いくらおにぎりブログ

邦画中心の映画感想ブログです。ネタバレがありますのでお気をつけ下さい。

【映画】マライの虎

2006-08-29 | 邦画 ま行

【「マライの虎」古賀聖人 1943】を見ました。



おはなし
イギリス領コタバルで床屋を営む谷豊は、暴動で幼い妹を失ったことから、復讐を誓います。義賊としてイギリス人から金品を奪いまくった谷豊は10年後、ハリマオと呼ばれるようになり……


実在の人物「谷豊」が死んだ翌年に製作されたとので、比較的史実に忠実に描かれています。もちろん「快傑ハリマオ」よりは、ということですが。

戦意高揚映画ということで、冒頭に「撃ちてし 止まむ」とか出てきます。もちろん戦意高揚映画にも「作品」として評価できるものも少なくないんですが、この映画については「作品」としての評価より「歴史資料」としての価値が大きいと思われます。



お話としては3パートに分かれます。

最初は、善良な日本人の谷豊が妹を中国共産党のスパイに射殺され、それと結託していたイギリス人警察署長のジョンソンを椅子でタコ殴りにして逃亡するまで。

次は、谷豊が侠賊として生きることを決意し、表の顔は地方の徳望家チェーマ氏、実はハリマオ(虎)として活躍。やがて、妹の仇である中国共産党のスパイ「陳ブンケイ」を倒すまで。

そして、第二次大戦が始まり、日本の特務機関のためにペラク河大ダムに仕掛けられた爆破装置の撤去に成功するものの、敵弾に倒れ死ぬまで、です。

全編を通して、強調されるのは、とにかくイギリスは暴虐非道な国だということ。そして、日本はアジアの解放のために尽力する、いわば「アジアのお兄さん」の国だということです。当然、今となっては、その大前提が崩れ去っていますから、ストーリーに感情移入することは非常に難しいと言わざるをえません。
もちろん、映画は時代を映し出す鏡の側面と、時代を超えて感動を与えてくれる側面の二面性を持っていますが、この映画については前者の面が強すぎたようです。

とは言え、無理やり見所を見つけると、

歌はなかなか楽しいです。
「南の天地股にかけ、率いる部下は三千人。ハリマオ、ハリマオ、マライのハリマオ」で始まるメインテーマはノリノリの楽曲だし、
後半に流れるあやしい合唱。男声、女声交互に「ハリマオー」「ハリマオー」「ハリマオッ」「ハリマオッ」と流れるそれは、なんか癖になるメロディです。

それから、謎の出演者。谷豊のお母さん役として素顔をさらしている浦辺粂子はともかく、マレー人刑事を演じている上田吉二郎は、声を聞かないと分かりません。当然、現地人メークですし。あと、クレジットに名前があった小林桂樹は、目を皿のようにして見たものの、どこに出ていたか確信が持てません。うーん、気になります。


(左の人が小林桂樹ではないか?と思うのですが)

あと、ハリマオが斃れるときに言う言葉「今に必ず、日本から神の風が吹いてくる」なんてのも、1943年の段階で、すでに「神風」を待望する気持があったのかと勉強になりました。

 

いくらおにぎりブログのインデックスはここ
いくらおにぎり日記はここ

『映画・DVD』 ジャンルのランキング
コメント (1)   この記事についてブログを書く
« Macが届いたっ! | トップ | 【映画】貸間あり »
最近の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
マライの虎 (みーん)
2008-08-31 01:38:47
今度観たら、小林さまよーく見てみます。
谷豊さまって本当に凄いですよね。何度も脱獄したりして、山中鹿之助を思いだします。好きな映画です。

邦画 ま行」カテゴリの最新記事

関連するみんなの記事