いくらおにぎりブログ

邦画中心の映画感想ブログです。ネタバレがありますのでお気をつけ下さい。

【映画】妖星ゴラス

2006-09-29 | 邦画 や~わ行

【「妖星ゴラス」本多猪四郎 1962】を観ました。(再見)



おはなし
1980年、富士山麓宇宙港から隼号が土星探検のため出発します。ところが新惑星が現われたという無線に従い、園田艇長は隼号を新惑星に向けますが、強烈な引力に引かれ遭難します。
ゴラスと命名された新惑星は、重力は地球の六千倍。国連の要請で、ゴラスに向かった鳳号はさらなる報告を送ってきました。
今や、地球を救うためには、地球自体を動かすしかないという結論に達した科学者グループは、南極に原子力ジェットパイプを大量に並べることを提案。地球の総力を賭けた一大プロジェクトが始まりました。はたして、ゴラス接近までに、地球は動き出すのでしょうか。


ディープ・インパクトやアルマゲドンなんて、比較になりません。やってくるのは小惑星なんかじゃなく、黒色矮星。それも引力は地球の六千倍ですから。

映画の冒頭、夜の湖畔に水野久美と白川由美がオープンカーに乗って現われます。水野は、上着を脱いで、泳ぎましょと言います。白川は「泳ぐって言ったって水着持ってきてないじゃない」と答えながらも「よーし、わたしも」と、ちょっとその気。その時真っ白な光に包まれて、宇宙に飛び立っていくJX1隼号。
よしっ。つかみはばっちりです。

隼号に乗るのは、艇長が田崎潤。白川由美のお父さんです。副長は桐野洋雄。水野久美のフィアンセです。でも、父やフィアンセが土星探検に出かけると言うのに、キミたちは何遊びまわっているんだ、とお説教をしたくなりますが。


(服装がオシャレですね)

その後、隼号は地球太陽系第一放送の緊急放送を傍受します。質量が地球の6千倍ある黒色矮星が発見されゴラスと命名されたこと。そして宇宙管制委員会が付近を航行中の宇宙船に観測を呼びかけてるというのです。

早速、要請に答え観測を始める隼号。しかし、予想より多い重力に隼号は徐々にゴラスに落ちて行きます。動揺する乗組員たち。田崎潤は一喝して、乗組員たちを黙らせます。さすが、艇長というより艦長の似合う男、田崎潤。隼号は「最後のゴラス観測資料を送ります」との通信を最後に、全員が万歳を唱えるなか、ゴラスに沈んでいくのでした。


(艦長と呼ばせてください)

クリスマスの雑踏の中、またも水野久美と遊びまわっていた白川由美は、家に帰るとお父さんのお通夜の真っ最中。みんな、黒い服を着ている中で、一人だけ真っ赤なコートの白川、目立ちすぎです。
「親孝行、したいときには親は無し」っていうでしょ、気をつけるように。

政府は隼号の遭難で、てんやわんや。小沢栄太郎法務大臣は、さっそく「これは問題ですよ」と政敵の攻撃に余念がありません。もっとも佐々木孝丸が総理大臣では、野心を抱くのも無理からぬところですけどね。しかし、内閣は他に河津清三郎大蔵大臣、西村晃宇宙大臣など、悪役商会ですか?と思わせる濃いメンバー。ホント、こんな内閣の総理大臣はやりたくないものです。

ともあれ、そんなゴタゴタも国連科学委員会の発表で、ゴラスが地球への衝突経路にあることが分かると、一気に解決。日本からは上原謙博士と池部良博士が代表となり、今後の方策を検討することになります。しかし、国連科学委員会は紛糾、各国とも自国の最新技術を提供しようとしないのです。そのため「なんとなく」日本が、リードをとることになりました。(こういうのって、技術を金に置き換えると、実際にありそうですね)

とりあえず、作戦は二段構え。
一つは南極に重水素と三重水素をエネルギー源としたジェットパイプ群を建設し、地球を動かそう作戦。
もう一つは、ゴラスが爆破して軌道変更できるかどうか、とりあえず見に行ってみよう作戦です。

南極の工事は、落盤事故なども乗り越え、着々と進みます。
ゴラス調査は、JX2鳳号が向かうことに。他の国に、宇宙船が無いわきゃないので、いいように使われてますね日本。
さて鳳号は平田昭彦を艇長に、佐原健二が副長、お調子者で水野久美を大好きな久保明などが乗り込んでいます。今回は、隼号の失敗を教訓にして、ゴラスにあまり近づかず、カプセルを放出してみよう作戦を取ることにするのですが、カプセルに乗る人間は命がけですよね。案の定、カプセルに乗った久保明は、恐怖のあまり記憶喪失に。鳳号は、ゴラスの軌道変更は不可能と報告します。


(線の細さが参謀タイプ?)

一方、工事も無事済んだ南極では、無数のジェットパイプが、轟音と共に火を噴き出し、地球を動かすことに成功しました。あとは、充分にゴラスの軌道から離れることができるのかが勝負です。なにしろ、衝突は回避できても空気や水が吸い上げられてしまっては終わりですから。

しかし、そんな時、南極に巨大怪獣が出現します。白川由美の祖父で、動物学者の志村喬は爬虫類だと断言しますが、その姿はどう見てもセイウチ。まあ、怪獣でも、はたまた海獣でもかまいませんが、コイツがジェットパイプを壊して暴れたからタイヘンです。

「焼き殺してしまうのは惜しいね」という状況をわきまえない志村喬の言葉はあっさり無視して、戦闘機(後にウルトラマンのジェットビートルに改造されます)は巨大セイウチをやっつけます。


(巨大セイウチ)

しかし、この騒ぎで72時間の遅れが。それにゴラスは徐々に質量を拡大しているのです。はたして、間に合うのか?と言うか、間に合わないと困るわけですけどね。

ゴラスの接近によって、高潮に沈む町。もう大パニックです。そんなゴラス接近の恐怖の中で、記憶を取り戻す久保明。良かったね。
やがて、ゴラス再接近の時を迎え、その時をピークに天変地異は収まっていくのでした。
東京タワーに昇り、「ああ、これで我が東京も全滅ね」と嘆息する水野久美。白川由美の弟は、こう答えます「また新しい東京を作ればいいさ」。
思えば、ゴラスを爆破できないなら地球が動けばいいんだよ、と池部に南極計画のヒントを与えたのも、この弟でした。
ひょっとしたら、こいつはとんでもない大人物かもしれません。

この映画を観て感じたのは、とにかく日本人って、なんて「国連が大好きなんだろう」ということ。この映画でも、国連科学委員会という言葉が出た瞬間、「それならしかたないね」という雰囲気で、日本は南極計画に邁進することになります。これがアメリカの映画だと、全て自国で解決しようとしますもんね。
敗戦国の負い目もあるでしょうし、一方、世界の中で存在感を示したい思いもある。その二つの感情をうまくすり合わせてくれるのが、きっと国連なんでしょうね。




(大きいお友達へのおまけ)


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1 コメント

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とっても陽気な飛行機乗り (ポン太)
2006-10-29 08:47:57
いくらおにぎりさん、こんにちは。(^o^)ノ



あんな事が、計算上にしろ可能なのか? 理解を超えますが・・・いやなんとも漫画ちっくなお話でしたね(笑)。

それから やっぱりアレはビートルの原型でしたか? そっくりだと思いました。

(大きいお友達へのおまけ)ありがとうございます(笑)。

結構ドキットしませんでしたか?

当時でもこんな映像オッケーだったんですね!ちょっとビックリでした。

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