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森の空想ブログ

再生する森10

〔小さな焼畑10/焼畑と環境問題〕
前記・インターネットフリー百科事典「ウィキペディア(Wikipedia)の「光合成」の項では、「年間に地球上で固定される二酸化炭素は約1014kg、貯蔵されるエネルギーは1018kJと見積もられている。」と続けられている。数字をみただけではなんのことかわからないが、地球上では、人間が生活上排出する二酸化炭素の総量が大幅に貯蔵許容量を上回り、地球の環境・生態系に悪影響を及ぼし、ひいては人類の存亡に関わる問題にまで進展しているということは、すでに小学生でも知っている共通認識である。環境教育の必要性が叫ばれ、市民生活でも、ゴミの分別収集や焚き火の制限など、多くの取り組みがなされている。私も、中庭でのささやかな焚き火にさえ気を使い、ビニールやプラスチックなどの科学製品が混入しないよう、配慮する。自動車産業を筆頭とする企業も、存続をかけて環境問題に対応する製品の開発に取り組む。国家レベルでの環境会議も開催される。それらは、大変結構なことで、ますますその精度を上げ、熱心に取り組んでいかねばならないと私は思っているのだが、ここにひとつ、見落とされている重大な問題点がある。それは、人類が行う「戦争」によって消費されるエネルギーの計算と、そのことによる環境への影響度のことである。ここはソバ畑だから、多くのことを言うのはやめよう。一発の弾丸が発射されるたびに火薬が消費され、爆弾が落とされ、火災が起こり、油田が爆破される。 一回の戦争で費やされるエネルギーと排出される二酸化炭素の量はいったい、どのくらいになるのだろうか。このことを計算したり研究したりした学者も環境保護団体も政治かもいないのだろうか。私はそのことが不思議なのだ。戦争にはそれぞれの理由があり、当事者はそれぞれの正義を掲げて闘う。私の友人の画家は、「かつて正しい戦争などなかった」と言ったが、現代の戦争は、もはや「敵」だけではなく、「味方」をも、すなわち人類そのものをも滅ぼす次元の段階に至っているということを自覚してはいないのだろうか。ソバ畑の上空を低空飛行するジェット戦闘機の爆音を聞きながら、私は嘆息するのである。

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