風の遊子(ゆうし)の楽がきノート

楽書き雑記「第70回春の院展の名古屋展を鑑賞」

         

「春の院展」の名古屋展が、名古屋の松坂屋美術館で催されています。「春の院展」は、ちょうど70回目。いわば記念展にふさわしい作品の数々に出会え、とくに僕が出かけた初日は、愛知県立芸大で教鞭をとったことのある同人で代表理事の田渕俊夫さんによるトークショーもあって楽しめました。4月19日まで。


同人と受賞作品、この地方の入選者の作品を中心に約130点を展示。東京展と比べれば少ないですが、近年めっきり力をつけた愛知県立芸大で学んだ作家が51人もいて、巡回展のなかではレベルが高いといえるでしょう。

トークショーの場になった展示コーナーは、田渕ファンらでびっしり。絵筆をとる人も少なくないようで、田渕さんは「日本美術院の綱領にも『芸術の自由研究を主とす 教師なし先輩あり 教習なし研究あり』とあるように、自分も常に反省とそれ以上の作品制作に向かっています」と創作活動の姿勢を披露。

「(教室などで)絵の基本を学ぶのはいいが、先生が好むように描こうとか審査員がこの人だから、といった考えではダメ」「描いた作品に満足せず、自分に厳しく向きあって研究を重ねることが大切」などと話しました。

このあと、展示作品のいくつかを回りながら解説。とくに、若手の作家の絵を取り上げ「この表現はすばらしい」「こうした試みも大切なこと」などと話しかけていました。

僕の通う水彩画教室で学ぶ86歳の「同級生」の孫で、愛知県立芸大生の時に入選し、この春に美術研究科を修了した平田望さんの作品の前でも「彼は若い作家だが、何かが生まれる感じがする。何かをつかもうとしている」と期待の言葉を込めて評価していました。

同人らの作品以外で僕が気に留めた作品の一部を掲載します。
もちろん、作品の評価ではありません。若手作家として注目していたり、自分の水彩画づくりの参考にできれば、と思った作品です。

※いずれも、日本美術院の図録に掲載されたものです。

         
    鏡映   岸本浩希       淹留(えんりゅう)   高木友明

   
    
    隔つもの  手塚 華       秘密の部屋       平田望


         
         Clown       川島 優      日々(にちにち)     江藤紀世   

           
    17歳(じゅうなな)・春         玄  奨励賞 山田 伸
                古田年寿 

















 


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