ご苦労さん労務やっぱり

労務管理に関する基礎知識や情報など。 3日・13日・23日に更新する予定です。(タイトルは事務所電話番号の語呂合わせ)

60歳以上の賃金低下は「同日得喪」の活用を

2020-06-03 19:59:02 | 労務情報

 賃金が減額された場合の社会保険料は、減額月以降3か月間の賃金の平均額から算出し、その翌月から改定する(「随時改定」と呼ばれる)のが原則だ。

 しかし、このルールに従うと、定年後の再雇用にあたって賃金が大幅に減額された場合でも4ヶ月間は従前どおりの保険料が課されてしまう。また、標準報酬月額表で2等級に満たない賃金低下の場合は、そもそも随時改定の対象ではない。
 そのため、これらの負担を軽減させる趣旨で、特例措置が設けられている。

 社会保険(健康保険および厚生年金保険)の被保険者が定年後に1日の空白もなく継続雇用される場合には、いったん資格喪失届を提出し、同時に、新たな標準報酬月額による資格取得届を提出することができるのだ。
 こうすることで、賃金が低下した月から社会保険料も減額されることになる。

 ところで、この制度は、被保険者が満60歳以上であれば、必ずしも「定年」でなくても同じ取り扱いをすることとされている。
 例えば、「定年直後の再雇用契約では定年前と同じ賃金額だったが、3年後の契約更新にあたって賃金が低下した」というケースでも、使えるのだ。

 なお、この「同日得喪」は「しなければならない」というものではなく、使うかどうかは任意だ。
 傷病手当金の日額や在職老齢年金の支給停止額にも影響する話なので、(会社としては社会保険料の負担額を削減したいところではあろうが)本人の意向も踏まえたうえで処理を進めたい。


※この記事はお役に立ちましたでしょうか。
 よろしかったら「人気ブログランキング」への投票をお願いいたします。
 (クリックしていただくと、当ブログにポイントが入り、ランキングページが開きます。)
  ↓

 
この記事についてブログを書く
« 年次有給休暇取得中にも通勤... | トップ | 家族手当は平等に支給されて... »

労務情報」カテゴリの最新記事