35℃を超える猛暑日が続いていますが、気象庁は17日、関東甲信越・東海・近畿・中国・四国で梅雨明けしたとみられると発表しました。
もくもくとわいてくる入道雲が「夏本番いくよ~!」と言ってるみたいです。
連休明けの朝。北山杉の里へ向かう道はいつもと違っていました。ところどころに積み上げられた材木。山からビシャビシャと流れ落ちる水。トンネルの通行止め・・・
15日未明から朝にかけて猛烈な雨が降り、京都市や亀岡市が住宅の浸水や土砂崩れ、冠水など大きな被害を受けました。これは梅雨戦線に向かって南西から暖かく湿った空気が流れ込み、大気の状態が不安定になったものですが雷や大きな雨音で目を覚ました方も多かったのではないでしょうか。
中川も午前4時~5時の1時間に85ミリを記録。それってどれくらいの降雨量だと思われますか?
天気予報で何ミリの降水量とか聞きますけど、ピンときません。そこで調べてみたのですが気象庁が作成している「雨の降り方と強さの表」
http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/yougo_hp/amehyo.html
これが結構ファジーで面白い。よく「バケツをひっくり返したみたいな雨」と言いますがそれが30ミリ以上50ミリ未満。85ミリというのは表の最後で、80ミリ以上は猛烈な雨。息苦しくなるような圧迫感。恐怖を感ずる。とあり災害の発生する恐れがあり厳重な警戒が必要、とあります。
実際、先日の雨は屋根が抜けるのじゃないかしら、と恐ろしく思えました。
幸い、人的被害はありませんでしたが自然の大暴れにはなすすべもなく。車が崩れた土砂にのみこまれたり、北山杉がなぎたおされたりもしました。
生産組合の倉庫の屋根についているスプリンクラーへと山水を送るパイプが土砂で詰まってしまってさぁ大変!水が全く出ません(*_*; 大切な丸太が保管してあるというのに、このままでは倉庫じゃなくてサウナになってしまいます。
谷は小さいながらもごうごうと音をたてて水が流れています。突っついてみても中間にあるパイプの方へ行ってくれる気配はなし。恐らく細かい土砂がぎっしりとパイプの中に詰まっているのでしょうね。
谷川の水は冷たくて凄く気持ちいいのですけれど長いこと入っていると冷えてくるし腰は痛いしで職員はへろへろ。
でもみんな、諦めません。本日の仕事返上でパイプ詰まりとの闘いです。
ごうごうと流れる水には、それよりも強い力の水で勝負だ!そこで出てきたのが・・・
ジャジャ~ン!小型動力ポンプの登場です。赤い本体に見慣れたホースはミニミニ消防車のよう。非常時に消火活動をするためのものです。
消火栓がなくても用水路や川から吸い上げるための、これが吸管。泥や異物を吸い込まないように、編み編みになっています。
川にホースを降ろして吸管を浸し・・・
動力で吸い上げます。ブルン、ブルン、ブルルン
えっさ、ほいさ、
先ほどのスプリンクラーへのパイプ元にホースを引っ張ります。
みなさん中川消防分団のOBとあって慣れた手つきであります。そして日ごろの丸太作業で鍛え抜かれたおっちゃんパワー!
放水中の重いホースを持つのは消防士になる試験にもありますが、男性でも一人で持つのは10分程度が限界の圧力!体力がないと出来ません。
そしてついにパイプの口とホースを合わせて、放水開始! 行っけぇ~~~!
ボコボコボコ・・・ ・・・開通する気配なし。
あっちがダメならこっちからだ!今度はスプリンクラーに近い、谷川から地面の中を通っているパイプの出口から逆流させるという作戦。
このように勢いよく水が溢れてきてしまいます。
ここから先の画像は諸事情によりないのですが(笑)、ホースの先につける「管そう」というものを借りてきまして、無事に逆流作戦が成功。開通することが出来ました。めでたし。
結局一日のほとんどを作業に費やしてしまいましたが、皆さんが大切に育てた北山丸太を守るため、不意の天災によるアクシデントに立ち向かう、中川消防分団OBと組合職員の男意地を見た気がしました。
それぞれの山も土砂が押し寄せて来たり、せっかくの植林がやられてしまったり・・・明日からまた、終ることのない作業です。
ひとまず今夜はお風呂で汗を流し、美味しい水(?)で乾いた喉を潤して下さい。お疲れ様でした。
まもなく蝉の合唱が聞こえてくるでしょう。北山杉の里の夏。
願わくは、もうこんな豪雨がありませんように・・・(了)
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