arudenteな米

食と映画感想とその他もろもろ個人の趣味と主張のだらだら日記

リターン・オブ ヴァン・ヘルシング ネクスト・モンスターズ

2006年01月30日 | 映画
謝れ!ブラム・ストーカーにも謝れ!

リターン・オブ ヴァン・ヘルシング ネクスト・モンスターズ
(BRAM STOKER’S WAY OF THE VAMPIRE)

http://www.transformer.co.jp/products/1160.html

≪ストーリー≫
19世紀、モンスター達との激しい死闘に勝利し、人類に平和をもたらした英雄、ヴァン・ヘルシング。その戦いの最中、ヴァンパイアに妻の命を奪われた彼は、“ドラキュラ一族が絶滅するまで”という条件で永遠の命を与えられていた。それから100年以上の時が経ったある日、長く闇に潜んできたドラキュラ一族の末裔が、現代の世の中に再び姿を現す。血に飢えた彼らはオオカミやコウモリにも姿を変え、人間たちを次々に襲い始めた。今は医師として平和な生活を送っていたヴァン・ヘルシングは、この事実を知り、宿敵ドラキュラ一族への復讐と人類の救済を果たすため、新たな戦いを決意するのだった…

「ヴァン・ヘルシング」の便乗商法としては過去に「ヴァン・ヘルシングvsスペースドラキュラ」というのもありましたがこの映画は更に悪質な邦題をつけてますね。
もちろんスティーヴン・ソマーズ監督の劇場映画とはまったく関係はありません。
それよりも開始早々にでる邦題の「リターン・オブ ヴァン・ヘルシング 」の前に「ブラム・ストーカー原作」ってちっちゃく出るのが悪質。
今の仮面ライダーシリーズに「石ノ森章太郎」と出すのとはわけが違う。
原題にもBRAM STOKER’S なんて書いてるから元の製作者がハッタリ悪質でつけたモノを日本の会社が調べもせずに通したと思われる。
こんな映画に名前使われたらブラム・ストーカーが墓の下で泣くと思う(1912年没)

内容的にはアイディアの方向性はありだとは思うが全てに置いて貧弱なのでどーにもしまらない。
もしかしたらエロ映画作ろうとしてエロシーンが上手く行かず後から物語を足して作ったんじゃないかと思うくらい凡庸。

方向性はありと書いてしまったが中学生が考える吸血鬼作品レベル。
それでもなにか飛びぬけていればそれなりに評価したかったが最後まで見所がなかった。

ネタバレ混じる感想は下に







19世紀から物語は始まるが青いフィルターをかけて回想っぽくみせようとしているが夜のシーンで光りの計算をしていないので昼間に撮っているのが丸わかり。
戦闘シーンでカットバックを早くしてスピード感を出そうとしているが下手なので何をやっているかわからない。

まぁ19世紀で決着がつかずそのままタイトルからオープニングで100年たって現代に話が飛ぶのですが色使いが良くないので引きこまれず。

この映画の吸血鬼の描写があまりにも情け無く最初登場したときは猫人間かと思った。
19世紀からの生き残りヴァンパイア王子セバスチャンも汚い廃墟でずっと「ヘルシング怖いよ~」と引きこもっていてここ100年吸血もロクにしないで鬱状態。
これじゃいかんと2世紀近く彼についてきた女吸血鬼が彼に血を飲ませて躁状態にして狩り(吸血行為)を同じようにコソコソしていた仲間に解禁する。

一方、吸血鬼が100年もコソコソしていたのにヘルシングは医者になっていて自分の元に吸血された被害者が担ぎこまれて吸血鬼が活動を開始した事を知る。

あの~君が100年、生きていたって事は吸血鬼は滅んでいないって事なのにお前は100年間何をやっていたのかと!

ちなみに彼は吸血の被害者を病院で聖水をかけて苦しめて枕を顔に押しつけて気絶させて医療用電動ノコで止めを刺します。
ここが一番スプラッターなのは問題があると思います。

ヘルシングは教会にいって修道士を戦士にしたいと牧師にいいますがロサンゼルスには修道士がいないということでボランティアの人達を使います。

このボランティアな人達が…その…あまりにも情け無い体格と顔つきでこれを教育しているヘルシングの姿は引き篭もりの人を救済しているボランティアに見えるくらいです。
体育館でボロボロのサンドバックに杭をつきたてる練習したり変なシャドーしたり武器をクルクル回す練習したりとこれならモンティ・パイソンの「バナナを持った人に襲われた時の対処」のほうが役に立ちそうです。

この映画、台詞が全然場面に噛み合っていない。
ボランティア戦士の中に女性がいるのにあとからきた女性が「女性でも入れる?」とか聞いてきたり字幕ににも誤字脱字が多く頭抱えそうです。

吸血鬼の説明やヘルシングの回想で間が繋がってますがこれがまた吸血鬼の描写が情け無くて泣けてくる。
「やつらはコウモリになったりオオカミにもなれる」→最後まで描写無し
「死人を蘇らせる事が出きる」→墓をスコップで掘って既に動いているボンクラを引き摺りだす。
大体普段から「キシャー!」とか牙むき出して威嚇音だしたりせむしでウロウロしたりしてるしなにより何処の無職貧乏人かと思うほど貧相。

最後の決戦なんか武器持った元引き篭もり軍団と中途半端なゴスファッションが廃倉庫で喧嘩しているようにしか見えないお粗末さ。

あと、どの世界の常識で聖水は飲んでも効くのか教えて欲しい。
私は始めてみましたよ。 聖水飲んだ奴に噛みついて腹壊す吸血鬼なんて。

ちなみにこんな映画ですのでラストもきっちり終わってません。

王子を倒したヘルシングが「吸血鬼を全部倒したから神の契約も切れ私も死ぬだろう」とかいって覚悟していても一向に死なない。
なぜだ! 「まだ吸血鬼が全滅してないから」という登場人物がまるで頭を使わない展開。ちなみに観ている人間には全ての進行が丸わかりなのが本当に辛い。


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4 コメント

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えーと・・・ (D)
2006-01-30 10:02:42
つっこみどころがありすぎて

どこからつっこめばいいのかわかりません!

まさにそんな状態ですね!

駄目すぎて逆に見たくなります

ドラキュラものでも

「ドラキュリア」は結構面白かったと思うんですが
うーん… (arudenteな米)
2006-01-30 15:10:14
・ D 様



もし観たくなったとしたらゴメンナサイ…



ドラキュラものというか吸血鬼ものだと傑作良作佳作も駄作も一杯あるのですが自分は正統派以外だと「ドラキュリアン(THE MONSTER SQUAD)」が好きだったりします。

あとは「ドラキュラ都へ行く」かな?
ウヒャー! (ザンディグ君)
2006-02-01 01:36:21
先に見ればよかった。失業者映画マニア垂涎の必見作ですね(笑)



吸血映画だとジョン・カーペンターの「ヴァンパイア最後の聖戦」が男イズム全開で好きです。ボン・ジョヴィの「ヴァンパイア黒の十字架」は病院で吸血症状を押さえる薬をもらってくるというのが印象深いです。メキシコシティなどの大きい街の病院では普通にもらえるらしいです。
吸血 (arudenteな米)
2006-02-01 20:32:22
・ ザンディグ君 様



敵が失業者にしかみえないホラーは多いですが味方の方があきらかに失業者にしか見えないのは新鮮かも(笑)



今、思い返せばOPにフラッシュバックってもしかしたらカイル・クーパーみたいにしたかったかも知れないですが下手過ぎて気がつきませんでした。



最近のカーペンター映画は「男イズMAN」な映画が圧倒的に多いですね。