1学期はじめの3日間で、きちんと学級のカタチをつくることができれば、それは1年間続く。 2学期はじめも同じことがいえる。 もう一度、本校の〈授業力向上の5原則〉も見直そう。 〈学力向上の5原則〉も見直そう。 学級・学年・委員会活動など、子どもが動く「しくみ」をすべてチェックしよう。 ★まず、朝の会と帰りの会を、教育哲学する。 毎日の短学活は、飛び飛びにある教科と異なり、毎日、連続的に保証されている「子どもを育て鍛える場」だ。 「向上的変容の場」だ。 めざす生徒像を具体的に設定し、仮説を立てて――すなわち、朝と帰りの会で、こういう実践を継続していけば、こういう生徒になる……こういう力を身につけることができる、と――ねばり強く取り組むと、信じられないくらい大きな力になる。 朝の会と帰りの会をいい加減に取り組んだ学校・学年・学級とは、大きな差になってあらわれる。 サムライ中伝統の朝と帰りの会の合唱についても、①この取り組みが合唱のレベルの高さにつながっている……ともいえるし、②この取り組みの差が各学年・学級のレベルの差になっている……ともいえる。 こういう観点から、各学年・各学級で「朝と帰りの会」について「教育哲学」しよう。 ★なお、参考として、僕自身の数々の実践のなかで――「ホンネが好き」「厚かましい」「新しモン好き」「いらち」「抜け目がない」大阪人の僕の場合、愚かな実践も多かった。校長から「小高さん、学校はスーパーマーケットではない」とよく叱られたものだ。でも――明らかに効果があったもの、明らかに子どもが変容した実践もある。 その中から4つ紹介する。 1.帰りの会の〈30秒間スピーチ〉で鍛える ①30秒間スピーチ。1日2人。 ②スピーチの中に必ず3種類――3つではない。3種類――の接続詞を含ませる。 ③教室の後ろに大書した「接続詞一覧表」を掲示。 例=〈「逆接」しかし・だが…… 「順接」それで・すると・だから……〉 〈ねらい〉 ア)会話の一文を短かくさせる。 イ)論理的に話せるようにする。 子どもたちは激変した。 半年後(←正確な日数は失念)、実験群(僕の学級)と統制群(他の学級)に分け、調査した。 方法は、グループ(学級36人、6人グループを6つ編成)の話し合い活動を録音し、話し合い中の「接続詞」の数を比較した。 実験群の圧勝だった。 歴然と、もう、10と0というくらい、圧倒的な差があった。 2.壁読み(音読)で鍛える(国語科との連携) ①国語の時間に、一人一人、教室の前側(黒板)、後側(掲示板&背面黒板)、左側(窓側)、右側(廊下側)、この4面の「壁」に向かって立ち、教科書の指定範囲を各個に音読する。 ②国語の時間の最初の3分間 〈ねらい〉 ア)声を出すことに対する抵抗感を除く イ)正しい発声法を習得する とにかくガンガン読ませる。 「壁に当たってはね返って来る自分の声を聞こう」と指導するのがポイントだ。 声がグングン前に出るようになる。 教師の位置は教室の真ん中がいい。 音読指導に慣れないうちは、声の洪水にしか聞こえないが、やがて、○○君の声、☆☆さんの声……と聞き分けることができるようになる。 これは、生徒の声がグングン前に出るようになるからでもあるが、教師の耳も鍛えられ、聞き分ける力がついてくるからだ。 3.朝と帰りの会の〈係・委員の発表〉で鍛える ①係・当番・委員・役員は原則として前に出て発言させる。 ②教科係にも口頭でていねいに発表させる。 大事なところは繰り返させる。 聞く生徒には、教室じゅう、カッカッカッカッ……とエンピツのシンの音がして肩が波打つくらいにメモを取る。 〈ねらい〉 ア)話す際の適切な声量・ペースを覚える イ)他の個人差に配慮した語りを身につける ウ)メモのスピードをつける 「ア」も「イ」も大事だが、「ウ」も大事なポイントだ。 「肩が波打つくらい」というのが指導の指標・目安になる。 ノートが速くなると、授業の質が向上する。 確実に学力にはね返る。 4.帰りの会の〈書く時間〉で鍛える ①帰りの会のプログラムの中に、毎週1回、200字程度で書く時間を設定する。 ②テーマは、内外の諸問題・事件、学校・学級・家・自分に関することなどから設定する。 ③本人の了解を得た上で(場合によっては匿名で)、次の日の「担任の先生の話」の中で紹介したり、学級通信に掲載したりする。 〈ねらい〉 ア)書くことを通して自分の考えを確かめさせる イ)自分と異なる他の考えに気づかせる ★例にあげた4つの実践すべてについて、計画的に検証したわけではないので、個人の変容や集団の変容についてのコメントは差し控える。 しかし、いろいろ試みたなかでは、この4つは――特に「1」は――たしかな手応えがあった。 子どもが変わっていく、育っていくという実感があった。 本校の教員もいろいろ実践例を持っている。 教室巡回のときには必ず朝の会・帰りの会のプログラムをみているので、それは十分にわかっている。 その上で、毎日の短学活を連続的に保証されている唯一の鍛える・育てる場と位置づけ、仮説(目指す生徒像)を設定し、思い切った実験を試みていきたい。 ★画像=体育祭の練習。画像をクリックすると拡大します。 ★読んでいただき、感謝します。ついでといってはなんですが、下のバナーのクリック、ガンガン、よろしく頼みます☆(●≧з≦●)。 にほんブログ村 にほんブログ村 ★さらにリアルな情報は小高進の公式ホームページへ★ ★小高進のWEB無人駅線ページへ |
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