セレンディピティ日記

読んでいる本、見たドラマなどからちょっと脱線して思いついたことを記録します。

北岡国連次席大使の歴史書認識

2005-05-21 22:25:39 | 社会経済
今日の朝8時の「ウェーク!」で北岡伸一国連次席大使が変なことを言っていた。
「中国では王朝が替わるたびに歴史書が作られ政権に都合のよい歴史が書かれる」といっていたがおかしい。
中国では王朝が替わるたびに歴史書が作られるのは事実だ。人類史的に政権は自分の都合のよい歴史を編修するのも正しい。
でも北岡氏の発言はおかしい。というのは中国で王朝の替わるたびに歴史書が国家事業として編成される。これが正史というもの。でもそれは前王朝の歴史。正史は明史まで。清時代の歴史は中華民国が編成しなくてはならないが、まだない。それらしきものはいくつもあるが正史ではない。中華民国史及び中華人民共和国史の正史は将来の課題。
だから王朝が替わるたびに編成される歴史書は、新王朝の宣伝のためではない。中国共産党政権の近現代歴史教育は王朝交代ごとの正史とはまったく無関係だ。
北岡氏は自分で歴史が本業といっていたけど、うかつだ。

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