京都園芸倶楽部の元ブログ管理人の書笈

京都園芸倶楽部のブログとして2022年11月までの8年間、植物にまつわることを綴った記事を納めた書笈。

花弁と思っていたのは仮雄しべで、萼みたいなのが花弁

2022-07-21 18:27:42 | 園芸・植物・自然環境
くろ谷さんの愛称で知られる金戒光明寺は、それぞれの塔頭できれいな花を育てられているので時折参拝がてら花の観賞を楽しんでいますが、蓮池院の花壇で咲いていたのがこちら。



カンナの花です。もっとたくさん植わっていたら華やかなのかもしれませんが、夏の花のひとつで花色が赤色なので、かなりの存在感があります。

上の写真から花序の部分だけトリミングしたのが下の写真ですが、この写真だと枚数はわかりにくいかもしれませんが、5枚の大きな花弁に細長い萼が3枚ついているように見えるかもしれませんが、じつは花弁だと思っていたこちら、仮雄しべという、つまりは雄しべです。



では「花弁はどこ、ひょっとしてないの?」ということになりますが、じつは萼のように見える3枚の細長いものが花弁なのです。



文字を入れると3枚目の写真のようになるかと思います。自分で育てた花なら解剖してそれぞれ並べたものを紹介できたのですが、こちらの花はそのようなことができず、矢印だけでご勘弁を。

ちなみにカンナの原種となったもののひとつにダンドク(檀特)がありますが、こちらも細長い仮雄しべを持つ花を咲かせますが、カンナはこれら原種と区別する観賞用のカンナであることからハナカンナ(花カンナ)と呼ぶこともありますよ。ちなみにカンナ(Canna)とは茎の形状がヨシ(葦)のように見えることから、ヨシのギリシア語であるKannaに由来するとされています。

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