リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

人間はボケると本性が出る?

2013年08月22日 | 日々の風の吹くまま
洋の東西を問わず、人間は年と共に怒りっぽくなったり、頑固になったりする。背景要
因はいろいろだろうけど、脳の前頭葉の機能低下で感情を制御できなくなって些細なこ
とでキレる「理性の老化」が大きな原因らしい。(逆に言えば、若い人たちがキレやすい
のは、前頭葉が未発達でまだ自制心が育っていないからだということになるのか・・・?)

日本では高齢者による暴力事件が20年ほどで50倍になったそうで、老人による殺人
事件が起きているし、こっちでも老人ホームで95歳の男性が同室の85歳を殺す事件
が起きたばかりで、介護ホームでの暴力沙汰も毎年相当な数になるらしい。加害者も
被害者も認知症ということで、高齢化社会のメンタルヘルス問題が浮上してきた。この
95歳の「殺人犯」は大戦でいくつも勲章をもらった人だそうで、たぶん戦闘的なところ
があったのかな。戦後は普通に理性的な大人の生活を営んで来たけど、認知症になっ
て隠れていた性格が現れたということか。

認知症が進んだ義父を見たとき、ワタシは人間はボケると隠していた「本性」が現れる
のかもしれないと思った。義父は若い頃から一触即発の癇癪もちで、キレると怖くなる
ほど怒鳴りまくる人だったのが、亡くなる3ヵ月ほど前にはまるで今にも「ママ~」と泣き
出しそうな「幼児」になっていた。そのときにふと、この人は本質的に「不安症」で、それ
を威嚇行動(キレる、怒鳴る)で抑えていたのかもしれないと思ったわけで、それ以来、
性格的に似ているカレシがボケたらどうなるのか時たま考えるようになった。

大人は多かれ少なかれ自分の本性を「理性」で抑えて生きているとすれば、社会に慣
習や集団思考に適合した「常識人」であることを強く要求されて、それに従うほどに常
識人の自分と「本当の自分」との乖離が大きくなって、ボケたときに「人が変わった」と
言われるのかもしれない。だったら、自己の規範や信条に従った自然体の「自分」を生
きる方が「今と昔」の落差が少なくていいかもしれないな。ワタシ自身はとなると、はて、
どんな「本性」が姿を現すやら見当もつかないけど・・・。

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