salt&pepper days 

ともすれば、子どもとの時間に埋もれそうな日々。でもやりたいことは他にもいっぱい。刺激を求めて悪あがき中。

本の感想・尖って強がって見えるもの

2009-01-07 14:57:03 | 本・雑誌
年末に読んだ本、忘れないために感想を。

『ラジ&ピース』(糸山秋子・著 講談社)


自分が傷ついていることに気づいて
さらに傷つくことがある。

だから、傷ついていないふりをしたり
傷ついていることに気づかないふりをしたり。

それはある種の「防衛」。

大人のやり方?

そうやって折り合いをつけて生きていくこと。

それができてラクになるときも、あるにはある。

そうやっているうちに、心ってかたくなるわけで。

泣けなくなったり。

必要以上に尖ってみたり。

満ち足りてしまうことを恐れるように、孤立したり。


でも思い出したように涙が出たとき
思いがけず、その温かさを知る。
その温度が生きる力になったりもして。

そうやって生きている人たちが
たくさんいるなあ、と。
この小説から、そんなことを思いました。

自分の居場所があるって、幸せなこと。
そこから見えるものを、目をこらして見つめないと。

さみしくて弱くて強い、女性DJの物語。

本の装丁もステキです。


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