「長唄 雨の五郎」の一部です。「やぶのうぐいす気ままに鳴いて・・・」で始まるので「やぶのうぐいす」と呼んでいます。
1841年 江戸中村座初演。杵屋六左衛門作曲。
五郎が傘をさして化粧坂の廓へ通う姿を舞踊化したものですが、「やぶのうぐいす」は可愛いうぐいすの姿を描いています。
「藪のうぐいす気ままに鳴いて うらやましさの庭の梅 あれそよそよと春風が 浮き名たたせに吹き送る 堤のすみれ鷺草は 露の情けに濡れた同士 色と恋との実比べ 実浮いた仲の町 よしやよし 孝勇無双の勲は 荒人神と末の代も 恐れあがめて今年また 花のお江戸の浅草に 開帳あるぞ賑わしき」