KYMアーキテクツBLOG

「建築」って?「設計」って?「建築家」って???
私たちの設計活動を通して建築・設計のことを紹介していきます。

京都 桂離宮

2011-01-27 09:51:34 | Weblog
智仁親王によって創建された宮家の別荘。
ブルーノ・タウトが「泣きたくなるほど美しい」と絶賛したことでも有名です。
日本の住宅建築を学ぶ上で必ず取り上げられる建築で、私も写真から見た建築の美しさに感動し、一度は必ず見たいとずっと思っていました。
今年初めてその機会に恵まれ訪れることができたのですが、期待を損なうことなく物凄く感動させられる建築でした。

敷地中央には複雑に入り組んだ池があり、大小5つの中島と茶屋を点在させた回遊式の庭園は、場所場所のストーリーがあり見るものを楽しませてくれます。
苑路を進む中では、庭を見せる場所と見せない場所、高低差を利用した見せ方、水辺との関係性、広く見せる工夫など、常に眺める庭園の変化には驚かされ、作者の意図が強く伝わってきます。
点在する茶屋と庭園の関係性にも意図がはっきり現れ、その場所ならではの気持ちよさを感じさせてくれます。
茶屋自体は質素な佇まいではありますが、端正で綺麗な形態であり、細部に渡ってアイディアのあるデザインが施され、訪れた人を和ませてくれます。
中心的な建築物である書院は、残念ながら内観することはできないのですが、増築によって雁行配置となった建築は、計算されたすっきりとしたデザインと形態があまりにも美しく、とても感動させられます。

桂離宮では、庭園や建築群の他、生垣や灯籠・手水鉢なども豊かな発想力とアイディアで全てがデザインされています。
細やかな配慮とストーリー性のある創造は、こんなにも人を感動させ、気持ちよくさせることを再認識し、建築におけるデザインのあり方を今以上に感じさせてくれました。
この感動は、今後の建築活動に役立てていきたいと強く思っています。

ただ、やはり一つ残念であったのは、書院の中を見れなかったこと。
雁行する建築の内部から見える庭園は、それぞれのシーンがあり、建築の内部空間と外部空間の関係性を強く感じさせられると聞いていました。
書院に近づくこともできないので、書院からの庭園の見え方を体感できなかったことは残念です。
仕方がないので、見てきた感動をもとに、創造をふくらませてみます。

『桂離宮』『修学院離宮』とも宮内庁の管理となっており、参観には申し込みが必要です。
どの時期も希望者が多くなかなか参観することができないのですが、ご興味のある方は申し込みをしてみてください。
そこまでしても見る価値のある建築だと思います。

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