この日(27日)、JR川中島駅周辺(本町区/もとまちく)に住まわれる方々の有志が協力し合い 町(街)の風物詩ともなっている「イルミネーション」の設置作業を行ないました。及ばずながら私もお手伝いに参加させていただきました。
こちらの本町区は かねてより〝佳(よ)き地域コミュニティ〟が醸成されており、何かにつけて共助の活動が 実(じつ)に盛んに行なわれています。
今はコロナ禍で中断していますが、盛夏に行なわれる「盆踊り」や やはり有志による農作物育成栽培事業、さらに高齢者のゴミ出し支援事業など いわば「住民による住民のための活動」が不断に行なわれ、その度に相互に横の連携を深める(強める)に至っています。
そんな 共助の活動が、燦々(さんさん)と形を成しているのが この「イルミネーション」と申せます。
ややもすると閑散としているJR川中島駅前にイルミネーションを設置することで、冬の寒い時期の夜に駅前を明るく照らし 帰途につく人たちに癒やしを与えると同時に、多くの方々に季節感を感じ取ってもらいたいとの願いを込めて設置されるイルミネーションは (前掲のとおり)今や季節の風物詩として内外に知られることとなっています。
この日は 幸い好天に恵まれ、いわば〝作業日和(びより)〟となりました。
多くの本町区有志の方々が参集し、一斉に設置作業に取り掛かります。
駅前広場にあるモニュメントを活用し、(モニュメント)の中心に柱を立て そこから電飾を山の稜線のように張り広げてゆきます。
さらに モニュメントから四方に〝ナイアガラ〟なる電飾のカーテンを張り、造形の広がりを演出します。
作業には高所作業車も動員、本格的な電飾作業となっています。
また、ロータリーの外郭の街路樹にも電飾が施されます。
毎年のことですが、この街路樹への電飾のついでに〝街路樹剪定〟も行なわれており、まさに一石二鳥の作業となっていました。
これら設置作業の際には、いわば阿吽の呼吸で連携がなされています。
高所に登って枝払いをする人が居(お)り、その下では落とした枝や葉を直ちに片づける人が居る。そんな連携の下(もと)、決して周辺を汚すことなく スピーディーのうちに作業は進捗してゆくのでした(実は、私も この片付け作業に加わったことから、片付け班の画像はありません(撮れませんでした)。
こちらでは、齢(よわい)87才になんなんとする大先輩の姿が。齢を重ねても積極的に作業に参加され、存在感を示しておられました。
そうこうしているうちに 2時間ほどで作業は終了、例年どおりに連系を保ったままに造形が施され、後は日が暮れるのを待つばかりとなりました。
私は いつも思うのですが、このような共同作業は「防災訓練」に通じるのではないか と。
たとえば地域に何か(災害など)が起こったとき、日常的に連携している地域であれば〝おっとり刀(かたな)〟で皆が集まり、力を合わせて有事に立ち向かうことができるでしょう。
ところが、地域のコミュニティの無い地域であれば イザというときになっても住民相互の連携が取りにくく、然るべき対応にも齟齬が生じてしまうかもしれません。
いわんや、こちらの本町区においては おそらく何かあったときにも直ちに対応できるチームワークが醸成されており、それだけでも非常に心強く感じるところです。
概して〝災害対応〟などと固く構えて物事に対峙したがるところですが、そのための素地(そじ)として このような、いわば楽しみながら行なう共同作業のようなものが大切ではないかと心底思わされた設置作業であります。
こんな日常活動が、きっとイザというときに機能してくれる。そう確信して止まないところであります。
日が暮れた頃、JR川中島駅前に足を運ぶと 試験点灯よろしくイルミネーションが燦然(さんぜん)と輝きを放っていました。
このイルミネーションは圧巻のダイナミズムがあることを、いつも実感させられます。
これは実際に目にしないと感じることができないもの…読者のみなさんにおかれましても ぜひ一度、夜のJR川中島駅前にお出かけくださいな。