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【映画】黄金バット

2007-06-27 | 邦画 あ行

【「黄金バット」佐藤肇 1966】を観ました



おはなし
怪人ナゾーの企みで地球に急接近する惑星イカルス。このままでは地球は破滅です。パール研究所の面々は惑星破壊のため、アトランタス大陸に渡るのですが、そこにも既にナゾーの魔の手が……

いや正直な話、黄金バットって、名前が有名な割にどんな話か知らなかったんですけど、こんな話だったんだあ。

フハハハハハッ、という笑い声と共に流れるテーマ曲。よしツカミはOK。
警官(亡くなった元都知事)が夜の町をパトロールしていると、望遠鏡を覗き込んでいる少年が。元都知事が声をかけると少年は「静かにしてください」とピシリと一言。少年の名は風早アキラ(山川ワタル)くん。ワタルくんは望遠鏡を覗いて「地球があぶない、どうしよう」とワナワナしています。

早速、天文台に出かけたワタルくんは、惑星イカルスが軌道を変えたんです、と訴えますがまったく相手にしてもらえません。ここらへん、なんか「ディープ・インパクト」のイライジャ・ウッドを髣髴とさせる展開ですね。

シーンが変わると、4つ目のフクロを頭にかぶって、子供が書きそうな「ロボット手」を持った怪人、ナゾー(声 関山耕司)がハハハハハハと高笑いをしています。どうやらナゾーこそが、惑星イカルスの進路を変えて地球を木っ端微塵に変えようとしている張本人です。

さて、ワタルくんはいきなりメン・イン・ブラックな男たちに拉致されてしまいました。睡眠ガスをかがされ車に連れ込まれたワタルくんが、ふっと目覚めると、そこは日本アルプス。「ここはどこなんだ」というワタルくんを、黙ったまま怪しい建物に連れ込むMIBたち。

建物の中は未来的な研究所でした。美人隊員のナオミ(筑波久子)さんが「隊長」と声をかけると、やってきたのはヤマトネ博士(千葉真一)。千葉ちゃんは、ここが国連の秘密機関パール研究所で、イカルスの激突を阻止するために研究をしているのだ、と告げるのです。「我々の研究を推し進めるために、どうしてもキミの才能が欲しいんだ。アキラくん、我々の隊員になってもらえないか」と言われ、「ぼくが隊員に」と驚くワタルくん。しかし千葉ちゃんの殺し文句が炸裂します。
「我々に協力して、地球の平和を守ってくれたまえ」
思わず「ハイ」と答えるワタルくんでした。ちなみに、ワタルくん、普段の言葉は甲高い少年の声なんですが、「ハイ」と言うときだけ、妙にドスの効いた低い声なのが、とっても気になります。

さて、研究所長のパール博士や、孫娘のエミリ(高見エミリー)ちゃんに紹介されたワタルくん。思わず誇らしさに鼻の穴も膨らんでしまうというものです。ちなみにエミリーちゃんはとっても可愛いハーフの娘さん。今は鳩山邦夫の奥さんだそうです。

次にワタルくんが見せられたのは超破壊光線砲。レーザーと同じ原理だそうですが、そのパワーは段違い。なんと水爆1千個分に相当する破壊力なのです。しかし、そのパワーを受け止めるレンズが作れずに、今、別働隊がレンズの材料を探しに出かけているそうです。そんなこと先に考えておいて欲しいところですが。

ピピピ、ピピピ。無線が入りました。なんとレンズ探しの別働隊が遭難したそうです。早速、隊長の千葉ちゃんは別働隊の救助に赴くことにしました。向かうのは海のど真ん中。スーパーカー2号で発進です。ちなみにスーパーカー2号と言っても、どう見たって円盤なんですけどね。

遭難地点につくとアラびっくり。地図に載っていない島があるではありませんか。着陸してみると、そこには顔が焼け爛れた別働隊員が倒れています。いったい彼らに何があったのでしょう。早速、千葉ちゃんが遺跡の象形文字を読んでみると、なんとここはアトランタス大陸だったのです。念のため、アトランティスじゃないですからね。

その時、地震が起こり、海がブクブクと沸き立ちました。海から何かが出てきます。それは怪人ナゾーの本拠地ナゾータワー。とはいえ、てっぺんがイカの頭みたいで、ドリル状の形をしていますので、ここではイカドリルということにしておきます。なんかかわいいし。

ナゾーが「血祭りにあげてやる」と笑っているなか、渦巻き光線がピピピピッと発射されました。危うし、千葉ちゃんたち。慌てて洞窟に逃げ込む一行ですが、ナゾーの部下の平隊員たちが追ってきました。奥へ奥へと逃げるみんな。すると行き止まりにはなぞの部屋が。「あっ、あそこから謎の光が」と壁をほじくり始めるエミリちゃん。すると壁からゴロリンとツタンカーメンみたいな棺が落っこちてきたではありませんか。蓋を開けるとそこには骸骨が。千葉ちゃんが象形文字を解読したところ、「我に一滴の清水を捧げよ」と書いてあります。さて、そんなの無視して出口出口と探し回る一行。おい無視すんなよ、といった雰囲気ですが、そこは優しいエミリちゃんだけが、骸骨に清水を注いであげるのでした。ちょろーっ。
こうもりが飛び立ち、骸骨がピッカァーと光ります。動き出す骸骨。ナゾーの部下が銃を乱射しますが、骸骨は撃たれてもフハハハハハと高笑いです。ついでに手に持ったシルバーバトンでナゾーの部下たちをボカスカ殴りはじめた骸骨は、
「我は黄金バット。ここに一万年の眠りより覚め、戦いを共にせん。我は正義のために戦うのみ」と見得を切るのでした。どうやら、エミリちゃんを恩人と思っているようですね。

ナゾーの部下をタコ殴りにしたあと、「さあ行くがよい」と言う黄金バット。しかし、外にはイカドリルがいて、と文句をたれる千葉ちゃん。そっか、と黄金バットは洞窟の外に出てイカドリルをギッタンギッタンにするのでした。しかし、黄金バットは、どうにも脳に血が回っていない雰囲気ですね。やっぱり1万年の眠りは長すぎたのでは。

ナゾーが捨て台詞を残すなか、イカドリルはグルグルと回りながら海に沈んでいきます。
「我が蘇るとこのアトランタス大陸は再び海底深く沈んでいくのだ。たぁーっ。フハハハハハ」と笑いながら飛び去っていく黄金バット。ちょっと唖然としていた一行も慌てて、スーパーカー2号で「小島」を脱出するのです。

アトランタス大陸という「小島」で拾った石ころから、無事レンズを作ることができました。これで、超破壊光線砲も完成です。標的衛星を使った発射実験も成功。あとはイカルスが射的距離に入ったら、ドッカンと爆破するだけです。

しかし、これで怒ったのがナゾー。くっそーっ、とばかりにパール研究所に潜入して超破壊光線砲を奪取することにしたのです。信頼する3人の部下を投入して、万全の体制を整えるナゾー。潜入するのはジャッカル(Xメンのウルバリンみたい)、ピラニア(セクシーお姉さん系)そしてケロイドです。ちなみにケロイドは単に顔半分がケロイドという、今だったら放送禁止じゃないか、というヤバイ匂いがプンプンの存在。雰囲気的にはバットマンのジョーカーにソックリと言っておきましょう。ちなみに演ずるのは新東宝の残党で、キレた演技をさせると神がかりな沼田曜一その人です。

わらわらと研究所に忍び込んでいった悪者たち。ピラニアは隠しスイッチを見つけました。ポチっと押すと、隠し金庫が出てきます。「この中に超破壊光線砲がある」と金庫を苦労して開けるピラニア。しかし「ハッ、無い」。そりゃそうだよ、金庫だもん。しかし、そこにきた美人お姉さん隊員に変身してみるところが、さすがピラニアでしょうか。何がさすがかはわかりませんけど。

一方、ジャッカルはちょっと頭がいい感じ。パール博士を人質に取る作戦をやってみます。エミリちゃんはすかさず「助けてっ、黄金バット」と言いますが、シーン、黄金バットは来ません。頼りになんないなあ。パール博士を人質にしたジャッカルは駆けつけた千葉ちゃんたちに「光線銃を捨てろ」と命じます。止むをえません。光線銃を捨てる千葉ちゃんたち。と、そこにフハハハハハハハと黄金バットが現われました。遅せーよ。でも黄金バットのいいところは、一人で笑っているので、脅しの文句を聞かないで済むところですね。シルバーバトンで殴り、光線を放ちザコ敵を倒していく黄金バット。素晴らしい勢いです。そこに千葉ちゃんが「博士は?」と聞きました。沈黙。黄金バットは都合の悪いことは聞こえないようです。そして屋上にやってきた黄金バットは「おのれ、逃がさぬぞ」とジャッカルやケロイドの乗った空飛ぶ潜水艦(というか魚型UFO)を追いかけるのでした。しかし、敵だって黙ってはいません。外壁を一部爆破するという荒業で黄金バットの追跡を振り切るのでした。とっさに、小さな蝙蝠をUFOにくっ付けた黄金バットはまたも高笑い。フハハハハハハハ。
ちなみに、その時、おじいちゃんを誘拐されたエミリちゃんは泣いているのでした。

さて、ナゾー一味は超破壊光線砲を奪取したものの、肝心要の特殊レンズは盗めませんでした。よし「お前の体に聞こう」とパール博士を拷問し始めるナゾー。しかし、体に聞くのはぜひ、美人にしてもらいたいものです。ジジイの体に聞いて何が楽しいですか?
しかし、パール博士はなかなかのつわもの。いくら拷問されても吐きません。電流を上げろと怒り出すナゾー。グイッ。ビリビリ。ガクッ。「意識失いましたなあ」と言うケロイドに「バカのように突っ立っているな」と八つ当たりするナゾー。なんてことを言うかね、沼田曜一はバカじゃないぞ。ちょっとオカシイけど、バカじゃないやい。

仕方ない。人間複写機に入ってパール博士に変身したケロイドはまんまと研究所に忍び込むことに成功しました。早速、デスクをあさる偽パール。しかし、それをエミリちゃんに見つかってしまったのです。「あなたはおじいさまじゃない」と言うエミリちゃんの首を絞める偽パール。エミリちゃんは苦しい息のなかで「助けてっ、黄金バット」と言うのです。。。またも黄金バットは来ませんでした。やっぱり一万年の眠りは……

孫娘が拷問されても吐かないパール博士。ある意味冷血漢?さすがに業を煮やしたナゾーは惑星イカルスのスピードを上げろ、とキレてしまうのです。ドッカーンと大爆発する月。いよいよ地球の運命は真っ暗です。

千葉ちゃんに正体を見破られたピラニアが逃げ帰ってきて、レンズは黄金バットが持っているという報告をもたらしました。早速、不要になったピラニアを粛清しちゃうナゾー。ついでに、堂々と黄金バットをおびき寄せる作戦に出ます。東京のど真ん中に出現したナゾータワーことイカドリル。近くのビルの屋上では黄金バットが腰に手を当ててフハハハハハハと笑っています。

ナゾーは研究所から拉致した隊員たちをイカドリル屋上に並ばせて、千葉ちゃんから預かったレンズを渡さないと、こいつらを殺すぞと脅します。えいっ。うわぁー。落ちていく隊員。えいっ。うわーっ。またまた落ちていく隊員。
「待て、待ってくれ。黄金バット、レンズを渡してくれ」と思わずヘタレてしまう千葉ちゃん。まあ、普通はヘタレますね。

あくまで偉そうに「受け取るが良い」とレンズを投げつける黄金バット。よっしゃ、手に入れたと嬉しくなったナゾーは黄金バットたちをやっつけるために魚型UFOを発進させました。しかし「我に成算あり」と根拠の無い自信を崩さない黄金バットは、ピョーンとUFOに乗り移り、シルバーバトンを溶接機代わりに、シューシューと船体を切断しはじめたのです。おいおい、いくらなんでも船体を切られたらたまらん、とハッチからワラワラと出てくる悪のみなさん。黄金バットはそいつらをやっつけ、ちゃんとハッチから船内にもぐりこんで、あっさりジャッカルをやっつけるのでした。占拠したUFOを使って、イカドリルに光線を乱射する黄金バット。「気でも狂ったか。味方を撃つ奴がいるか。バカっ」と怒るナゾーですが、なあに操縦しているのは黄金バットですから、何言ってもムダです。ついでに魚型UFOでイカドリルに体当たりしちゃいましょう。

衝撃でドアが開いてしまったイカドリル。千葉ちゃんとワタルくんが内部に潜入します。あ、オリがあります。パール博士、エミリちゃん、それに美人隊員のナオミさんが並んで鎖につながれています。「博士っ」と駆け寄る千葉ちゃん。ワタルくんも「おおエミリちゃん」「ああナオミさん」と声をかけます。思えば、ワタルくんは「どうしてもキミの才能が欲しい」とか言われて隊に入ったわりには、まったく活躍しなかったので、ここぞとばかりに目立たないとね。

ジャック・ニコルソンばりのキレっぷりで迫ってきたケロイドをあっさりノシた黄金バットは「超破壊光線砲は引き受けた。ここから早く立ち去れ」と千葉ちゃんたちに命じます。いや、初めて頼りがいのある発言をしましたね、黄金バット。

指令室に乗り込んだ黄金バットはナゾーと対面します。ハハハハハと笑うナゾー。フハハハハハハハハと笑う黄金バット。とりあえず光線バトルが始まりますが、決着は付かず。その時、ナゾーのロボット手が、プッシューと飛んで黄金バットの首を締め上げます。お返しにシルバーバトンを投げつける黄金バット。シルバーバトンはナゾーの顔にブッスリと刺さります。そのまま煙のように消えていくナゾー。「逃げるかナゾーー」と言う黄金バットの声も空しい感じです。その時、チクタクと音がし始めました。「自爆装置が動き出した」と言う黄金バットは「てぇーい」とジャンプです。

「たあっ」と千葉ちゃんたちのいる屋上に着地した黄金バットは超破壊光線砲を千葉ちゃんたちに手渡しました。「ありがとう」と千葉ちゃん。早速、ビビビーーッと超破壊光線砲を発射です。ドッカーンと爆発する惑星イカルス。良かった、地球は守られたのですね。

なんかヘンな形の石碑の前に立っている黄金バットと千葉ちゃんはじめ研究所のみなさん。
「黄金バットありがとう」という言葉に、無言で石碑の扉をスーっと横に開く黄金バット。
そこには「力を持って世界を征服せんとする者は、自らの力によって滅ぶ 黄金バット」と書かれているのです。なんで口で言わない。なんで石碑に書く。それも日本語で。

「エミリよ。別れのときがきた、さらば」といきなり飛んでいく黄金バット、なんだか真っ白に輝いています。「さようならあ」と叫ぶエミリちゃん。空にはいつまでも黄金バットの笑い声がこだまするのでした

まったく期待しないで見たら、とてつもなく面白かったんですけど。思わずフハハハハハッと笑ってしまいます。
まあ、演技がこうとか、演出がどうだ、というような映画ではありませんけどね。


(隊員のみなさん。隊名は知りませんが)

(ナゾータワーことイカドリル)

(ヒーローにあるまじき顔の怖さ)

(石碑。横の手は黄金バット)


(フハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハッ!)

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2 コメント

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これは珍しいセレクトですね・・・ (夢見興亡)
2007-06-27 22:59:10
千葉ちゃん特集ですか?

えーと色々突っ込みどころの多い作品だと思いますが、「そもそも昭和41年でモノクロってどうよ!?」という所が最大のポイントだと思います。 いや、センスオブワンダーが際立ってプラスに働いている気もしますが。
特集ってわけじゃ (いくらおにぎり)
2007-06-28 18:58:01
夢見興亡さん、こんにちは

いや、特集ってつもりは「まったく」ないんですけど。書きためた原稿をその日の気分でアップしているので、観ている期間も実はずいぶん、ばらけていますし。

ぼくも、モノクロで良かったと思っていますが、ただ一つ残念なのは、黄金バットの金色が分からないことかなあ。

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