近年よく耳にするようになった害獣。
直接人間を襲うクマ、イヌ、イノシシ。そして田畑の農作物を食い荒らし農家の方を始め、家庭菜園を楽しんでおられる方々を困らせるシカ、サル、イノシシたちを害獣と呼びます。しかし害獣を増やしてしまったのは人間そのものなのです。
山に食べるものが少なくなり動物たちは危険を冒してまでも里に下り、田畑の農作物などを食べ命をつなぎます。害獣予防に畑の周りに網やサクを張り巡らすには、それ相当の費用と体力が必要となり、害獣は農家の方々にとって憎い存在となってしまいます。。では、なぜ山に食べ物がなくなったのでしょうか。
用材需要の減少、林業を生業とする方々の高齢化、それに伴なう林業従事人口の減少などにより山の手入れが行き届かず、動物たちの餌となるものが山に無くなってきました。このままでは森が枯れ果て、名水といわれる大切な資源までも維持できなくなってしまいます。
9月に関西を襲った台風21号でも、道路わきの大木が倒れ道路を遮断。電線に木が倒れ長期間の停電の原因にもなりました。これらの自然災害も山が弱っている事例の一つかもしれません。
山や森を元気にするには、木を太く真直ぐ成長させるための間伐や枝打ちを行い、森の大地に陽をあてて下草が茂る環境をつくる必要があります。
山や森が弱るということは、林業だけでなく農業、そして一般の皆様にも何かしら犠牲や負担が増えることになってきております。
我々を含め多くの林業関係者は山や、森を美しく保ち、未来の子供たちに繋げるために日々努力しております。
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