読書日記 嘉壽家堂 アネックス

読んだ本の感想を中心に、ひごろ思っていることをあれこれと綴っています。

下町の太陽 NHKBS

2006-08-02 23:06:57 | 観た、聴いた
NHKのBSで楽天対ソフトバンクの試合が昨日と本日中継された。
しかし、途中であきらめムードになってしまう。
で、チャンネルを移動すると、同じくBSで映画監督「山田洋次」の特集をしていた。

昨夜は「遥かなる山の呼び声」で今夜は「下町の太陽」である。
ちなみに明日は「幸福の黄色いハンカチ」でありまする。

下町の太陽は初めて見た。
倍賞千恵子が若いというか幼い顔である。
それがちょいと気のついよい下町の女の子にぴったりである。

筋書きは「ごくありふれた」というかんじであるが、「人生」というか「どう生きるか」ということが基礎になっているため、心を打つ物語となっている。

相手役の「勝呂誉」や「早川保」あるいは「待田京介」などの若い俳優たちがあまり輝いていないけれど、脇のベテランたちが個性的で輝いている。

日本が急成長をしようとしているとき、その真っ只中にいる若者と老人。
老人たちが「金」について話しているのを聴いた主人公町子<倍賞千恵子>が、お金のことを話している場合ではない、と怒るシーンがあったが、今はどうだろう。

お金をもうけて何が悪い!
と平気で言える時代だからなあ。

せめて若い人たちは、お金、以外にも素敵なものがあるんだ、とちょっとでも思えるようになっていてもらいたい。
いま、そういう物語、ドラマ、映画を作ったら「ウソ」になるんだろうか。

そういう意味では、この当時の映画、あるいは山田洋次監督がかかわっている映画は「メルヘン」になっているのだろう。

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 獅子の系譜 津本陽 オール... | トップ | 梅雨あけ »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
うーむ (SEN)
2006-08-03 21:57:42
下町を出て行こうとする『道男』が間違っているとも思えないのは、それだけ考え方がシニカルになったのかな……。

「ウソ」とは言わないまでも、現実的じゃないなと感じる人は多いかも知れません。

(夢のない意見で恐縮ですが)



記憶に残っていると言えば、「幸福の黄色いハンカチ」でしょうか。

メルヘンで予定調和……と、どちらかと言えば好みではない部類の作品なのですが、なぜかあのラストは好きです。

子供の時に見たので気づかなかったのですが、今から考えると凄く豪華なキャストでしたね。



あ、『たそがれ清兵衛』の話をしていない――。
返信する
山田映画って (嘉壽家堂)
2006-08-03 23:14:50
今夜の「幸福の黄色いハンカチ」は見ませんでした。「メルヘンで予定調和」まさしく壮であって、それであのラスト、なんだかなあ、という気持ちがあるのに、泣けてくる。この辺の自分とつきあいきれないというかんじですかね。



山田映画って、そういうところがありますよね。

そういうところ、というのは「メルヘンで予定調和」的なところです。

でも、それがなんともいえないときがあるんです。



実は今夜は「同胞」というDVDを借りてきてしまいました。

そして次は「隠し剣 鬼の爪」

そして「友情」と行こうかと思っているのです。
返信する

コメントを投稿

観た、聴いた」カテゴリの最新記事