プロ家庭菜園家のやさい畑日記 ~相模原 清水農園~

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ぼかし肥料の仕込み

2016年09月30日 | 畑の出来事。。


ぼかし肥料というのは、米ぬかを中心に、おからや菜種かす、魚粉、もみ殻燻炭などを発行させて作る、手作りの発酵肥料です。

発酵肥料を使うのは、私たちが健康に過ごすために、発酵食品をいただくように、畑の土にも発酵肥料をあげて、健康な土になってもらうのが目的です。

畑の土は、多くの微生物が生きていて、その微生物の働きは私たち哺乳類の腸内フローラに似ているそうです。

牛の腸を例にするとわかりやすいので、その話をします。

牛の胃は言ってみれば微生物の培養室。草を食べてその草が胃の中で発行し、沢山の微生物を生み出します。その微生物を菌体タンパクと言う形で吸収し、牛のあの大きな体や大量の乳が作られています。

だから、輸入穀物飼料への偏りや、抗生物質の投与などで、胃の中が酸化し微生物のバランスが崩れてしまった牛は、乳の味が悪くなってしまったり、弱体化して色々な病気を起こしてますます抗生物質などの薬にたよらざるを得なくなります。

畑の土に起こっている問題もこれと同じです。化学肥料は土を酸化させ、本来優勢であるべきバクテリアが弱まり、酸性を好むカビやプロトゾアが増えて、植物は病気がちになります。病気を防ぐために農薬を使うことで、土の中の微生物が死に、ますます土が痩せていくと言う悪循環になっています。

牛が健康に育つ仕組みと同様に、野菜も健康に育つには微生物のバランスや微生物の量が大事になります。

私たち人間も、腸内フローラが乱れると、体の不調やさまざまな病気の原因になりますから、土と腸というのはよくよく似ているように思います。




そこで、発酵肥料のぼかしを作って、土の微生物環境を整えるのです。

作り方なんですが、ポリ容器に米ぬかやおから、もみ殻燻炭、魚粉、など好みのブレンドで入れてよく混ぜます。米ぬかしかなければ、米ぬかだけでも大丈夫です。

それと、発酵を促進するためにヨーグルト(畑の土などでも)を水で溶いて加えるといいです。すでにぼかしを作っているなら、前回作ったぼかしを足してあげるだけで大丈夫です。




そらから、水分を少しづつ加えて、水分量が50%~55%になるようにします。

少しづつ足しながら、うどんの生地を作るようによく混ぜます。

上の写真のように、軽く握ってお団子状になれば、ちょうどいい水分量です。

入れすぎると、発酵せず腐敗してしまうので、気を付けます。雨水が入らないように、それと乾燥を防ぐため、蓋をします。

3日位すると、発酵熱が出てきます。あとは、毎日スコップなどで切り返して、空気を入れてやり、2週間くらいしたら蓋を外して乾燥させ、サラサラになったら完成です。