思い巡らす

あの迷子犬を警察に保護してもらって、1週間以上が過ぎました。
「飼い主、探しに来たのかなぁ。」と、思いめぐらせてしまいます。
というのも、こちらには情報は入ってこないんです。
保護してもらったときに、いろいろな取り決めをしたんですが、その中に、「一切の情報はいらない。」にチェックを入れてしまったんです。
あの犬のことは、あれ以来、もうわからずじまいになりました。
たぶん、これでいいんだと思います。

もし、飼い主が現れず処分になったら、もっと心が重くなってしまうでしょう。
結構、おとなしめの犬だったので、別の形で譲渡会に出されるかもしれません。
私は、飼い主が探していようと、探していまいと構わないのです。
犬の命さえ助かれば、別に飼い主が代ろうと大したことではないのです。

犬が去ってから、夜、電気を消して眠るまで、祈り続けてしまいます。
「どうか、あの犬が助かりますように。」と。
犬好きな人に飼われる方が、犬にとっても安心です。
一番嫌な処分だけは、どうしても避けて欲しいのです。

「一切の情報はいらない。」にチェックを入れてしまってよかったんだろうか。と、思いますが、心の隅でいつまでも元気に生きている犬のことを思うだけで心がどうにか安定してくれるような気がします。
私の祈りが天に届きますように。と、毎晩、祈り続けます。