百万遍 古都恋情〈上〉 (新潮文庫) 価格:¥ 780(税込) 発売日:2009-05-28 |
百万遍 古都恋情〈下〉 (新潮文庫) 価格:¥ 700(税込) 発売日:2009-05-28 |
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花村萬月さんの、「百万遍・古都恋情」、という長編小説については、
本ブログでも一度とりあげたことがある。
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放浪の果て、昭和47年に、京都にたどりついた主人公が、
京都でさまざまな体験を重ねていくという、青春小説なのだが、
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京都の市電や、
京大西寮、焼失する前のイノダ・コーヒ、
みゅーず、数々のジャズ&ロック喫茶、
銭湯、書店、映画館、パチンコ屋、○○○○○劇場など、
あの頃の京都に確実に存在し、
今はもう京都の街から姿を消した、
青春スポットが、どんどん実名で出てくる。
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まるで、昭和40年代終り頃の京都への、
タイムスリップ小説とでも呼びたくなる本で、
この時代に京都で学生時代を過ごされた方が読み始めると、
止まらなくなることウケアイですよ !!!
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この小説の主人公は大学生ではない(しいて、云えば、放浪者)のですが、デートの待ち合わせ場所は、進々堂、初デートは吉田山、京都に降り立ってからの最初の宿泊場所が、当時、全国の放浪者の溜り場になっていた京大西寮、タイトルの百万遍、と吉田界隈がふんだんに出てきます。
とにかく、当時の京都の風俗事典のような小説で、固有名詞がやたらと出てきます。それだけでも、読む価値十分なので是非御一読ください。
ウーム、表紙の女性が、当時の京都の街を歩いていた女性とは随分違う ??? 確かに、、、。
でも、しぇるさん、この表紙の女性のヘアスタイルを昭和40年代のものに変えると、本の売れ行きに影響が、、、、。