地域の方(かた)から 別々の案件で相談を受けるも、その〝共通性〟について思いをいたすこととなりました。
篠ノ井岡田地区にお住まいで 今年度区長をお務めのAさんから、お住まいの地区(区)の公民館の基礎に亀裂が入り 対応について相談したい旨の電話をいただき、この日(26日)とりあえず現地に足を運びました。
当該の公民館は、地区住民の方々の供出金で建てられた「地域公民館」です。
築年数は約30年の木造平屋建てです。
一見すると異常は無いように見受けられますが、Aさんに促されて建屋の東側(裏手)に回ると…。
建屋中央の基礎部分の壁面に、(基礎壁面が)剥離したような亀裂が入っています。
この山状の剥離亀裂は 幅約170cmに及んでおり、箇所が基礎部分だけに 建屋全体に影響が出始めているのではないかと、Aさんは不安を口にしておられました。
この状況を受け、いずれにしても素人判断はできない(すべきでない)ことから 取りも敢えず、この公民館を建設した事業者(建設会社)の担当を呼び 実態を見てもらうと同時に、この亀裂がどういう類(たぐ)いのもので 建屋自体に影響があるのか無いのかを調べてもらうことにしました。
(その後 事業者が亀裂箇所に削(はつ)りを入れてみると、基礎内部の鉄芯が見えるほどの深さで部材(コンクリート)が削られた状態になっていました)
いずれにしても 外見上だけでは何ともいえないことから、今後 ある程度の時間をかけて調査してもらうこととしました。
調査結果に伴い、修理修繕の必要が生じた際には 教育委員会の補助制度もあることから、それらの面も念頭に置きつつ 私の立場でも支援させていただくこととしました。
続いて、やはり篠ノ井地域 今度は瀬原田の従前集落にお住まいのBさんに乞われ、Bさん宅の向かいの建屋(C宅)の調査に行きました。
件(くだん)のBさん、今は空き家となっているC宅が崩壊寸前になっており そのことで様々な課題を抱えることになっているそうなのです。
Bさんのお宅は、新興が著しい瀬原田の中でも 山沿いの旧集落にあります。
問題の建屋は Bさん宅の真向かいにあり、それが酷(ひど)いことになっているのです。
もう数十年前に家主が転居したC宅は、建屋自体が朽(く)ちており、まさに崩壊寸前の状態です。
屋根は崩れ戸は外れ 壁も崩落し、柱の支えだけで 辛うじて建屋の体(てい)を成しているようです。
Bさんは、こんな朽ちた家が真向かいにあることに 大きな不安を抱いておられました。
もし一定程度の地震があれば 倒壊するのではないかとの不安に併せて、既に〝実害〟も生じているとのこと。
訊けば この空き家は、今や有害獣の恰好の棲家(すみか)になっているそうです。
夜になると獣の鳴き声が(この空き家から)聞こえ、建屋の周辺には (C宅に向かう)獣道(けものみち)まであるそうです。
で この有害獣は、域内の農作物を荒らし 相当の被害も出ているそうで、周囲の農家も苦々しく思っているそうです。
この建屋の所有者は、現在 中信地区に住んでおり、連絡は取れるものの 建屋撤去の声に対してはのらりくらりの生返事(なまへんじ)を繰り返しているそうです。
この酷い状況を踏まえ、いずれにしても所管に照会し 行政としてどのような対応ができるか協議することとし、一旦 現場を預かることといたしました。
この、全く異なる事案二題ですが、共通していえることは〝時間経過〟ではないか と。
いずれの物件も 建設後 相当の年月が経過しており、そのことで劣化が進み ご相談のような事態となっています。
このような 建屋はじめ様々な施設や装置等については、今「経年劣化」の課題が散見されるに至っています。
相当前に作(造)られた物件が 次々に大規模改修や建て替え更新の時期を迎えるに至っており、社会全体が それらの対応を求められることになっています。
そんな〝時代を背景にした課題〟を、奇しくも連発の形で見せられ、私としても課題意識を改めて喚起させられたところでありました。
週明けから、各所管とのキャッチボールが始まります。