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2024-01-06 09:33:00 | 日記
今回から猫はなくなりました。

初詣に出かける人々が、厳かな雰囲気に包まれていたお正月の夜。寒風が境内を舞い、神社の鈴の音が幽かに響いていました。一人の女性が、一番奥にある神聖な森へと足を踏み入れました。

木々の間から漏れる微かな灯りが、彼女の前に立つ神社を照らし出すと、不気味な笑みを浮かべた神主が姿を現しました。神主は静かに語りかけました。「お前の運命はこの神聖な森で紡がれるものだ。ここで神々と繋がり、契約を交わすがいい。」

女性は戸惑いながらも、神主の案内に従い森へ進むと、そこには不気味な影が蠢いていました。神聖な儀式が始まり、女性は神々との契約に署名した瞬間、森は歪んだ異次元へと変わりました。

次の日、女性はお正月の夜に契約を交わしたことを思い出し、異常な出来事が続く中で不安を募らせました。神聖な森が彼女に対して暴走し、幻想的な幽霊や死者の声が彼女を苛むのです。

恐怖に取り憑かれた彼女は神社に駆け込み、神主に助けを求めましたが、神主は冷たく微笑んで「契約は不可逆だ。」と告げます。彼女は絶望に包まれ、神聖な森の中で永遠に迷い続ける運命に囚われてしまったのでした。

神聖な森の中、女性は歪んだ木々や霧に覆われた小道でさまよい続けました。不気味な声が彼女の耳に囁き、幻想的な光が影を投げかけます。時間の流れが歪み、昼と夜が入れ替わる中で、彼女は自分が夢か現実かすら見失っていきました。

幽霊たちは彼女に追い回し、死者の声は彼女の心を蝕みます。彼女が嗚咽するたび、森はそれを不気味な笑い声で迎えました。そして、彼女は神聖な森の中で自らの運命を受け入れざるを得なくなりました。

一度は人々と共に神社を訪れたお正月の夜が、彼女にとっては永遠の悪夢となってしまったのです。神主の冷たい微笑みが、彼女の心に焼き付いたまま、彼女は神聖な森の中で彷徨い続け、その恐怖の中で記憶もろとも消えていくのでした。

未だにその神社では、お正月の夜に神聖な森へ足を踏み入れる者がいると言います。彼らがどれほどの恐怖に立ち向かうのか、それは彼ら次第。神聖な森の契約は永遠に続く闇の中で、歪んだ笑みが誰かを待ち続けているのかもしれません。

では また