京都園芸倶楽部のブログ

京都を拠点に活動している植物・園芸愛好家の団体「京都園芸倶楽部」の公式ブログです。

半木神社のフタバアオイ

2018-05-15 06:40:34 | 歳時記
今日は葵祭の主となる祭儀「路頭の儀」が行われますが、実は京都府立植物園内にも上賀茂神社(賀茂別雷神社)の末社である半木神社(なからぎじんじゃ)が祀られています。




正確には、半木神社が鎮座していた場所に京都府立植物園が大典記念京都植物園として開設されたのですが、かつてこの辺りは賀茂族によって開墾されたところで、奈良時代から「錦部(にしごり)の里」と呼ばれていたそうです。「錦部」からも推察できると思いますが、賀茂氏一族によってこの地では古くから養蚕製糸業が営まれ、京都の絹織物の発祥の地とされています。養蚕業を営んでいた賀茂氏や秦氏によって、織物を司る天太玉命を阿波国(徳島県)から勧進して、半木神社を建立して祀ったようです。なお半木神社は、植物園開園後には農林業をも含めた植物園の守護としても崇敬されています。毎年春と秋(4月と10月)に例祭が行われ、当倶楽部からも参席しています。また植物園内でもこの辺りだけは植物園開園前の自然林が「なからぎの森」としてそのまま残されているそうで、昨年10月の台風21号で大きな被害を受けた植物園ですが、半木神社の周囲だけは被害がなかったそうです。

と、いろいろと半木神社について触れましたが、半木神社も上賀茂神社の末社ですので、灯篭前の左右2か所にフタバアオイが植えられています。







本殿に向かって左側(上の写真の1枚目)は日当たりが良すぎるのかあまり育っていないのですが、右側(上の写真の2枚目)は青々と茂っています。盛りは過ぎていますが花も少し見えました。




また、本殿の手前にはヤマコウバシの木があります。




ヤマコウバシはクスノキの仲間で、葉や小枝を揉むと芳香があるため「山香ばし」と名付けられた落葉低木です。落葉低木と書きましたが、秋に紅葉して枯れた葉は、冬の間は落葉せず、春になってから落葉することから、受験生には「落ちない」として人気があるとか。また本種は中国原産の雌雄異株で日本には雌株しかないのですが、なぜか結実し、発芽能力のある種子もできるそうです。ヤマコウバシのほか、多くの木や花が実を結ぶところであることから上賀茂神社で「実守(みのりまもり)」というお守りも授与されています。

園内では一番静かな場所で、秋には紅葉も綺麗な場所です。植物園にお越しの際は一度お参りされてみてはいかがでしょうか?




ヒメウラナミジャノメでしょうか。ひなたぼっこをしていました。
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