読書日記 嘉壽家堂 アネックス

読んだ本の感想を中心に、ひごろ思っていることをあれこれと綴っています。

連写 -TOKAGE3 特殊遊撃捜査隊-  今野敏 週刊朝日連載 9月6日号 最終回

2013-09-03 22:57:52 | 読んだ
週刊朝日に連載されていた「連写」が最終回を迎えた。

この物語は「TOKAGE」シリーズの第3作である。
しかし、私にとっては初めてのものであった。

「とかげ」というのは、警視庁の捜査1課のバイク部隊であるらしい。(なにしろ連載小説なので確証を探せない)
この「とかげ」に所属する、上野数馬と白石涼子が、交通機動隊員つまりバイクの専門職と同時にバイクの練習をするところから物語は始まった。

バイクの運転技術については、やっぱり交通機動隊員たちのほうが上であることを上野と白石は感じた。

そして、そのころバイクを使ったコンビニ強盗が多発し、上野と白石が所属するトカゲがバイクを使ってその捜査を開始する。
コンビニ強盗が多発する地区を中心として、バイクによる捜査、監視を行うのであるが、なにしろトカゲ所属の人員は少ない。
そこで、トカゲから、バイク技術が優れている交通機動隊を捜査に加えてはどうかという提案がなされ、捜査本部の了解を得て、トカゲと交通機動隊が連携して捜査と監視を行い始める。

一方、東日日報の遊軍記者である湯浅は、白石をはじめとするトカゲに興味を持つ。
もちろん、トカゲは表の部隊ではないので、白石達は距離を置いている。
もうひとつ、湯浅は後輩の木島という記者に手を焼いていた。木島は湯浅から見れば理屈ばかりで働く気もない記者のように見えるのだ。
この木島と二人で、トカゲが何をしているのかを調査し始める。

コンビニ強盗の捜査を進めるうちに、トカゲたちはコンビニ強盗が本来の目的ではないのではないかということに気づく。
それは、上野の特殊能力である景色をカメラで連写したように思い出せるということからの想像でもあった。

また、湯浅と木島もトカゲを調べているうちにコンビニ強盗が別の目的で動いているのではないかと推理した。

この物語は、コンビニ強盗の捜査ということを通して、警察組織では捜査の専門であるトカゲと通常は交通に特化している交通機動隊がともに活動することと、古いタイプの新聞記者と現代的な記者がお互いを徐々に理解しながら取材を進めること、警察と新聞記者がともに謎を解決することが描かれている。

まあ、構想というか設定は非常に面白く、この物語はどうなっていくのかという私の期待は中盤あたりから大いに盛り上がって行った。

で、最終回であるが・・・
「なんだかなあ」
という読後感である。

もう少し膨らませてもいいのではないか、という印象であった。

しかし、機会があればシリーズの1と2を読んでみたいかな、という期待感はある。

「ブログ村」というところにこのブログを登録しています。読書日記を探しているかた、下のバナーをクリックするとリンクされていますので、どうぞご覧ください。またクリックしてもらうと私の人気度が上がるということにもなります。そのへんもご考慮いただき、ひとつよろしくお願いします。
にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする