Wyld Garage Co. は主にウィンテージフォルクスワーゲンバスのレストレーション及びカスタムの実績を積んできた工房であるが、彼らはそのVWのレストレーションのノウハウを活かして1979年のランドクルーザーFJ40をレストアと同時に別のクルマに造りあげてしまった。このFJはショーカーであると同時にフォーセールの売り物でもあった。値段は14万ドル(1500万円)と高価である。現在はFJの艶を落したタン塗装は人気なのであろうか? エンジンはノーマル。フロントウィンカーは1960年代のパーツ型である。フレームを延長してブラジルから取り寄せたバンデランテのダブルキャビンを搭載している。
内装も美しく仕上がっている。Vintage Air Company のエアコンを装備し、Garmimin GPS に Apple CarPlay, Bluetooth のハンドフリートークシステムに前方の景色が撮影出来る機能を搭載している。
アメリカではこの型のピップアップトラックは正式に輸入されなかった事もあり目にする機会は殆んど無い。製作には沢山の時間を費やしている。
5人乗りのキャビネットに追加して後部のトラックスペースにもジャンプシートを装備して大人4人が座れる空間となっている。ロールバーも装備されておりサバンナの草原をゆっくり走るのに良げな感じがする。
このWYLD のランドクルーザーを観ながら思ったのは ICON を製作している カリフォルニアのTLC である。TLC は初期の頃はランドクルーザー40系のレストレーションとコンバージョンのみであったが最近は様々な車種をこなす様になった。その中に1967年のVWバスもあった。その様にして捉えてみると近年は単なるレストレーションという枠とは別に古い車(素材)を使って新しい物を築くという思考手法が定着し、現在の技術で古いクルマを楽しむ(コンバージョンとも言われている)形の旧社ブームは既に開花している。新旧、国籍を問わないこの WYLD のランドクルーザーに名前を付けるとすると Landcruiser International がいいんじゃないだろうか。