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山間部の森の雪道でのスタック時におけるサバイバル解説

2018年03月18日 | OVERLANDERS

 ホテルでテレビを観ていると、ウェザーチャンネルで1993年にアメリカオレゴン州の冬の山間部の雪道で起こった車のスタックによる遭難を教訓として、もしも人がいない山間部の森の雪道で車がスタックして動かなくなってしまった場合どの様に対処するのかを解説していた。孤独な森の冬の雪道でそれらの知識を知っているのと知らないのでは生存において大きな違いが生じるのは間違いがない。車でアウトドアを指向する人々には参考になる内容である。番組の内容を基に冬の森の雪道で孤独なスタックに備えての対処法を記して置く事にした。

1、必ず事前に行き先とルート、そして予想到着時間を(可能ならば複数)誰かに伝えておく事。

2、長い山間部のルートに入る前に車の燃料をしっかりと補給し、装備を備えておく事。

3、スタック、或いはスリップして路肩を外れ前進が困難となった場合、必ず誰かに連絡をとり救助を依頼する。

 1990年代の初頭は携帯電話は普及しておらず、当時は連絡をとる事が出来なかった。

4、車が誰もいない山奥の道でスタックしてしまった場合、車に残るべきか、それとも、車を置いて歩き出すべきか? 地元の人間で土地感覚をしっかりと持っているなら車から離れて歩き出しても構わない。そうでなければ車から離れてはいけない。気温の低い冬の雪の環境ではクルマが雪と風を防いでくれるシェルターとなる。番組で使用していたのはスバルのレガシィ、夫婦に子供が一人という設定であった。同伴者が居る場合は単独行動はしない。

5、エンジンを掛けて暖を執る。天候が悪く救助に来てくれる時間が長引きそうであれば10分~20分/一時間、で燃料を維持する。排気ガスの出口に雪が堆積していないかを常に確認する、風下の室内の窓を少し開けて換気を保つ。

6、ドアが雪で埋まってしまうとドアが開かなくなるのでドアの周辺の雪が溜まらぬように気を付ける。

...以下はサバイバル解説となります。例えば、携帯電話を持っていない、電波が届かない。車の故障...

6、フロントシートの2つのフローアーマットを取り出し、シートベルトを伸ばして切り取り足を中央に乗せて足を包み込むようにナイフで切れ目を入れてシートベルトを通す穴を開けて縛り込み、雪の上を歩くカンジキを作る。

7、車の中のマットにはインスレーションが使用されているので体の保温の為に活用する。番組で使用されていた車はスバルのレガシィ、カーゴスペースのフロアーマットを剥がしてナイフで分け綿の部分を内にして足に巻き付けて保温に使用していた。

8、天候の状況を観て周辺から薪を集める。倒木、枯れ木、枯れ草等、燃える物を集めて火を熾す準備をする。針葉樹の木肌にあるヤニはトーチにもなる絶好の材料である。枯れ木を井の字に組んで火を熾す。火を熾す目的は煙を立ち昇らせ存在を遠方に知らせる為でもある。冬の雪に覆われた森の中では白い煙は目立ちにくい、そこでスペアタイヤを燃やして黒煙を昇らせる。子供のおむつ(ダイパー)の中の繊維素材を取り出してほぐすと火が点火しやすい。番組ではライターの燃料が無くなってしまった時に擦り石の火花で点火させていた。

9、ヘリコプターが上空に現れた時が太陽の照る日中であるならば車内のリアミラーを取り外してなるべく見晴らしの良い場所に立ち左手でピースサインをつくり、その逆三角の中にヘリコプターのコクピットを収め、右手でミラーを持って右目の真横に付けてビミョーに角度を変えながら照らす。

  その他にも番組の中では松脂を使ったトーチのつくり方とか、外したバックミラーをうつわにして灰を引きしめスミを盛って車内に持ち込み暖をとる解説もあった。

 シャベル、毛布か寝袋、懐中電灯、ライターやマッチ、防寒具、笛、ナイフ、水と食料などは必需品。冬の雪道、特に人里を離れて森の中を抜ける様な時は準備をしっかりと行い困難を想定しておく事。番組でやっていた様なサバイバル行為の知識は最悪の状況を想定しての事であるが、そういった知識も頭の隅に置いておけばイザという事態時の行動の指針の助けとなるであろう。

 


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