京大俳句会 KYODAI HAIKU KAI

京都大学を拠点に活動している京大俳句会のオフィシャル・ブログです。

広告

※このエリアは、60日間投稿が無い場合に表示されます。記事を投稿すると、表示されなくなります。

第65回「京大俳句会」句会作品紹介(2014年7月26日開催)

2014-07-27 18:35:07 | Weblog


第65回「京大俳句会」句会作品
2014年7月26日(土) 於:京大農学部W210セミナー室

3得点句 
夕顔は月読みのひと契れば死顔     武史
横意地の炎ゆる瞳に溺れたり      登美子

2得点句
白雨ありと知りながらもむかう道    ハメさん
引率の列の長さや蝉しぐれ       春香
水すまし大空けって浮ぶかな      おるふぇ
涼し眼の寡黙麗人夏に逝く       ハメさん
虹立ちて百歳の手にビスケット     奇散人
少年の草笛哀し夏の庭         水流久

1得点句
朝焼けてあなたの頬も赤めいて     登美子
はじめなくおわりなきよのあぶらぜみ  奇散人
七夕の心揺れ流は星月夜        催紫
我という奇跡に生きる星まつり     和男
雷や君とひそかに近づけり       マーティン
遠花火女一人陰を見る         奇散人
蝉しぐれ神子ヶ淵より流さるる     夜汽車
濱木綿の心がはりや海暮れて      夜汽車
蝉時雨不眠症によきかな        夜警人
酔芙蓉ここにいたのか泣き上戸      武史
いくらでも麦酒が飲める大暑かな    泰夫

無得点
おんぶしてあげて花火のひらくなり   知昭
銀幕に妖精踊りのファンタジア     おるふぇ
古都小春栄螺の夢精浴びて候      夜汽車
あげられて声がひろがる夏花火     ハメさん
祇園会や奇跡の平和70年       泰夫
夕凪や無事発見のアナウンス      知昭
手に結ぶ貴船の水に夏高し       和男
病葉や読めぬ余生の一里塚       康博
太陽の塔の真上に真夏の陽       幸夫
後祭山鉾揺れる大暑かな        泰夫
カメスクイいえどけっきょくカメゴロシ  マーティン
蚊を遣って愛犬カイに媚を売る     竹明庵
聖なるか雄しべ失くした百合の花    登美子
かぢの葉へ尽きぬ望みの筆を      和男
姫沙羅や白い冠には蜂宿す       マーティン
天の川高みにけぶるハイライト     こはやし
亡き人の眼光鋭し今宵のシネマ     おるふぇ
決裂を欲すむぎわらぼうしすら     知昭
若冲の羅漢驚く竹の伸び        光雄
少女の耳朶かめば夏お母さんにないしょ  武史
コメント

『銀幕』 ー 中島夜汽車 第五句集を編む  間奈美子

2014-07-26 08:11:24 | Weblog


  蝉殻を踏めば怖ろしうすき声
  遠花火あれは怪かし鳥船か
  月翳り少年カムイは眠るかな
  古への声はビョークかねぶの花
  人魚のわき毛震ふや秋の暮

-----

 私たちに詩=芸術を観じさせるものは超絶味、この一つに尽きると私は思う。この超絶味とは、いわばあらゆる二項対立が各々の境を超えて接触する恩寵の刹那にある。幻と実、主と客、我と非我、自然と精神、此岸と彼岸、生と死――。その危うい境を渡る稀な「俳」人、人に非ずのひと。その性をこの世で生き通す俳優、中島夜汽車。
 足なえの少女、極道、娼婦、翁童、放浪の少年、そうした汀(みぎわ)の存在者、アウトサイダーにシンパシーを抱く中島夜汽車のまなざしは、だから透徹している。

  掌に錆びし玉虫を飼う狂女かな
  空蝉をむらさきにしてをのこ買う
  紫の墓あばけばや千の蝉
  合歓(ねむ)化粧(けは)ふ少女娼婦の傘隠れ
  凍蝶さすらひて銀(しろかね)の夜汽車

(編者覚書「ひとでなしの性」間奈美子 より)

-----

『銀幕』
発行日 2014年7月7日
著 者 中島夜汽車
編集人 間奈美子
発行所 書肆蜃氣樓
造 本 アトリエ空中線

    初版限定300部
    定価 2,000円(税込)

お問合せ・お求め 中島和秀(メール)nakajima.kazuhide.7x@kyoto-u.ac.jp

-----
コメント

第64回「京大俳句会」句会 (2014.6.28)作品紹介

2014-07-23 20:50:21 | Weblog

そぞろ歩けば、
祭囃子、提灯の明かり、足早に過ぐ人。
後祭宵山は、旅先の小さな町のお祭りのようです。
後の祭り、という後ろめたい響きも
ひんやりと愉快です。


第64回 「京大俳句会」句会の作品を紹介します。


4得点句
慰めは一期一会のひきがえる    託志

3得点句
終章の反骨の句や青嵐         康博

2得点句
夏旱コインの裏の女神像        奇散人
五月闇てらす蛍が幕をひく       水流久
あじさいや淡くあること責められる   春香
油照り傭兵達の幼顔          奇散人

1得点句
ワールドカップ飢え児の魂を蹴りし奴  マーティン
我楽苦多の中に埋もれて年をとり    童子魔亭
アマリリス貴方を崇め近寄れず     登美子
梅雨寒の少年愛と青葉づく       夜汽車
集客はあじさい頼み髪束ね       知昭
おんあぼきゃ百萬遍に夕立かな     夜汽車
窓越しの西日や椎の花悲し       和男
君の音聞こえぬ部屋に風が吹く     大輔
私に蛍此処にいるよと悲火力けり    催紫

無得点句
あかねさす詩人らの海指の間の砂    春香
雨に咲く移ろぎの花いと淋し      ハメさん
青き芥子揺れて深山呼び起こす     まさこ
草いきれ二人で埋めた箱一つ      奇散人
あじさいに埋もれて表札雨宮静     武史
夏しぼるどしゃんぶり明けつゆ(水無月)そーめん     きしりん
橋暮れて相合傘や男梅雨        夜汽車
急用で行った先での青時雨       ハメさん
みずうみと天のあわいに風待月     春香
日輪の骸取り合ふ夢に汗        骸
巡査との茅の輪くぐりはやめなさい   知昭
傘相相一丁目の涙三丁目の希望     武史
時の日よ分ける分けない量り売り    登美子
晴れた日の五月の朝に友は逝き     ハメさん
みな月や京生菓子の麻のれん      和男
鮎上る川青きまま流れゆく       光雄
Ayuwanderung-/Frisch und frohen Mutes /Dem blauen strom enfgegon  マーティン
罪三つ神父の巨根ばらに哭く      武史
山梔子の花に影ろふ染みの濃さ     登美子
たく幡の女神が記す紙布ルーツ     和男
さみだるる朝よダイダラポッチ来よ   知昭
紫陽花や憲法変えずに変わります    泰夫
コメント (1)

七月七日に西部講堂で思ったこと

2014-07-19 22:00:00 | Weblog



七月七日に西部講堂で思ったこと

          
                               清水光雄



 この日の会は、月曜の夕刻から始まったにもかかわらず、大勢の人が西部講堂に集まった。句会での顔見知りを含めた外国の方も数人参加しておられた。ここで私は、「大月さんのこと・中島さんのこと」と題して話をした。
 まず、誰からも慕われた大月健さんの俳句作品は、稚拙ではあったが、基本である写実をきっちりと守っていたこと、間際になって、にわかに光芒を放ち、幾つか秀句を残して逝ったことなどを述べた。そして、新たに句集を出版した中島夜汽車さんには、その特異で独創的な句界が、これからも発展する事を期待しエールを送った。
 この日、行われたイベントは、法螺貝、舞踊、尺八、ハーモニカ、神道ソングそれに場外ハプニングなど何でもあり。いやはや、これは何でもありの、いつもの月例句会のパラレルワールドではないか。
 大月さんが、まだ元気な頃、どうしてこの句会に「京大俳句会」などと言う詰まらない名前を付けたのかと、議論をふっかけた事がある。たとえば「ゆくのき会」(ゆくの木は京大理学部植物園の象徴的高木)とかにしておけば、どんなにエレガントで良かったことかと。大月さんは、例の調子でボソボソと抗弁していたが、こちらもいささか酩酊していたので、議論は噛みあわず、尻切れとんぼで話は終わってしまった。
 しかし、私はこの夕べの集会に参加し、わかった事がある。この京大俳句会は、歴史的なそれとも、そこらの句会とも、まったく異次元世界のものであるという事を、である。さすれば、句会の名称など、無線の呼び出しコードネームのようなものだ。とやかく言うのも野暮ったい。いずれにせよ、この京大俳句会が、摩訶不思議なエネルギーとバイタリティをバネに、これから何処に飛んでゆくのか、ちょっと怖い気もするが、見定めてみるのも面白いと思った。最後、猫好きだった大月さんのために蕪村の一句。

      夕皃(ゆふがほ)の花噛ム猫や余所(よそ)ごゝろ  蕪村



コメント

第65回「京大俳句会」句会の案内

2014-07-11 22:00:00 | Weblog
第65回「京大俳句会」句会の案内

日 時:2014年7月26日(土)午後1時~4時半
場 所:京大農学部総合館W210セミナー室
    北部生協 北の総合館入口に12時50分集合
参加費:500円

◎俳句は有季定型・無季定型・自由律と形式は問いません。
◎三句を用意して下さい。欠席投句は一句です。
◎参加者は二日前までに連絡をお願いします。

参加希望者は下記まで連絡してください。
京大俳句会
中島和秀(メール)nakajima.kazuhide.7x@kyoto-u.ac.jp
コメント