arudenteな米

食と映画感想とその他もろもろ個人の趣味と主張のだらだら日記

まぼろしの市街戦

2005年12月11日 | 映画
おかしいのは誰?

まぼろしの市街戦(・LE ROI DU COEUR (仏) ・KING OF HEARTS (英))
1967年 (仏・英)

監督 フィリップ・ド・ブロカ
出演  アラン・ベイツ ピエール・ブラッスール ジュヌヴィエーヴ・ビジョルド

《ストーリー》
第一次大戦下フランス、占拠した小さな村ごと英軍の部隊を吹き飛ばそうと大量の爆薬を仕掛ける独軍。時間までに爆弾の撤去を命じられた英兵士が一般人が逃げ出した村に着き、敵に発見され精神病院に逃げ込む。そして取り残された患者にまぎれて難を逃れるが外に出た瞬間に事故で気絶。目が覚めると住民の代わりに精神病院から逃げ出した患者で溢れていたが彼らを住民だと思い爆弾の撤去に四苦八苦する…

今の地上波だと本質的なものより表面上の問題で流せない作品。
吹替えだと広川太一郎や青野武等お約束な人々が精神病患者の方々を飄々と演じていて楽しい。

DVDでは吹替えも入っているが一部TVでカットされた部分は吹替えがなく字幕なのが贅沢だが残念。

この映画は反戦コメディの中でもかなりイイ部類だと自分は思っている。
患者達は平和の素晴らしさを説き生活を優雅に振舞う。
ひょんな一言から彼らの「王様」に祭り上げられる主人公兵士。
戦争の当事者である軍隊が狂ってるのか戦時中に優雅に過ごす彼らが狂ってるかの境で挟まれる主人公が面白い。

ラスト、独部隊も仏部隊も全滅し患者たちが戦争はもうこりごり、遊び飽きたから病院へ帰るといいかえっていくとき主人公に向かって「あんたも戦争が大好きなお仲間の所にかえりなさい」と言い放つ伯爵の正論、功績を称えられて次の戦地に行かされる主人公が最後の最後で文字通り全てを棄てて鳩と共に彼らの仲間に自ら加わる所に深いなにかを感じる。


最新の画像もっと見る