la mia dolce vita

おべんきょう・ワイン・パン・お菓子・旅・・・などなど

台北から帰って

2012-09-20 17:46:19 | viaggio (たび)

先週末は台北へ。

今回は茶器や茶葉を買うのが目的の短い旅だったけれど、初めて訪れた前回とは違って、じっくりと様々なものを見てくることができた。

こちらは龍山寺。台湾では歴史のある寺院で、神仏習合で神も仏も祀られたこの場所は、今も多くの人々が参拝する、東京で言えば浅草寺のようなところ。

線香の煙にむせながら一心に祈る人々を見ていると、日本も台湾も、そして中国だって変わらないな、という気になる。

ちょうどアジアでは領土問題などで一触即発のような状況もあったようだけれど、そんな一時的なことに惑わされず、ゆっくりと街やそこで生活する人々を見ることができて、とても貴重な時間となった今回の台北への旅。

ジュヴレイの偉大な造り手

2012-09-06 18:10:37 | vino (わいん)

ブルゴーニュワインは素晴らしいと思いながらも、コート・ド・ニュイ、コート・ド・ボーヌの違い、そしてそれぞれの村や畑、造り手の特徴など難しくてなかなか覚えられない、と思っていたのだけれど。

この造り手、ドゥニ・モルテは凄い。

あの伝説のアンリ・ジャイエからワイン造りを習い、ジュヴレ・シャンベルタンのスターとなったドゥニ・モルテが、突然猟銃で自殺し、この世を去ったのが2006年。

しかし、若き当主、アルノー・モルテはその逆境にも関わらず、素晴らしいワイン造りを受け継ぎ、偉大な父亡きあともそのワインの味をしっかりと継承している。

今回クラスで飲んだACから村名(ジュヴレ・シャンベルタン)、ヴィエイユ・ヴィーニュ、そして特級のシャンベルタンと、それを飲んでもその滑らかさと力強さの絶妙なバランスに酔わされる。

この貴重なワイン達、ひざまづいてとは言わないけれど、せめて姿勢を正してからしっかり味わうべき大切なワイン達である。

読者の秋に

2012-09-04 18:21:07 | diario (にっき)

まだまだ暑いとはいえ、暦の上ではもう9月。

となるとやってくるのは読書の秋。

やはりここは何か課題として読む本を見つけようと取り出してきたのが、吉本ばななの「キッチン」。

先日、ヨーロッパでイタリア語版を購入してきたので、ついでにフランス語版、そしてオリジナルの日本語版を対訳として読み合わせてみようと思っている。

それぞれ言語によって多少言い回しが異なっているところも面白いので、カメの歩みとなるかもしれないけれど、少しずつ勉強していきたい。

世界のお茶マイスター取得

2012-08-26 22:01:24 | te(おちゃ)

遅ればせながら、「世界のお茶マイスター」資格習得のご報告を。

4月からルピシアの本店で行われているマイスター養成クラスに通い、日本茶、中国茶、紅茶をはじめハーブティーや世界のお茶まで勉強し、毎週のミニテストから最終テストとプレゼンテーションも何とかこなして「世界のお茶マイスター」のバッジおよび修了証書をいただくことに。

これまでワイン、チーズ、オリーブオイル、野菜のジュニアソムリエと来て、今回お茶まで手を広げたので、それでは次は・・・とまた考えていることはあるけれど、それはまた少し始めてからご報告することとして、今はお茶のマイスターとしてその美味しさや効果を広めていくことを第一としたいと思っているところ。

とりあえずいろいろと茶葉も買い揃えたので、しばらくは美味しいお茶を楽しむことに専念することに注力する(?)つもり。

今回のパリ

2012-08-07 21:48:23 | viaggio (たび)

今回、パリは旅行最後の数日のみの滞在だったので、あまり無理はせずいつものビストロやブラッスリーに行き、少しだけ新しいパティスリーやブーランジュリーを開拓し、今まで入っていなかった蚤の市に足を運んだぐらいに留めた。

ただやはり美術館にはいくつか観たいところがあって、パレ・ド・トーキョーとその建物に隣接する市立近代美術館へ。

画像の作品はその近代美術館で展示されていた、20世紀前半のフランス抽象画家、ロベール・ドローネーのエッフェル塔。

あのエッフェル塔をそれほど前にこんなに鮮やかな色彩で描いていたとは、と今回驚かされた作品のひとつ。

やはりフランス美術にはまだまだ観ていないものがたくさんあるのだなぁ、と感じさせられた。

また訪ねるのがいつになるかはわからないけれど、既に次回のプランを立て始めてしまいそうな、パリはそんな魅力的な場所である。

ヴェネツィア再訪

2012-07-25 13:36:43 | viaggio (たび)

数年ぶりにイタリア・ヴェネツィアへ。

多少の変化はあるけれど、千年を越える歴史を歩んできたこの街を歩くと、その中を生きてきたさまざまな人々に思いを馳せることができる。

そんな貴重な街との久しぶりの再会。

2012 祇園祭・宵々山

2012-07-15 22:26:00 | kyoto (きょうと)

今年は宵々々山から連休となり、かなりの人が繰り出している祇園祭。

今日、宵々山も身動きできないほどの混雑で、今から明日の宵山の賑わいが予想できる。

相変わらず暑くてムシムシした天気の中、それでもあの「コンコンチキチン」の囃子を聞くとやはり鉾や山を見に行かずにはいられない。

京都の「粋」が感じられる祇園祭。明日もまた暑くなりそうな「祭り日和」の予報。

まずは道具から?

2012-07-01 12:58:35 | diario (にっき)

4月から通っている世界のお茶講座。

中国茶、紅茶、日本茶と勉強してきて、さてそろそろ自分でも練習しなくては、という段階に。

やはり美味しくいれるには道具も大事、とそろえた茶器。

中国茶用の茶壺(チャフー)はいただきものながら、シンプルで大きさもちょうど良い、使い勝手のいいもの。全体にたっぷりと熱い湯をかけながらいれた中国茶は、まろやかで味わい深い。

日本茶用には玉露をいれる宝瓶(ほうひん)。湯冷ましでゆっくり浸出させた極上の玉露は、正に緑のエッセンス。

こうやってちょっと道具をそろえてきちんといれるだけで、格段に美味しくなるお茶たち。

まだまだいろいろなコツを覚えて、たくさん楽しんでみたいもの。


ジョルジュ・ルオー展

2012-06-21 17:45:23 | arte (あーと)

パナソニック汐留ミュージアムで行われている「ジョルジュ・ルオー 名画の謎」に行ってきた。

タイトルにもある通り、今回はルオーの絵に関する謎を解く、ということが主題。

絵を担当する学芸員が行ったスライド・トークも聴きに行ったけれど、実は絵がキャンバスではなくこんな素材に描かれていたとか、絵を詳細に観察するとこんな下絵が見えてくる、など、主に新しく発見された事実の発表、といった内容。

でもルオーの絵の魅力は、どんな描き方をしようがどんな素材を使おうが、その色と構図、そして描かれたテーマに尽きるのではないかと思う。

やはり絵をじっと見て、彼の世界に入り込んではじめて、その絵が少しわかってくるのではないだろうか。

そう思って、あまり先入観を持たずに絵に集中して観てきたつもりだけれど、まだまだ彼の絵は奥が深い。

ただ、今回有難かったのは、パナソニックがその最先端の照明技術を使って、いくつかの絵にあてるライトを工夫し、これまで通常の美術館で使われていた照明との色の違いを、絵の横に設けたスイッチを操作することによって、観る側にわからせるようにしてくれたこと。

今までどれほど色が生かされていない照明の元で絵を鑑賞していたのかとちょっと愕然。

この技術は、ぜひ他の美術館でも取り入れていただきたいものである。

イタリア建築界巨匠の手にかかると

2012-06-14 18:35:53 | arte (あーと)

イタリア文化会館で行われた、イタリア人建築家&工業デザイナー、アンジェロ・マンジャロッティの展覧会と記念講演会。

今も現役ながら、91歳の巨匠はさすがに来日がかなわず、マンジャロッティスタジオに関わった人々が来場し、彼の哲学について講演と座談会を行った。

素材とフォルムの組み合わせが実に見事な彼の作品にはファンも多く、会場は建築やデザイン関係者でほぼ満員。業界における人気の高さに驚いた。

講演会のあと、彼の作品のいくつかを展示した展覧会を観る。

これまで工業デザインにはそれほど興味を持ってはいなかったのだけれど、カトラリーやピッチャー、カップやグラスなど生活に密着した作品もたくさんあって、その一つ一つを見ていくと、美しいフォルムだけではなく使いやすいようにデザインされている。

彼の手にかかるとオリーブオイルボトルもこんな風に。

ぜひ極上のオリーブオイルを入れて食卓で使ってみたい、と思わせる素敵な作品。

ロマネ・サン・ヴィヴァンの世界

2012-06-05 18:36:14 | vino (わいん)

今回のピノクラスは、ルイ・ラトゥールの所有するロマネ・サン・ヴィヴァンの畑「レ・キャトル・ジュルノー」を垂直試飲。

1989年から1995年、2004年、そして2006年の4本で、古めのヴィンテージが2本、2000年代のヴィンテージが2本と比較しやすいラインナップとなった。

セラーに長く寝かされていた1989年は色はオレンジがかっていながらも、深煎りのコーヒーのような香りやパワフルな旨みがあってとても元気。

対して1995年は、少し熟成がすすんだ雰囲気があってちょっと飲み頃を過ぎたかと思ったけれど、その古酒の味わいの状態がずっと続いて落ちないところがさすがはルイ・ラトゥール。

2004年はさわやかで花や赤い果実の印象があり、これからまだまだ楽しめそう。

2006年はヴィンテージもあってか少し青い印象ながら、タンニンや力強さなどがしっかりあるので、これからのポテンシャルを期待したい1本。

ロマネ・サン・ヴィヴァンというと、どうしてもロマネ・コンティやリシュブール、ラ・ターシュなど有名畑のワインに押されがちの感があるけれど、こうやって飲んでみるとどのヴィンテージにもしっかり力強さが底にあって、新しいものも古いものも楽しめるワイン。

粘土質のしっかりした土壌の力を感じた今回のピノ・テイスティング。

サラの鍵

2012-06-03 19:22:13 | arte (あーと)

もう1本は、ナチ占領下のフランスで起こったヴェルディヴ事件を扱ったフランス映画「サラの鍵」。

フランスに住んでいたユダヤ人達が、フランスによって一斉検挙され、ヴェルディヴ(冬季競輪場)に監禁されたあと収容所に連行されていったという、フランスの闇の部分を描いたこの作品。

こちらはあるユダヤ人の少女と、現代を生きるアメリカ人の女性ジャーナリストの目を通して、隠されていた事実が徐々に明らかになっていくドラマとなっている。

しかしこの作品も哀しい。こちらはドラマチックな展開で、胸を締め付けられるような悲惨な場面も多く出てくるので非常に観る体力の必要な映画だけれど、こちらも最後には希望が生まれ、引き継がれていくというエンディング。

哀しいけれど、最後に優しく、そして強くなれる作品。こちらも是非ご覧いただきたい。

やがて来たる者へ

2012-06-01 18:18:03 | arte (あーと)

先日、戦争をテーマにした映画を2本続けて観て来たが、内容、テーマともに忘れ得ない作品だったので是非紹介しておきたい。

はじめに観たのが「やがて来たる者へ」。 これは第二次世界大戦中、北イタリアで起きた「マルザボットの虐殺」を題材にしたイタリア映画。

ドイツ軍とイタリアのファシスト、そしてパルチザンの狭間で苦悩し、生活を奪われ、そして最後には命をも奪われていく村の人々を、ある少女の視点で静かに捉えている。

普段なら何事もなく静かに毎日をおくっている人々が、戦争という暗い波にじわじわと飲まれていく様子が切ない。

映画のはじめからずっと重苦しい空気が漂う作品ではあるけれど、すべてが終わったあとのエンディングには、それでも何とかかすかな希望を持つことができるかもしれない、と思わせてくれるのがまだ救いかもしれない。

戦争の、そしてその戦争に翻弄されてきた人々の歴史を知る上で是非観ていただきたい1本。

最近、こんなことを始めて

2012-05-23 18:04:42 | diario (にっき)

先日から習っているいろいろなお茶のクラス。

1つのお茶について一回しか習わないので、毎回覚えることが多くて大変...。

でもこうやって入れ方を習いながら飲むと味も違ってくるから不思議。

まだまだ先は長いけど、出来るだけ楽しみながら学んでいきたいと思う。

美女の競演

2012-05-16 19:47:05 | vino (わいん)
今回の品種別クラスは、イタリアを代表する黒ぶどうサン・ジョヴェーゼ。

その中での人気の高い「レ・ペルゴール・トルテ」を2種類(1998&2006)、そしてセカンドの「モンテヴェルティーネ」、サードワインの「ピアン・デル・チャンポロ」を合わせて、という豪華なラインナップでのテイスティング。

このうち、モンテヴェルティーネとピアン・デル・チャンポロには、カナイオーロやコリノーロなど別のぶどう品種がブレンドされているけれど、レ・ペルゴール・トルテについてはサンジョヴェーゼが100%使われていて、味わいにもその特徴がよく出ている印象を受けた。

特に前当主の時代に造られた1998年のものは、上質のボルドーのような重厚な雰囲気があり、ただその中にもまだ若さ、きめ細かい酸なども感じられて、まだまだこれから楽しめるワインとのこと。

毎年違う女性の肖像がエチケットになっていることでも知られるレ・ペルゴーレ・トルテ。ヴィンテージをいろいろ集めてみたいとは思うけれど、さすがに1本数万円ではなかなか手が出ないので、こうやってまた時々美女にお会いするのを楽しみにしておこうと思う。