2シーズン前にセリエAを揺るがしたカルチョ・スキャンダルによる制裁を受けたことが原因で、インテルとの獲得争いに敗れ、ユベントスからスウェーデン代表FWズラタン・イブラヒモビッチを獲得できなかったミラン。ベルスルコーニ会長は、イブラヒモビッチが先日のボローニャ戦で決めたヒールキックによるスーパーゴールを「名人芸」と絶賛する一方で、「ミランはイブラヒモビッチと合意に達していたが、(カルチョ・スキャンダルの制裁による)8ポイントの減点という事態が起きてしまった。それにより、CLに出場できるかが不透明になってしまったことで、交渉は自然消滅してしまった。そのことが本当に残念でならない。なぜなら、イブラヒモビッチがここ数シーズン見せているけた違いの能力を、われわれはすでに見抜いていたからだ。」とコメント。イブラヒモビッチが活躍を見る度にガッリアーニ副会長共々悔しさを募らせているそうです、、、。
アヤックス時代は”ファン・バステンの再来”と呼ばれ、卓越したテクニックとテコンドー仕込みのアクロバティックなシュートで最近のカルチョ系の雑誌ではファンタジスタにも分類されるイブラヒモビッチ。個人的に”ファン・バステンの再来”と呼ぶには高さの割りにヘディングが弱い上にゴール数も少ないと思いますし、ファンタジスタと呼ぶには例えばR・バッジョに比べるとひらめきに欠けると思います。ですが、試合の流れを決定付けるゲームブレイカーとしての能力は両者を凌ぐと思いますし、特にインテル移籍後、ゲームブレイカーとしての才能が開花した感があります(マンチーニ前監督がイブラヒモビッチ加入後、インテルの戦術をそれまでサイドアタック重視からイブラヒモビッチ中心のカウンターにシフトしたことも大きいとは思いますが、、、)。実際、過去2シーズンのスクデットは同時期にユベントスからインテル入りしたフランス代表MFのヴィエラ(思えばこの人も元ミランですね)よりもイブラヒモビッチの力が大きいと思います。
故に僕もイブラヒモビッチがミランに加入していれば、と思うことがあります。実際、インテル加入後のイブラヒモビッチはマンUのクリロナよりも観ていて楽しい選手ですし。とは言え、ミランにもロナウジーニョが加わったので、結果はもちろん内容もがんばって欲しいところです。