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邦画中心の映画感想ブログです。ネタバレがありますのでお気をつけ下さい。

【映画】鉄砲玉の美学

2006-06-15 | 邦画 た行

【「鉄砲玉の美学」中島貞夫 1973】を見ました。

おはなし
チンピラの渡瀬恒彦は、対立する組織との抗争のキッカケを作るべく鉄砲玉として九州に送り込まれます。役目は派手に相手を挑発して、立派に殺されること。九州に渡った渡瀬は、せめてカッコよく殺されることを夢見つつ日々を送りますが、そうこうする内に、二つの組織は和解。もはや、両組織にとって渡瀬は邪魔者以外の何者でもありませんでした。

東映の監督が、わざわざATGでヤクザ映画を撮るのって不思議だなあ。プロ野球選手がオフに草野球を楽しむようなもんでしょ。と思いつつ、見てみました。
いや、素晴らしい。
東映のヤクザ路線が東映時代劇から派生した、一種の様式美の世界だとすると、こちらは若者のあるがままの姿を描いています。それがたまたまチンピラだったというだけのことです。
はっきり言って、渡瀬恒彦はカッコ悪いです。いっそ、男を上げるために渡瀬恒彦を襲撃して、逆にボコられる川谷拓三の方が「鉄砲玉の美学」を持っている男にさえ見えます。でも、人間って、そんなに自分の職務(というのも何ですが、鉄砲玉だし)に忠実に生きられるでしょうか。カッコつけたい気持ち、でも死にたくない。贅沢もしてみたい。このまま逃げちまおうかな。そんな感情があれこれ湧いてきて、収まりが付かず、宙ぶらりんなのが人間でしょう。この映画はそんなことを教えてくれます。
またこの映画はラストシーンが必見です。あこがれの雲仙を彼は見れたのでしょうか。

 

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