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労働保険の年度更新にあたって陥りやすいミス(特に建設業)

2012-05-29 10:51:12 | 労務情報

 労働保険事務組合に委託していない事業所向けの「労働保険(労災保険および雇用保険)の年度更新申告書」が、5月31日に発送される予定とのこと。7月10日(火)が申告期限なので、、今から準備を始めておきたい。

 ところで、この年度更新に際して、特に建設業においては、「労災保険」と「雇用保険」とを分離して申告書を提出することに加え、保険料の計算方法が複雑なこともあって、正しく申告されていない例が少なからず見受けられる。そこで、行政から指摘されがちなミスをいくつか挙げてみたい。
 まず、建設業の労災保険には「現場労災」と「事務所労災」とがあるが、そのうちの「事務所労災」がそっくり申告されていないケースが目立つようだ。現場に出向くことのない事務所勤務の労働者を雇っている場合はもとより、基本は現場に行く労働者でも社内で仕事をすることがある場合には、現場以外での事故は現場労災でカバーできないので「事務所労災」が必要となる。
 また、労災保険料算出の基礎となる「賃金」は、元請工事請負額から推計しても良いことになっているが、この請負額に「請負金額500万円(または1500万円)未満の工事」が合算されていないことがある。建設業法で建設業許可が不要とされる“軽微な工事”との混同が疑われるが、労災保険では「すべての元請工事」が対象となるので、誤解の無いようにしておきたいところだ。
 さらに、年度更新時の問題ではないが、「一括有期事業開始届」の提出モレも多く指摘されている。開始届が提出されていない現場で万一労災事故が発生した場合は、補償に要した費用(保険料ではない)を事業主に負担させることもありうるという。

 これら申告ミス(意図的なものかケアレスミスかを問わず)について始末が悪いのが、その殆どのケースが現実に労災事故が発生した時に発覚するという点だ。申告に誤りがあっても、労災保険の目的からして被災労働者の保護は優先的に行われるが、会社は修正申告しなければならないことになる。
 事故が起きて時間的にも精神的にも切羽詰っている時に余計な仕事を背負い込んでは堪らない。平時にこそしっかりチェックして、正しく申告しておくようにしたいものだ。


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