読書日記 嘉壽家堂 アネックス

読んだ本の感想を中心に、ひごろ思っていることをあれこれと綴っています。

心聴る<ガリレオが帰ってきた!> 東野圭吾 オール読物4月号

2011-05-06 23:06:15 | 読んだ
久々の「ガリレオ」登場である。
題名の「心聴る」は『きこえる』と読む。

物語は脇坂睦美というOLの耳鳴りから始まる。
原因不明の耳鳴りというか低い声は彼女にしかきこえない。

そして彼女の周りで事件が起きる。

第1は、上司(部長)の自殺である。上司は他の部署のOLと不倫をしていたが、その相手が自殺をしたばかりであった。

第2は、同僚が病院で起こした傷害事件である。
彼は、幻聴が原因で傷害事件を起こすのである。それを止めたのは非番で病院へ来ていた草薙刑事である。

第1の事件の調べを進めるうちに死んだ部長も幻聴に悩んでいたことがわかる。

草薙の見舞いにいった湯川(すなわちガリレオ)が事件に関わることになる。

さて、この2つの事件と脇坂睦美の幻聴の原因は?

いつもながらのもったいぶった事件解決の方法であるが、鮮やかであることは確かだ。

物理学者の鮮やかな解決と並んで描かれているのは、草薙刑事の警察学校の同期生で優秀だった北原刑事である。

彼は草薙よりさきに警視庁の刑事になると自他共に認めていたのであるが、依然として所轄の刑事である。
なぜ所轄の刑事にとどまっているのか?
それも彼が事件を調べ解決していくうちに「なんとなく」わかるようになる。

面白かったけれど、やっぱり長編のほうがガリレオはいいんじゃないだろうかなんて思ってしまった。
というか、短篇では物足りなかったのかもしれない。

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