川端裕人のブログ

旧・リヴァイアさん日々のわざ

風通しのよいPTAのためのチェックリスト

2006-10-25 20:37:27 | 保育園、小学校、育児やら教育やら
115_105_150 このブログのコメント欄でFJNさんが紹介してくださったネタ。ジャパンマシニスト社という不思議な名前の出版社があって、「おそい・はやい・ひくい・たかい」というこれまた不思議な名前の雑誌を出している。不思議だけど、良い名前だ。
ちょっと古いけれど、この雑誌の2001年2月号がPTA特集。その35ページに掲載されているチェックリスト。

(1)新年度や入学時や転校時に会則・規約を見せ、加入意思の有無を確かめる。
(2)希望すれば会計簿を閲覧できる。
(3)歴代会長に男性もいれば女性もいる。役員の選出法が公正といえる。
(4)PTAの会計から、学校行事などに「金一封」が出されない。また、異動・退職する教職員会員に「記念品料」などが出されない。
(5)PTA広報紙に「学校への苦情・注文」「保護者への苦情・注文」など、会員の自由な声が掲載されている。
(6)会員からの相談や意見があれば、保護者会員と学校側会員とが、対等に論議している。
(7)PTA行事や会議に、一般の教職員会員が参加する。
(8)PTAの会議記録や議事録が保存され、誰でも閲覧できる。
(9)一部の人(たとえば地域の顔役や校長)がPTAを牛耳っていない。
(10)PTA総会が、質問や意見がたくさん出て活発である。

あなたのPTAはどんなかんじですか。
うちのところは、全部満たしているわけじゃないけれど、それほど悪いわけでもない。
なかなかいいんじゃんと思いつつ、(1)はなんとか実現したいなあと思うのでした。

あと、まだこの号、残部があるみたいなので、希望者は上記のサイトから購入できます。
勝手に宣伝。

受動喫煙被害で調停が成立

2006-10-25 15:16:45 | 喫煙問題、疫学など……ざっくり医療分野
読売新聞のこういうニュース。

「受動喫煙で被害」初の調停成立、示談金は80万円.

これはわりとめでたいことなのではないか。
五年前だったら、ありえなかった。

以下引用。

健康増進法で定められた分煙措置を雇用主が怠ったため、受動喫煙で化学物質過敏症を患ったとして、北海道当別町の会社員、岡本めぐみさん(35)が札幌市東区の会社に慰謝料100万円の支払いを求めた調停が札幌簡裁であり、同社が岡本さんに示談金80万円を払うことで調停が成立したことが25日、明らかになった。


受動喫煙は、ぼくもいやだけれど、煙に身をさらさないですむ環境で暮らしている。だから、あまり切実ではない。
でも、世の中には、本当にたばこの煙でつらい人がたくさんいて、そういう人たちがごく当たり前の配慮(つまり吸わなくて済むこと)をしてもらえる社会を切に望みます。

いや、示談金をもらっても、職場がきちんと分煙にならなかったりしたら、やっぱり嫌だなあ。
きっと、それはすでに解決済みと信じるのみ。

うちの歴史

2006-10-25 08:56:56 | 日々のわざ
娘が保育園で、「うち」という一人称を使っているのを耳にする。
とうとう来たか。

世では、これが気にくわないという親が結構いるのだけれど、ぼくはそれほど気にならない。
言葉なんて変わるものだし、そのことに貴賤はない。違和感はあるにしても、今のところ「子どもの言葉」であって、例えば二十歳をすぎてまだ「うち」といっている女性はまずいないだろう。つまり、「バイト語」みたいな直接的な「利害」がぼくにはないのだ。

だから、むしろ、娘が幼児から、ぼくが自ら体験したことのない「少女期」の入口に立ったのだなあと、ドキドキする。

とはいえ、自分が子どもの頃は、身の回りでは言われていなかった一人称だから、起源が気になる。やっぱり、関西なんだろうか。

調べてみた。

リンク: 教えて!goo 「うち」という一人称について.
リンク: 自分のこと「うち」…関東でなぜ? : ミックスニュース : 大手小町 : YOMIURI ON-LINE(読売新聞).

ふむふむ、関東地方で女の子が「うち」を一人称に用い始めたのは、つい最近らしい。
ぼくが「川の名前」を書いた2004年には一般的だったけれど、その十年前にはまだそれほど使われていなかった。

で、説として面白かったのは、千葉県の東総地域で、女性が自分のことを「うち」ということがあって、これが関東地方全域に広がったのではないか、というもの。東総の女性たちは、古くからの紀州とのつながりから、「うち」という一人称を使う。つまり、関西起源の「うち」であるのだけれど、それが「歴史的ルート」で関東に広がったというもの。
この説が本当だとしたら、すごく面白い。特に、今ぼくは房総半島にすごく興味があって(まあ育った場所ですし)、東総地域といえば、椿海の干拓など、江戸時代におそろしく大がかりなことをやったにもかかわらず、全国的にはそんなに有名じゃないところでもある。小説ネタになるよなあ、と思っているところ。
とはいえ、今の時代、たとえば東京から銚子や佐原に行くのって、新幹線で関西にいくのと大して変わらない。地理的に近いからという理由だけでは、東総起源というのは根拠が薄いだろう。

まあ、おジャ魔女ドレミ、なんじゃないでしょうか。
一番インパクとが強かった起源としては。(たいてい起源というのは一つだけではないので)。

あと、上に紹介したリンク先で、「うち、という表現は、ウチとソトを明確にわける日本的なものを連想して嫌だ」という発言があって、これもおもしろかった。
別にぼくは日本人がとりたてて、ウチとソトをわける文化ってわけでもないと感じているのだが、それでも、「うちら」と女の子たちが言った時に含意される、仲間意識は、「あたしたち」というよりもずっと強い(本人たちがどういうつもりであれ、そう響く)と感じていたので。