界に旅立った三人を放置して、天才軍師コンビは話を続けていく。
「……曹操さんも孫策さんも… 真意は別のところにあるんだと思います」
「にゃ? 雛里どういうこと?」
つぶらな瞳を向ける鈴々に、今度は朱里が答えを返す。
「現在、大陸は魏呉蜀の三大国の同盟の下で平和を保っています。ですが、それは強固であると同時に脆いつながりでもあります。確かに、曹操さんに孫策さん、そして桃香様が健在の間は、大戦が再び起こる可能性は極めて低いと思います。ですが、私たちがこの世を去った後の世代が、同じように他の二大国との共存を図るとは限りません」
「……秦の始皇帝、前漢の劉邦、後漢の劉秀…… この大陸は、群雄が覇を競う動乱と天下の統一を繰り返してきました。……歴史を見れば、大陸に諸勢力が割拠する状態では、太平の世は長くは続かないというのが分かります」
「我らに天下を統一する力はない。だが、今の平和にうつつを抜かしていては、またすぐに大乱が起こり、民の生活は脅かされる。……まったく、難儀なことよのう」
朱里と雛里の言葉に、桔梗はどこか悔しげに言葉をもらす。
ここにいる皆が、桃香の理想に心酔し、戦乱を戦い抜いてきた。
そして、華琳・雪蓮の協力を得て魏呉蜀の三国同盟が成立し、安寧を取り戻した。
だが、地下にもぐってはいるが、今の情勢に不満を持つ輩がいるのも事実である。
ある者は反乱を企て、ある者は五胡を扇動し、ある者は暗殺を企む…
みんなが手を取り合えば、平和の世は作り出せる」という桃香の理想は尊いものだ。
だが、理想と現実には決して越えられない壁が存在する。
だからこそ、
自分たちが描いた世を守るためにも、
城下で、農村で、草原で、笑顔を輝かせる子供たちの未来を守るためにも、
常に、朱里と雛里はその明晰な頭脳を働かせている。
三国が鼎立するこの太平の世を、少しでも長引かせるために……
「う~ん。あたし、難しくてよく分からないんだけど…… それで、結局曹操と孫策の本音ってのは、一体何なんだ?」
軍師コンビが歴史の講釈をしている間は、横の鈴々と頭から「くえすちょんま~く」を飛ばしていた翠が話を急かせる。
「今や、蜀の大徳の一人であり、天の御遣いであるご主人様の名を知らぬ者はいません。ですから、曹操さんも孫策さんも、ご主人様の血を魏呉蜀の全てに浸透させることで、天の御遣いへの畏敬を国家への畏敬を重ね合わせ、民衆の支持を強固にさせること、これが第一の狙いだということは明白です」
朱里の説明に、う~む、と唸る蜀の重臣一同。
桃香、愛紗、焔耶もちゃっかり現実世界に戻ってきて、神妙そうな顔持ちでいる。
彼女たちの心は複雑であった。
一人の女性としては、一刀に魏呉の女性に手を出して欲しくない。
女性たるもの、誰でも、思慕する殿方からの寵愛を独占したいという思いは持っている。
他方で、
一人の将としては、その方法が有用だと分かっていた。
天の御遣いという名が持つ神聖さは、何にも代え難い財産であろう。
頭では理解しているが、心が納得してくれない。
そんな思いから皆が無言になり、場を重い空気が支配していく。
「ふむ。ならば、奴らの真の狙いとは?」
主も罪深い御方だ、と苦笑しながら星が答えを促す。
だが、その答えは、誰もが予想だにしないものだった!!!!!
「…真の狙いは、ご主人様の子供を誰よりも最初に産むことで、ご主人様を国に迎い入れて本妻の座に就きたいということだと思います……」
「「「「えええええぇぇぇ~~~~~~~~~~~~~っっっ!!!!!!!!!!」」」」
今日も蜀は平和である。
次回もまた非常に楽しみな展開を期待します。具体的には一刀が大陸の種馬になる展開とか(笑)それではこれからも執筆頑張って下さい!
一刀……なんていうか、ご愁傷様w今回は、まぁ、なんというか……自業自得……ではないけど、微妙なラインというかなんと言うか、うむぅ……
策略としてはそうなんでしょうけど、実際それ以外の感情も混じっているんでしょうね……多分、素直になれない人間辺りが怪しそうだw
しかし、ますます波乱がおきそうですね、楽しみだw
あと、一応誤字っぽいものが……ボディクローじゃなくて、ボディブローですよね、多分?
ではではー