◆昨日、学校通信「すこやかみなみネット通信12月号」を発行。
内容は、P1~3=わたしの記事
P4=PTA活動コーナー(担当 教頭T)
P5=保健だより「ほっと」(担当 養護教諭)
P6=研修部だより「担当 研修主任」
P7~10=総合文化IS通信(ブログを再編集 担当 教務主任)
P11=1学年通信「あすなろ」(担当 1学年主任)
P12=2学年通信「Southern CrossⅡ」(担当 2学年主任)
P13=3学年通信「白銀南3学年通信」(担当 3学年主任)
P14~15=部活動計画・表彰記録・生徒会活動報告&今後の計画(担当 生徒指導部)
P16=教務月報12月&冬休み(担当 教務主任)
さて、わたしの内容だが、今年度の「すこやかみなみネット通信」も、残すところ、あと、12月下旬特別号(地域情報交換会特集)、2月号、3月号の3回になってしまった。
この3つの号は、学校評価や今後の対策など、いわば定番記事でほぼ埋まってしまう。
自由度が大きいのは、この号(12月号)が最後だ。
書きたい内容を、できるだけ早く書かなければいけないと感じている順にあげると、次のようになる。
(1)人間はかまわれないと成長が止まる
(2)すこやかみなみネットOB会について
(3)学校評議員の意見のまとめ
(4)青森県交通安全協会からの表彰について
(5)学校・家庭・地域の連携 ~真に力のある学区に~
うまくいくと、全部書き込めるかもしれないぐらいの気持ちで、原稿締め切り日(12/2)の朝から書きはじめる(←こういう「おおざっぱ」で「ラフ」で「いいかげん」なところが、わたしにはある)。
結果は、(1)と(2)で紙幅が尽きてしまった。
はみ出た内容については、今後の定番記事のすき間をねらって書くことにする。
〈すこやかみなみネット12月号のわたしの記事〉
◆少し前、アビトレ代表・木下晴弘氏の講演(主催=渋田歯科 会場=みなみ公民館)を、本校の教職員数人といっしょに聞く機会がありました。
講演の終わりのほうで「母性愛欠乏症候群」と診断された女の子の話が出てきました。
スーザン(仮名)というアメリカの2歳児で、成長が生後5ヶ月でストップしてしまいました。
診察した医師団は、すぐに看護士やカウンセラーなどとチームをつくり、スーザンに1日6時間以上、ことばをかけたり、あやしたり、(はじめ、スーザンは、そうされることを拒否していたそうですが)接して、接して、接しつづけたら、なんと8ヶ月後に、通常の姿(月齢どおりの身長、体重、言語能力等……)に戻ったという実話です。
木下氏は「人間はかまわれないと成長が止まる。放置されると弱っていく生き物だ」と力説していました。
聞きながら、わたし(小高)は、これは中学3年間の子どもたちについてもいえる……、子どもたちひとりひとりは、みんな「親にかまってもらいたい」「先生にかまってもらいたい」と思っているにちがいない……と思いました。
話がやや脱線しますが、保護者のみなさまも、先生方にうちの子をもっとかまってもらいたいと思っていることでしょう。
いや、みなみ中の教職員はかまい方が不足していると不満をもっている保護者も多いのではないでしょうか。
左のグラフは、昨年度末の保護者アンケートの結果の一部です。
他の項目は〈◎+○〉=80%~90%なのに、この項目は54%にとどまっています。
わたしたち教職員の課題の1つだと思っています。
かまって、かまって、かまいつづけてやる。
かまってやる「量」だと、みなみ中の保護者は、教職員は、日本一だといわれるくらいかまってやりたいものです。
◆ただし、この「かまい方」というのは、ちょっとしたコツが必要です。わたしにも失敗の経験がありますが、へたをすると、過度な監視や管理、「過保護」に陥ってしまいます。
「かまい方」には、粗く、A・B・Cと、3つの段階があります。
(A)子どもと一体になる段階
子どもの世界を、子どもの目でいっしょに見て、子どもの話をからだ全体で聞いてやり、聴いてやり……、共に喜び、あるいは、共に困ってやるという段階です。
アドバイスはいっさいしない。
中学という時代の、子どもの心の底にある気持ちは、(本人にとっても、他の人にとっても)そんなに容易にことばで表現できるものではありません。
中学生の心を捉えているものが、ゆっくりと動き出し、ことばになって外に出てくる長い、長い過程を、親として共にできるだけの器量を自分がもっているのか?と、たえず問いつづける努力をしましょう。
(B)味方になる段階
存在に気づいてやる。
いい点を共に喜び、感激する。
子どものためにからだを張る。
励ましつづける。信じつづける……。
わたしのことですが、中学時代のわたしのことを親がすごく喜んでくれたことがありました。その親の姿が、ずっと自分を支えてきたように思います。
(C)自分(親の思い・考え)を打ち出す段階
「あなたがそんなことをするなんて、お母さんは悲しい」「お母さんはこう思うよ」「お母さんはこうしてほしいんだ」と、親の思いを強く打ち出す段階です。
この「C」の段階で注意することは、自分(親)と子どもとのあいだに「A」の層があるか? 「B」の層があるか?と問うことです。
「A」の層が薄い、あるいは、まったくない。
「B」の層が薄い、あるいは、まったくない。
こういう状態での「C」というのは、ほとんど効果がありません。
「かまい方」は、Aの量>Bの量>Cの量……となっているのが理想です。
わたし(小高)の場合は、知らず知らずのうちに「A」や「B」がすっぽりと抜け落ち、C、C、Cの連発で子どもに接していることがあります。
保護者のみなさまは、いかがでしょうか?
わたしのようなタイプの方が多いのではないかと拝察いたしますm(_ _)m。
でも、ああ、ダメだぁ~とがっかりすることも、あわてることもありません。
Aに戻って、再出発すればいいのです。
Bに戻って、再出発すればいいのです。
子育てに「手遅れ」は、絶対にありません。
そのうえで、もう少し「C」の話をつづけます。
経験的にいうと、「C」は次の4つに分類することができそうです。
①具体的に教える=親が期待している行動が、どういう行動なのか、本人が具体的にわかっていないのではないか? わからないからできない。だから、具体的にかみくだいて教える。
②正しい情報・知識を与える=間違って「学習」しているのではないか? だから、本人の行動が、必ずしも他人から正しいと思われていなことを教える。
③自信をもたせる=わかっているのだけれど、行動にうつせないのではないのか? だから、よく観察し、少しでもできていること(場面)を見つけ、それを教え、ほめる。
④こまかくコーチする=わかっているし、やれるのだが、状況に応じて適切な行動が取れないのではないか? だから、具体的な場面をとらえて、細かな方法を具体的にコーチする。
最後に、ノンバーバルコミュニケーションの話をします。
子どもは、話の内容もそうですが、親の、日常の、しぐさ、表情、姿勢、態度、語調、雰囲気と「対話」しているものです。
だから、この「しぐさとの対話」(=ノンバーバルコミュニケーション)を軽く考えてはいけません。
わたしも教師になった頃、先輩から「教師は絶対に腕組みをするな」と注意を受けました。
先輩は「生徒は腕を組んでいるあなたと対話しているんだよ」と教えてくれたのでしょう。
「切れる姿」なんかもってのほか……、ノンバーバルコミュニケーションを生かす器量をもつ大人になりたいものです。
◆先日(11/27)のPTA総務委員会で、すこやかみなみネットのOB会のことがよくわからないという話題がでました。
昨年度末の『すこやかみなみネット通信』でお知らせしたままになっているので、このスペースを使い、「OB会」のことをお知らせします。
◆「OB会」は、2008/2/28に開催されたすこやかみなみネット事業推進委員会で「OB会」の設立について話し合われました。
その席上で決定したことは、次の2点です。
(1)すこやかみなみネットOB会を設立する。OB会の参加対象は、みなみ中PTAを退会(いわゆる「卒業」)する、あるいは退会したすべての会員。(3学年保護者に卒業時に案内状を配布する。)
(2)すこやかみなみネットの会則「(組織)第4条」を一部改正して、9番目に「OB会」を加える。
(組織)
第4条 この会は、次に掲げる諸団体等をもって組織する。
1.南小PTA(本部役員・総務委員会・P校外生活委員会)
南中PTA(本部役員・総務委員会・生活指導委員会)
2.南小・南中の教職員・学校評議員
3.南地区社会福祉協議会(主任児童委員・児童委員・民生委員)
4.少年指導員
5.保護司
6.町内会、子ども会育成会、交通安全協会、防犯協会、白銀青少協、南公民館
7.白銀交番、白銀台駐在所
8.その他、会長が指名する者
9.すこやかみなみネットOB会。
このほか、細部については、活動しながら検討していくことになっています。
◆OB会については、先月の通信でお知らせした「サポータークラブ」と同じように、今後のすこやかみなみネットの推進力にかかわる大切なテーマです。
OB会への期待を粗く2点述べます。
(1)地域ネットワークを形成しようとするとき、学校や、安協・防犯等の団体は、専門分野に特化した活動をしていて、必ずしも他団体との連携を前提にしているわけではありません。したがって、連携するには、やはりなんらかの努力が必要です。すこやかみなみネットOB会の方々には、学校側の一員という立場を内包しつつ、地域あるいは地域諸団体の側に立ち、連携の「懸け橋」役として、より堅固なネットワーク形成のためにご尽力いただきたい。
(2)当然のことですが、OBの方々は、すこやかみなみネット設立時の労苦から得た知恵と技をもっています。それを、今後のすこやかみなみネットの独自さの維持・発展のために生かしていただきたい。〈すこやかみなみネット12月号のわたしの記事〉以上
★記事中の画像は、12/3(水)のすこやかみなみネット事業・地域情報交換会の様子。ご参会、心より感謝申し上げます。撮影は志塚T。