老後は京都で !

京都の町中(堺町六角)と東京(青山)を気ままに行き来する二地域居住を実践中。 

京都・長楽館カフェ(円山公園・南)

2008年10月13日 | 京都のカフェ & 甘味処 & パン

京都の拙宅に、お客さんをお招きした際、必ず、ご案内する喫茶店がある。

朝の時間帯なら、イノダコーヒーの本店、そして、午後の時間帯なら、円山公園の南側にある、長楽館だ。

この建物は、「煙草王」と呼ばれた、明治の実業家・村井吉兵衛が迎賓館として建てたもので、長楽館と名づけたのは、伊藤博文だと伝えられている。

大理石をふんだんに使った内装や、英国調家具の飾られた、喫茶室の豪華さは、必見もの、といえる。

「京都の洋館」(青幻舎)、という本によると、かつて、英国皇太子やロックフェラーも、ここを訪れたことがある、という。

コーヒー一杯700円と、京都としては、表面的には、やや割高な感じだが、

世界水準の調度品のなかで、コーヒーがいただけるのだから、むしろ、割安だろう。

営業時間は、10時から22時まで。

【追記】

らくたび文庫の「京の近代建築」に、長楽館の写真が数多く紹介されている。

京の近代建築 (らくたび文庫) 京の近代建築 (らくたび文庫)
価格:¥ 500(税込)
発売日:2008-09

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叡電~永遠の青春電車~

2008年10月13日 | 京都本

森見登美彦さんの小説に、

灯りのついた叡山電車が愛しの彼女を一人乗せ、

夜の京都の街(それも、叡電が通るわけもない場所)を走っていく、という幻想を、

主人公が視る場面が、しばしば、登場する。

森見登美彦さんにとって、叡山電車は、特別のものらしい。

叡山電車の始発駅の、出町柳駅の近くには、

同志社大学(御所北)や、京都大学(百万遍)があり、また、

その沿線には、

千住博さんが学長、秋山康さんが副学長を務める京都造形芸術大学(茶山駅)や、

京都精華大学(京都精華大学駅)などがある。

沿線に住む学生も多く、

京都一のラーメン激戦区と呼ばれ、

ユニークな書店も多い、一乗寺界隈を中心に、

京都の若者文化の発信地となっている。

そして、叡山電車は、

いわば、そんな若者たちの、失意や夢を乗せて走る、青春電車なのだ。

それは、昔も今も変わらない。

だから、叡山電車に対する特別な思いは、

森見登美彦さんに限らず、

左京区や今出川の辺りで、青春時代を過ごした人間は、

多かれ少なかれ、共有しているハズだ。

暮れなじむ京都の薄く蒼い夕闇に沈んだ、高野川と賀茂川が鴨川に合流する三角地帯や、

夕闇に浮かんだ、灯りの燈った叡山電車の出町柳の駅舎を見ると、

今でも、胸がつまる、というオジサンやオバサンも多いのではないだろうか。

叡電ゆるり各駅めぐり (らくたび文庫 No. 21) 叡電ゆるり各駅めぐり (らくたび文庫 No. 21)
価格:¥ 500(税込)
発売日:2007-11

「叡電ゆるり各駅めぐり」(らくたび文庫)は、

そんな、叡山電車の各駅を紹介している。

京都の紅葉の季節も、まもなくだ。

叡山電車の沿線には、鞍馬や貴船、修学院、比叡山ケーブルの上り口の八瀬もある。

京都の洛北方面の紅葉狩りの折、

本書をポケットにしのばせ、

現代の京都の若者文化のメッカを、

少し、覗いてみては、如何だろう?

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