職員室通信・600字の教育学

小高進の職員室通信 ①教育コミュニティ編 ②教師の授業修業編 ③日常行事編 ④主任会トピックス編 ⑤あれこれ特集記事編

にわかには信じがたいが、この作品を書いたときから、40年が過ぎた。某文芸雑誌にこの作品が酷評

2008-09-09 20:27:45 | Weblog


◆昨日、書棚の書物の配置=自分の精神構造……この「自分の精神構造」を、お客さんに手にとってみたいと思わせるように改装した……という話をしたが、「改装」過程で、『おかあさんだいすき』(上の画像)が見つかる。
 この本をヒントに、20歳のわたしは約100枚くらいの中編を書いたのだ。
 古書店の「改装」過程で、その中編が掲載された雑誌も見つかる。
 作品の1部が欠けた雑誌(なにかの機会に自分の作品を紹介するとき、あちこちを切り取り、コピーし、そのままになったものと思われる……)の存在は確認していたが、今回、完全なものが見つかった。
 次の引用が、直接的に『おかあさんだいすき』が登場する場面だ。

 「あるところに、ダニーという男の子がいました。きょうはお母さんのたんじょう日です。そこでダニーはかんがえました。『おたんじょう日のおいわいに、なにをお母さんにあげたらいいかなあ』……」
 父親が童話の本を開いて読んでいる。
 抑揚のない声だ。
 その父親の膝の上に、ちょこんと座っている女の子のオカッパ頭が頁の上を動いていく。
 「ダニーは、お母さんにあげるものを見つけに出かけました。すると、めんどりにあいました。『おはよう、めんどりさん』とダニーはいいました。『お母さんのたんじょう日に、なにかあげるものないかしら?』……」
 こんどは女の子が読む番だ。
 「『コッ、コッ、コッ』とめんどりはいいました」
 『コッ、コッ、コッ』といいながら、女の子はくちびるを突きだして、いった。
 「それじゃ、わたしが生みたてのたまごをひとつあげましょう」
 本を開いて読んでいるのは父親だが、頁をめくるのは膝の上の女の子だ。
 うしろから女の子の顔をのぞくようにして父親がいった。
 「でも、たまごなら、もうあるの」
 「それじゃ、いっしょに、なにかさがしに行きましょう」
 と女の子がいった。

 そこで
  ダニーと
   めんどりは
 ぴょん
  ぴょん
   かけて
     いきました。……

 二人が、かわりばんこに読んでいるのは、『熊さんにお聞き』という童話の本だ。(後略)

◆にわかには信じがたいが、この作品を書いたときから、40年が過ぎている。
 某文芸雑誌にこの作品が酷評されているのを、書店で立ち読みしたときの顔のほてりははっきりと覚えているが、20歳のわたしが、この作品でなにが書きたかったのかは、ぼんやりとしてどうしても思い出せなかった。
 ところが、おもしろいもので、数日前、あることがきっかけで、この作品にこめたテーマを思い出した。
 次の場面だ。

「午前中、小1時間ほど、根城城址で過ごす。
 (1)靴を脱いで靴下のまま芝生の上を歩く
 (2)ベンチに座る
 (3)はなむけ号(折りたたみ自転車)で走り回る
 (4)はなむけ号を押して歩き回る
 (5)馬小屋で瞑想する……等々、自分のいろいろなポーズとポジションを確かめる。(9/6)」

 自分のいろいろなポーズとポジションを確かめる……と書いたとき、稲妻のように40年前の作品のテーマを思い出した。

 「父親」と呼ばれている男の、その存在の仕方の象徴としての「ポーズ」を9つ連ねて(もちろん、女の子を膝にのせてかわりばんこに童話を読む……というのも1つのポーズ……)、9つ目のポーズで、「父親」を新しい原理に露出させ、身をなげうたせる……、いや、違う、違う、反対だ、……身をなげうつ、そのぎりぎりのところで、こちら側の世界に踏みとどまらせようとしたのだった。

 友人たちからは「ホームドラマなんか書いたりして……」と笑われ、某文芸雑誌では「小器用な物マネ」と酷評された。
 酷評のほうは十分に納得してるのだけれども、しかし、もう一度、自分の目でじっくりと確かめてみたいと思っている。
 冷静に読めるかどうかは、自信がないけれども(^_-)。

◆97in08(1997年の教頭ダラダラ日記)

 少しピッチをあげないと、「97の季節と、08の季節を、11月中旬で一致させる」計画がうまくいかないかもしれない。

 きょうは、97/3/18(火)と3/19(水)の記述だ。

     ★ ★ ★

 〈97/3/18(火)〉

 きょうの仕事
 ○卒業式会計整理(これに2時間近くもかかってしまう)
 ○来年度の総務部分掌計画作成
 ○交通安全作文……鮫支部交通安全座談会で私が紹介した緑のおばさんに対する子供たちの作文を送る。
 ○職員会議……わたしの力点は、①新入生一日入学の新入生対応のポイント(子どもが家に帰って「お母さん、僕、中学に行ってがんばろうと思う。中学校はものすごくいい所だ」と言わせる教師集団。)②部活動の改廃に関する図書部・技術部・水泳部廃部に反対する意見に対する対応策

 職員会議……5時前終了。
 その後、○○Tと面談。
 (記事……1部省略)
 日直の新保Tの後、校内巡視。
 鎌田Tと雑談。

 〈97/3/19(水)〉

 きょうの仕事
 ○鮫小卒業を祝う会のあいさつ文作成
 ○鮫小卒業を祝う会出席
 ①来賓あいさつは自分としてはあまりできがよくなかった。もっと「おめでとう」「おめでとう」「おめでとう」のほうがよかった。
 ②小学校のTとCの関係を見ることができた。中学校のTとの「関係」の違いを分析する必要があると思う。その前提として、もっと「関係」を観察する必要があると思う。

 国語の授業について。
 授業で①詩『夕焼け』を読ませる。②200字の感想を書かせる。③この感想を回覧し、感想についてのコメントを書かせる。④宇佐美寛の『夕焼け論』を読み、感想を書かせる。
 意外……といっては変だが、この作業に生徒(2年4組・2組共に)は熱中している。
 小笠原Tと異動について雑談する。
 自分の転勤を心配(期待かも?)しているようだ。
      (1997年の教頭ダラダラ日記 以上)
   ★ ★ ★


 


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