京都園芸倶楽部のブログ

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ノウゼンカズラとその仲間の見分け方は?

2018-07-03 06:31:10 | 雑学・蘊蓄・豆知識
室町小学校の少し西にある新さくら広場の近くを通り過ぎようとしたら、少し離れたところからノウゼンカズラらしきものが咲いているのが見えたので立ち寄ってみると、ノウゼンカズラとは違った咲き方をしていました。おそらくアイノコノウゼンカズラだと思われます。




また、京都大学西部構内にある大学生協の前の植え込みでもノウゼンカズラらしきものが見えたので近寄って見てみると、これもノウゼンカズラとは違う咲き方でした。こちらはおそらくアメリカノウゼンカズラだと思います。




京都府立植物園で咲いているのはノウゼンカズラ。




では、この3種、どこが違うのでしょうか。それぞれ写真で見比べても違いがわかりにくいですよね。そこで、違いがわかるポイントを提示してみようと思いますが、その前にまずはノウゼンカズラとアメリカノウゼンカズラ、アイノコノウゼンカズラについて少しだけ説明しておきますね。

【ノウゼンカズラ】
こちらはよくご存じかと思いますが、中国原産のノウゼンカズラ科のつる性植物で、平安時代にはすでに日本に渡来していたといわれています。

【アメリカノウゼンカズラ】
こちらは名前のとおり北米原産のノウゼンカズラ科のつる性植物で、日本には大正時代に渡来したそうで、こちらも庭木などによく使われる品種です。このアメリカノウゼンカズラとノウゼンカズラの2種でノウゼンカズラ属を形成しています。

【アイノコノウゼンカズラ】
こちらは名前のとおり「合いの子」です。ノウゼンカズラとアメリカノウゼンカズラの交配種で、両者の特徴を併せ持ちます。アイノコノウゼンカズラは標準和名ではなく俗称のようで、一般的には「マダム・ガレン」という園芸種名で呼ばれるようです。また、このアイノコノウゼンカズラとノウゼンカズラの交配種も作出されているそうです。

と簡単に説明をすませまして、肝腎の違いはと言いますと、まず「花のつき方」です。ノウゼンカズラは若い枝から円錐花序を出し、横に突き出すように花を咲かせながら下へと垂れ下がります。




対して、アメリカノウゼンカズラは花序が垂れ下がらずひと固まりになって上を向いて花を咲かせます。




ではアイノコノウゼンカズラはと言いますと、ほんの気持ちだけ花序が垂れ下がるようになりながらこちらもひと固まりになって花を咲かせます(この写真ではわかりにくいですね)。




さらに、花のつき方に加えて「萼の色とかたち」にも違いがあります。ノウゼンカズラの萼は緑色で、切れ込みが深く、長いのが特徴です。




対して、アメリカノウゼンカズラの萼は橙色から赤色で、切れ込みが浅く、短いのが特徴です(切れ込みが浅い分だけ短いと言えるでしょうか)。




そして、アイノコノウゼンカズラは両者の特徴を持ち、萼の切れ込みはノウゼンカズラ同様に深く、そして長いのですが、色は淡い橙色をしています。




あともう一つ、萼の切れ込みと長さとも関連するのかもしれませんが「花の大きさと花筒の長さ」にも違いがあります。ノウゼンカズラは花が大きいけれど花筒は短く、アメリカノウゼンカズラは花が少し小さいけれど花筒が長いという違いがあり、アイノコノウゼンカズラはノウゼンカズラの花の大きさでアメリカノウゼンカズラ並みの花筒の長さがあると言えばいいでしょうか。

三者を並べて比べてみないとわかりにくいかもしれませんが、大まかな違いのポイントを列記してみました。

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