読書日記 嘉壽家堂 アネックス

読んだ本の感想を中心に、ひごろ思っていることをあれこれと綴っています。

勝海舟-私に帰せず-(上・下) 津本陽 幻冬舎文庫

2008-01-18 23:43:56 | 読んだ
高校3年のとき、勝海舟と出会った。
子母沢寛の小説とNHKの大河ドラマであった。
(ボンカレーのコマーシャルで笑福亭仁鶴が勝海舟をしていたのもあったなあ)

それ以来勝海舟のファンである。
というか、勝海舟のようになりたい、と思うようになった。
その後、勝海舟に関する本を読み漁った。
勝部真長の解説による「氷川清話」も読んだ。

それで、今回津本陽の小説が出たので早速読んだ。
というより『読まなければならない』という義務感のようなものがあったのだ。

で、早速『結論』なのだが、勝海舟の小説は子母沢寛に限る。

津本版の勝海舟は、資料の掲載が多く、小説というより解説書に近いカンジである。(『史伝』ということらしいが)
勝海舟が生きて動いているのではない。

たぶん著者が最も描きたかった部分は「江戸城無血開城」の部分、つまり勝海舟と西郷隆盛の会談あたりではなかろうか。
このあたり(第2巻の半分くらい)から、物語というか文がイキイキとしてくる。

勝海舟の特徴は「徒党を組まない」というところと「財政(経済)に通じている」というところだと思うのであるが、そのあたりはよく解説してあると思う。

長い時間をかけて読んだ、ということは、グングン読ませるタイプのものではなく、まあ飽きないように読み続けるもののようである。

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