映画や舞台を観ました。

映画や舞台を観た記録です。

マダム・イン・ニューヨーク

2014-08-15 11:36:15 | 映画



『人生はマラソンだ!』を観た後は、モスで遅いお昼ご飯を食べて、すぐまた銀座シネスイッチに戻って『マダム・イン・ニューヨーク』を観ました。

インドの映画という情報しか持ってなくて、もしかしたら「ポリウッド」と呼ばれる歌やダンスが中心のインド映画なのではないか。
エディ・マーフェイの『星の王子ニューヨークに行く』のような、インドの貴族だか石油王だかの王女がニューヨークに行って引き起こすドタバタ喜劇なのかと予想していたのですが、どちらもまったく違いましたね。

夫はビジネスマンで、子供は学校で英語を習っているくらいだから、インドではかなり裕福な家庭なんだと思う。
主人公である妻のシャシは、とても料理が好きで、作ったお菓子を近所にお裾分けとかすると喜ばれることから、それを商売にしたいと夫に相談しますが、夫は妻が仕事をするなんてとんでもない、おまえは私のためだけに料理を作っていれば良いんだと反対されます。

先進的なビジネスマンでありながら、家庭に対しては保守的な夫と言う感じなのかな。

そして、年頃の長女は英語が全然出来ない母親をバカにしてからかったり、家にきた友達に彼氏とのデートの話なんかを、どうせわからないからと母親の前で英語で話したりするのです。

自分を家政婦かなにかのように扱う夫、古くさい母親と見下す子供たちに尊厳を傷つけられていた彼女。
そんななかNYに住むいとこが結婚することになり、この家族も結婚式に参加するのですが、インドの伝統的な儀式にのっとった結婚式をするために、妻であるシャシだけ家族とは先に一人でNYに行って準備を手伝うことになったのです。

そこから英語のわからないアジア人女性のNYへの一人旅、そしてNYでの生活が始まります。
英語がわからない中での入国審査の場面とか、マンハッタンの英語を話せない客に最悪の接客をするカフェの店員とか、もう観ていて「あるある!!」って思いながら観てた。

やっぱりそういうのって、英語の得意でない旅行者の通る道だよね。

私も以前マンハッタンに行った時に、朝にセントラルパークでランニングをして、走った後にスタバでコーヒーとベーグルを買おうと思って並んでたんです。
ようやく自分の番になって、その時は白人のちゃんとした感じの青年が店員さんだったんだ。

注文をする前にわかりやすく、カップの大きさがスモール、ミディアム、ビッグの3種類ありますがどうしますかって説明してくれたんです。
たぶん、こっちは見るからにアジア人だから、親切心からだったんだと思う。

でも、私はつい「トールサイズのコーヒーをお願いします」と頼んでしまって・・・

したっけ、突然顔を真っ赤にして怒り出した。
スモール、ミディアム、ビッグって言ってるんだからそれで答えろみたいな。

私は一瞬、ここだけオペレーションが違うのかと思って辺りを見回しても、壁のメニューには普通にトールとかグランデとかヴェンティとか書いてあるし、他の人もそう頼んでるんだけどさ。
あのときはホントにめんどくさい連中だと思った笑。

まあ、そんなことはともかく、主人公シャシは、そんな苦い経験をしつつも、現地の英会話学校に通ったことからだんだんと変わり始めるのです。

見知らぬニューヨークの街で、まったく人種の違う英語の苦手な人たちと知り合えたことで、英語を身につけたいという共通の目標を持てたこと。
実際のマンハッタンの生活で、英語で困らなくなってきて、人間として自信を持てるようになってきたこと。
そして英語教室で知り合った、シェフのヨーロッパ人から愛を克服されて、女性としての自信を取り戻せたところ。

主人公のシャシが、徐々に成長していくところがこの映画の見所かな。
ラストシーンの手に汗握る結婚披露宴の場面では、観ている私たちも「よっしゃあ!!」とガッツポーズしていること間違いなし。

みなもこの映画を観て勇気をもらっちゃってください。
そういえば銀座シネスイッチは毎週金曜は女性デーで950円なんだって。
めちゃ混みかも知れないけどさ。