森の空想ブログ

焚き火をして竹の子を焼いて食べた[友愛の森/里山再生プロジェクト<40>]



森に不思議な光が降り注いでいる。
突然の寒気も去って、のどかな春が戻った一日。



森の仲間たちが、少しずつ集まってきている。
間伐された森を整備し、そこにもともとあった植生(「縄文植生・先駆植物」などと呼ばれる)を再現しながら、染料や薬草、食材となる植物を追加移植・播種したりして育て、里山を再生してゆくプロジェクトの主旨が、理解され、伝わり始めたのである。
小さな焼畑や伐採、森の小屋作り、草木染め、自然布の制作、その日に得られた食材を調理して食べる「風の木料理店」。
森の「仕事」は、子どもたちにとっては「遊び」と同義。大人と一緒に作業することで、里山再生の技法や山の文化と山人(やまびと)の精神、その価値などを学ぶ機会となるのである。






竹のステージの上でおひるごはん。このステージは、ツリーハウスを作るための足場を兼ねたものだが、現代美術による森のオブジェのような造形美を持ち、すでに機能し始めている。この日は、それぞれのファミリーが弁当を持ち寄って、ずらりと並べ、その周りを囲んだ。絵本に出てくる森の動物たちの食事会のような風景。





移植作業。整備途中の山道の脇に合歓、楮、楠、タブ、ビワ、アオキなどを植え込んでゆく。すでに芽吹き、成長し始めた栗の幼木もある。この木たちが5年後には叢林を形成し、10年後に雑木林となり、20年後、大人になった彼らがここへ帰って来る頃には、ゆたかな森に育っていることだろう。「山を造る」ということはそういうスケールの仕事だ。




作業が一段落したら、近くの竹林に行き、竹の子(孟宗竹)を掘ってきて、焚き火にくべて焼く。焼けるのを待つ間に、森を歩いて山菜を採集。
マムシに気をつけながら歩くこと。毒のある植物の見分け方。芽吹いたばかりの木の生長を止めない採集の仕方。
森を歩くことは、一つひとつが学習機会だ。いままでただの草だと思って見過ごしていた植物が、「宝」に見えてくるという感想が聞かれる。

竹の子が焼けた。諸塚の「七つ山味噌」を付けて食べる。若々しい竹の香りとほのかな甘味と、味噌の風味が溶け合って、極上の山のご馳走。

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