京大俳句会 KYODAI HAIKU KAI

京都大学を拠点に活動している京大俳句会のオフィシャル・ブログです。

俳句、この不思議なるもの 公開句会

2013-06-04 13:36:30 | Weblog
俳句、この不思議なるもの 公開句会作品(2013年5月18日 西部講堂)

投句 一人一句 投句者数46名 46句
選句 一人二句 選句者数56名 112点         

11点句
方舟の消えし潮路を夜光虫  堀本吟              
8点句
いつまでも笑わぬ猫や夏薊(なつあざみ)  調子
5点句
またひとつ置いて来たよな春の宵  ハメさん            
ドクダミが白いドレスに着替えてる  寺田操              
海の青跳ねて少年未然形  宮本武士            
4点句
さっぱりと未来見つめる武者人形  大石まさこ            
宇宙人季語を求めて歩(あり)くかな  おいけのかっぱ            
芍薬のはらり零れて床の艶(えん)  梶原竹明庵
楼蘭の黄砂も混ぢる祇園町  福田由美
3点句
五月雨と一寸法師の夜の旅  鎌田東二
投光へなほ降りやまず春の雪  四宮陽一
不等号並べし春の叙勲欄  清水光雄
水仙へ蒼の時隠れ居りて  西永みさこ
蝮捕名人と席隣りけり  星野早苗
虚と実の蛍火流れ闇の底  川添洋司
脱マスク深呼吸して夏は来ぬ  伊藤惠
ハエ叩き胸にしのばせ永田町  うらたしおん
穴太積まとわる蔦の芽吹きけり  西田もとつぐ
一声にかっこうはじく若緑  小吹和男
木漏れ日とブラスバンドの初夏の午後  松田浩子
柏餅手にする母は子にもどり  山下おるふぇ
2点句
レタスさん、ふんわりドレスでファッションショー  古谷まり
流浪のはての猫の死あるじなき家 大月健
火炎の洞手に熱き石ありしと伝える物語かな  ティートー (高澤晶子訳)
寝るときが一番しあわせ父は言う  魚谷弥生
死ぬならこの水木の日だがさうはいかぬ  和田悠
夏雲を摑め秘境の魔神像  虚無僧
カイロスの髪追いそめし夏の午  間奈美子
戦隣りにまんず豚ばぁおりゴンベぇ種まく  高田銀次
濁り酒あおりて心は白波の  頭如寒炎
1点句
大空にモザイクかけり若楓  安藤えいじ
俳祭や「どす」恋い皐月(五月十八日)ピンク(一句)一発  熊村きしりん
けったくそだけの問題初鰹  丁稚一号
自称画家鉢のメダカをすくいとる  平井奇散人
髪染めるならば金色寝てしまう  岡村知昭
回廊の向こうに夏の招待状  福島敦子
五月十八日すべての人へ“ROCK‘n’ROLL!” 宮本託志
さびしいと言う坂道の柿若葉  くまひこ
夢あまた西部三つ星わかば雨  中島夜汽車
無得点句
牡丹おちてボタンでつなぐ過去未来  金成愛
木洩れ日やこっちの碧さとシンメトリー  ナパーム
ベランダに立てたる鯉のミニなれど  小西彰
水草やゆらゆら揺れる素浪人  中山登美子
頬に飛ぶつつじパンチや皐月晴れ  ひれお
宇宙より手を振ってると信じ初夏  黒岩徳将
遅椿ここにも生命(いのち)続いてる  伴田しのぶ

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