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くっしーの徒然日記

無線、天文、修理、剣道、体調他について書いてます。修理や改造記事のマネに関してはあくまでも自己責任にてお願いします。

光軸合わせの治具を作ってみた

2011-08-24 | 望遠鏡・撮影機材(改造・修理)
今日、昼間から夕方に掛けて、青空が広がる天気だったので、夜に星空が
期待できるかも。

現状での、コンパクトデジカメによるコリメート撮影での天体撮影において
ピント合わせと、光軸合わせの2つの課題が残っている。光軸合わせは以前
LEDライトを使って行ったが、どうも左右、上下の中心は合わせられるが
前後の最良点が少し判りづらく、現状まだ完全に合っていない気がしていた。

そんな訳で夜に備え、帰宅後↓の材料で光軸合わせの治具を作ってみた。

ご存じの方もおられると思うが、スターパーティオーナーの考案した
光軸合わせ治具を真似させて頂く事とした。

先ずは、鏡筒の先端にサイズの合うゴミ箱を丁度良い長さにカット


続いて外枠になる少し大きめのゴミ箱もサイズに合わせて、カット。


外枠のゴミ箱に電球と電池ボックス、スイッチを取り付ける


最後に、両面テープで始めにカットした内枠用のゴミ箱を張り付けて完成



暗くなって、雲が増えてきたが、昨日の様に雲の切れ間から星空が覗く
事を期待して、外に13cmをセットアップする。ちなみに、光軸合わせ治具
を使って光軸を合わせをしている所はこんな感じ↓


なかなか、開口面にフラットな光が当たっている感じで、カメラの
液晶モニターにいい感じで、外枠のオレンジ色が写る。よしよしうまく
行った感じだな。後は、星空を待ってその成果を試すだけ!

しかし、待てどくらせど初めの極軸合わせの為の、北極星が顔を出さない。
だいたい北に向けた赤道儀の後ろで、椅子に座って、北の空を眺めながら、
2時間ほど待ったが相変わらず北極星が見えてこない。夜空は、部分的に
ベガが見えたり、アルタイルが見えたりしているが雲が多く、長い時間
雲の切れている状態は余り続かない感じだ。


↑極軸望遠鏡用の暗視照明をセットして北極星が見えるのを待つ

そうこうしている内に、雲間から何やら水滴が落ちて来る様な、、、、
雨?一気には降り出さないが、時折、風の中に水滴が混じってる感じ。
空は相変わらず、切れ間も有る曇り空状態で北極星は見えない。

さすがに、今夜は諦めて、撤収することにした。せっかくの新兵器が
試せなくて残念だ。

ちなみに、1時間後にはかなりの雨が降り出していた。
撤収して正解だったか、、、

2011.8.24(8/28)

雲の合間から(M57)

2011-08-23 | 光害地:三鷹からの天体撮影
ここの所、梅雨に戻ったかの様な天気。昨日までの星空指数では、今日は
星空指数80位で期待できると思っていたのに、今日になったら、今夜の
星空指数は20に落ちていた。やっぱり今日も見えないのかな?

暗く成り始めて、曇り空を見上げる。雲は多いが、所々晴れ間も覗いており
その内晴れて来る事を期待して、暗くなると同時に13cmを外に出してみた。

家内が、帰ってきて、『今日、星見えるの?』と曇り空を眺めながら
部屋に入っていった。

南は雲が厚く、さっぱり星が肉眼で見えないが、天頂は雲が流れながらも
夏の大三角が、時折顔を見せ始めた。う~ん、今日は天頂方向なら何とか
成るかな?

天頂方向のメシエ天体を探してみると、M57が天頂にある。M57は小さくて
暗いから写すのは難しいだろうと思って、今まで見送って来たが、先日
Nikon8cmさんの所でM57がしっかり写っているのを見て、私も挑戦して見る
事にした。

M57の近くの基準星としては、やっぱり明るいベガが、多少の雲でも確認
できるだろうからと選んだ。先日のスカイセンサー2の取り説の記載を思い
出し、ベガとM57の位置(南中の前か後か)を確認すると、ベガが8:20分
過ぎ、M57が8時50分過ぎに南中を通過するので、それを待って、スカイ
センサーを設定する事とした。

我が家の庭(通路)で北極星の確認できる所は、そう多くない。ギリギリ
見える所まで持って行くと、アパートの屋根が迫ってきて、M57の見える
時間が短いのでは?そんな気がしたので、北極星は見えないが、M57が
しばらく見え続ける所に望遠鏡を設置した。


極軸合わせは、水平を出して、目見当で、極軸を磁石の北に合わせ、
高度は目盛りを頼りに合わせてみた。今までこんな感じで50倍15秒は
何とかなっていた。

取りあえずベガを視野に捕らえて、M57の南中を待つ。
M57が南中を過ぎた所で、視野内のベガを中心に微調して、スカイセンサー
に基準星を設定して、M57を導入指示すると、今日は鏡筒が最短距離側を
移動していく。よしよし!

停止した所で、接眼レンズを覗くと、なんか有るような無い様な?
眼視では良く判らない。本当に入ってるの?ステラリウムと見比べると、
他の星の位置から視野に入ってると思われるが、自信がないので、直ぐ側
のこと座のβ星シェリアクを導入指示してみる。近くなので直ぐ停止した。
覗くとそれらしき星が視野にある。ファインダーと双眼鏡で確認すると、
ほぼ間違いなさそうだ。シェリアクを視野中心に微調した後、M57を導入
指示する。がしかし、M57はやっぱり良く判らない。

25mm29倍のアイピースを諦めて、9mmのアイピースで80倍にすると、
確かにぼんやりと淡い物が有るのが確認できた。でもM57独特のリング状
には眼視で確認できない。思い切って、6mmのアイピースで120倍にすると
何となく淡い光芒が丸い感じに見えるが、独特のドーナッツ状に迄は見え
なかった。三鷹では、この辺の見え方が限界だろうか?

120倍じゃ撮影は難しそうなので、9mm80倍にして、再び鏡筒をシェリアク
に向ける。カメラを取り付け、光軸を合わせた後、シェリアクでピントを
合わせるが、鏡筒が天頂方向を向いているので、R125Sのスライド式の
ピント機構が少し緩く、ずれてしまいそうなのでロックネジで止めようと
するが、ネジを締めるとピント位置がずれる!何度かやり直しても上手く
合焦した位置で固定するのが難しい。
やっとの事で、そこそこ合ったかな~?位で妥協した。

先ずは64秒でどんなもんか一回確認すると、かなり追尾エラーが大きく、
流れている。32秒にしてみるが、それでも流れる。16秒で何とか見られる
レベル。


う~ん、やっぱり目見当で適当に合わせた極軸じゃ16秒がやっとだ。

64秒で写った視野は真っ白までは行っていない。空を見るといつの間にか
天頂はかなり晴れ上がって透明度も悪くない感じ。はくちょう座もかなり
見える。くそ~!こんな時に極軸が合って無いなんて~、、、!

と言ってもしょうがないので、ギリギリ北極星の見える位置でM57の
位置を確認すると何とかアパートの屋根には隠れずに済みそうなので、
急遽設置場所を変更。急いで、極望で北極星に極軸を合わせる。
この辺が見晴らしの良い山の上と自宅の庭の大きな差だよな!
と思いつつ、ベガを導入しシェリアクを自動導入、そしてM57へと進め
露出時間を色々試して、32秒に決め、いざ撮影開始と思ったら、
さっきまで晴れていた天頂にかなり雲が出てきた(泣)


雲は余り厚くなく、流れも速い。32秒の間に、時々雲に覆われたりする。
このままでは、白い画面ばかりになるので、一旦カメラの電源を
落として雲が無くなるのを待った。

20分位すると又、空が晴れてきたので、今がチャンスとばかりに、
シャッターを切る。その後も時々雲が来ては中断しつつ、雲の合間を
縫って撮影を続けた。日付の変わる少し前に、カメラの電池が切れた
ので、切りが良いので今日はここで撤収。

全部で60枚ほど撮影した。機材を撤収して、部屋のPCで画像を見ると、
割と良く色も出て、かぶりも少ないのだが、何とピントが上手く合って
ない!周りの星が丸くない(汗)しまった~!位置を動かした時に再確認
すれば良かった~、、、と悔しがっても後の祭り。天頂付近は、雲がない
時は、結構、透明度が良く、冬場でも肉眼で3等星を見た事が無かった
光害の多い三鷹の自宅で、こと座のγ星(3.3等)が肉眼で見えていた
だけに悔しい!

ピントがずれて、星の形がいびつだが、せっかく光害のひどい三鷹での
M57初トライなので、雲が無く、追尾エラーの出てない37カットをコンポ
ジットして画像処理したのが↓下の絵


【↑M57リング星雲】SM-R125S/D:130 f:720 UW9mm 80倍
LPS-P2使用 IXY 30S ISO:3200 S:32秒F:2.0 f=4.9mm 37コマ
撮影日:2011/8/23 22:40-23:53
撮影場所:東京都三鷹市(自宅) Registaxでコンポジット
→YIMGでかぶり補正・トリミング・ガンマ・レベル・サイズ調整


独特のドーナッツ状の形。多少楕円状に伸び、外縁の赤と薄いピンクの
帯状の部分。内側の緑に見える部分。光害指数240の三鷹で、かなり色は
良く出たのでは?と言う気がする。それだけにピントが悔やまれる。

今回は、雲の合間にしては透明度が良く、かぶりが少な目で画像処理で
かぶり補正した後に、彩度の強調をしないでも、それなりの色が出た。
ちなみにスタックのみの画像はこんな感じ↓


80倍だと、35mm版換算で28mmx80=2240mm相当になる。M8の時は、
25mm29倍だから、35mm版換算で28mmx29=812mm相当でしかない。やはり
小さい天体を高倍率で大きく捕らえるのは、追尾エラーの点でも、
ピントの点でも、全てに置いてシビアで、撮影が難しい事を実感した。

次回又、再挑戦だ~!

2011.8.23(8/26)

C83Aミラージュ オルタネータ 分解

2011-08-21 | その他修理
先日の星まつりの帰りに高速で止まった我が家のC83Aミラージュ。
20年選手なので、もういい加減買い換えても良いのだが(長男には
うるさいから夜乗れないとクレームが付いている)壊れたのを何にも
見ずに買い換えるのは、なんだか釈然としなくて嫌なので、取りあえず
トラブルの原因を探してみることにする。

先ずは、バッテリー端で電圧測定。フローティング充電器をつないで
あったので、始動前で12.5V有る。↓


エンジンを掛けると、普通は電圧が14V位まで上がるのだが、
オルタネータから、発電されていないようで、↓かえって電圧が下がる


次に車内に入ってインパネを確認する。イグニッションをONにすると
数秒間ワーニングランプ類が全点等するのが普通だが、Chargeランプが
点かない↓


エンジンを掛けると、ほとんどのワーニングは消えるが、Chargeランプが
かすかに点く。↓何やら電圧が不安定に動いてる様で少し明るさが変わる。


普通は充電不良なら盛大にChargeランプが点くのが普通だが、この
中途半端な点灯はなんだろう?
何回か繰り返し試すと、on時にChargeランプもはっきり点く時もあった。

ローダで運ばれている時に、JAFのおじさん(委託工場の人らしい)と
話した時に、『発電器が正常なのに、発電しないケースは、F端子に
電圧が来ていない時位しかない。この車、手が入らないから今見れない。
後で見て電圧が来てる様なら発電器側の故障だよ』と聞いていたので、
オルタネータ周りの電圧を計ってみる。
 
オルタネータには、発電のB端子とGNDがそれぞれネジ止めされていて、
それ以外に、コネクタで2本の線が刺さっていた。


それぞれ電圧を測ると、片方は、常時バッテリー電圧と同じ電圧が
来ている。もう一方は、イグニッションONで11.3V位、エンジンを
掛けると7~8Vを指す


う~ん、何だろ?この電圧。良く判らない?正しいのか、おかしいのか?
接続図がないから、この電圧が合ってるのかNGなのかの判断が出来ない。

取りあえずオルタネータを外して見る事にした。ケーブル類を外すと、
オルタネータは、2本のネジで止まっているだけ。ベルトの貼り調整側
のネジを外し↓、下の支点側のネジも外す。


ネジを外しても、エンジンとオルタネータがきつくはまっていて、簡単
には外れない!バールを持ってきてエンジンとオルタネーターの間に
入れてこじって外す。この辺りが、車って、力仕事で、大変なんだよな。
しかも、最後のダートラの後、下回りを洗ってないから、なんと7年前に
こびりついたドロが、顔に落ちてくる!う~ん!たまらん!

何とかオルタネータはエンジンから外すことが出来た。エンジンルーム
から取り出すのに、上側は、後付のインタークーラーの、ワンオフの
アルミパイプがじゃまで、上がって来そうにないので、下側に抜こうと
するが、これ又後付のオイルクーラー用の取り出し口の付いたオイル
フィルター台のせいで、干渉して抜けてこない!知恵の輪的に出て来る
所があるかと思って、重いオルタネータをぐるぐる回して見るが、
やっぱり出てこない。(泣)

諦めて、干渉しているラジエターを外す事にする。↓


ラジエターを外してやっと出てきた↓泥だらけのオルタネータ


取りあえず、ブラシでごしごしドロを落としてから続きの作業を行うが
オルタネータ内の回路や、車体側の回路がどうなっているか判らないと
アプローチに困るので、部屋に戻って、C73Aミラージュの配線図を探すが
残念ながら手元には、エンジン制御周りの接続図しか無く、充電回路部分
の接続図が無かった。

友達に電話して、その辺り判らないか聞いてみたら、取りあえずトヨタ車
(EP82だと思う)の充電部分の回路図なら持ってると言う事で、写真に
とってメールで送って貰う


【↑トヨタ車(たぶんEP82)の充電部分接続図】

ふ~ん、こいつはコネクタの線が3本有るのね。イグニッション連動の
電源?、バッテリー電圧監視のS端子、Chargeランプを点灯させる
L端子ね。まあ、三菱車も基本は大きく違わないだろう。

↓オルタネータを見ると、コネクタの端子がS端子とL端子で有る事が

書かれていた

そうか、バッテリーと同じ電圧が出てたのはS端子か。7~8V出て
いたのがL端子。チャージランプを点けたり消したりする所が、7~8Vと
不安定なのでチャージランプがかすかにゆらめいて点くのね。
ここは、イグニッションONでOV(グランド近くの電位)、エンジンが
掛かったら12V以上出るのが正しいと言う事か。

と言う事は、ここの所の動作はおかしいと言う事になる。トヨタ車と
内部接続が同じなら、L端子はレギュレターにつながっているので、
レギュレターの不良の確率が高くなるな。

これ以上は外からは判らないので、オルタネータを分解してみる。
B端子のネジを外し、前後のケースを止めているネジ4本外すが、
全く分割される気配が無い。この辺が整備書が無いと、車は良く判ら
ないんだよね。力づくなのか?何か技がいるのか?

取りあえず、後ろのケースを軽くハンマーで叩くと、少しずつ開いてきた。


最後の所がなかなか外れないので、↓ケース側をドライヤーで暖める


何となく大きく開く様になったので、後ろケースの内側のネジを3本外して、
やっとの事で、後ろのケースが外れた↓


と、中からいくつか破片が出てきた。↓


丸いのは、B端子の絶縁スペーサの破片。右上のは、ブラシの破片
右下のは、どうやらブラシホルダーの端っこの部分の一部らしい。


ブラシは、分解前から折れていたのか、外す時に折ったのかが不明だ。
分解前に折れていたのなら、ブラシ交換で済みそうだが、外す時に
折ったとしたら、それ以外にも不具合が有ると言う事になる。

取りあえずオルタネータを部屋に持ち帰り、接続図を起こそうとしたが
どうも、陰に隠れている部分の接続も判らず、ちゃんと接続図にならない。

少しNETで調べてみると、代表的なオルタネータの接続図や、似た様な
三菱のオルタネータを分解した記事を見つけた。

それによると、ダイオードとICレギュレターって↓これだったのね

放熱板の付いているのが、ダイオードなのか、レギュレターなのか
判らなかったが、これで明白。もう一度代表的な接続図を頼りに回路接続を
確認すると、s端子が『R』って表記されている以外はまるっきり接続図
通りのつなぎだった。(レギュレター内部は判らないが、、)

この接続図によると、ブラシが分解前に折れていたとすると、イグニッション
on時にChargeランプは点かない接続になる。しかもエンジンスタート後に
折れたブラシが、ローターの回転で揺すられると、多少つながって、
不安定な揺らめくような点灯する可能性も大きい。また、その当たりが
時々上手い具合に当たれば、Chargeがはっきり点く症状も現れるはずだ。

他に同様の症状が出る可能性としては、やはりブラシが短くなって当たりが
不安定に成っていれば、同様の事が起こりえる。それ以外では、レギュレター
内部のTRが動作不安定になっているとかも考えられる。

原因が特定できないので、試しにブラシの両端をショートして、ブラシが
つながっている事をシュミレートして↓インパネのランプを確認する。


これでイグニッションon時にChargeランプが点けばレギュレター側は正常で
ブラシの(折れも含めて)接触不良が原因と特定できそうだ。

上の接続で、キーを回してイグニッションonにすると、↓

オイルセンサーは外しているのでオイルランプは点かないが、Charge
ランプはしっかり点いたので、この症状に関しては、レギュレターの方は
問題無い事が確認できた。

と言う事で、ブラシ折れが原因と予想されるので、明日にでも、知り合いの
車屋さんに頼んで、ブラシを取り寄せて貰おう。但し、まだ部品が手に
入ればの話だが、、、、、
2011.8.21-22(8/24)

補足:参考のHPを見ると、ステーターは後ろのケースに付けて外すのが
正しいらしい。どおりで狭い所のネジを外さないとばらけなかった訳だ。

オルタネータ分解・修理編
C83Aミラージュ オルタネータ 分解
C83Aミラージュ オルタネーター修理
また、壊れた?C83Aミラージュオルタネータ修理その2

月の昇る前に(M8)

2011-08-17 | 天体観望・撮影(遠征地)
昨日に引き続き今日も晴れた。でも明日からは天気が悪くなって、夜空が
見えそうにない予報なので、今日近くの山に13cmを持って出掛けた。

観望場所の標高は400mと低いが、東以外は仰角5度位から見渡せる
場所で、実家から30分の距離で、お手軽プチ遠征である。
ちなみに、光害指数は、実家より多少良い15で有る。

まだ明るいうちに観望場所に着くと、珍しく今日は先客の
バイクのお兄さんが下にテントを張って、展望台にいた。

展望台に機材を運んでセットアップしていると、お兄さんが珍しそうに
話しかけてきたので、話の相手をしながらセットアップを急ぐ。
なにしろ今日はまだ18日月なので、月が出る8時過ぎ頃までが勝負だ。

機材のセットアップは出来たが、まだ明るいので、北極星が見えない。
しばらく、お兄さんと話をしながら暗く成るのを待った。

暗くなって今日は間違えずに極軸を合わせて、基準星にアンタレスを
導入して設定する。


今日は、月が出る前の、南方向の比較的低めの天体をターゲットにする。
先ずは長秒撮影の真価が確認できそうなM8干潟星雲をねらう。目標設定
入力をすると、ピーピーと言いながら、又しても反対方向に行く!
ありゃ!なんで?極軸の通る、南中線を挟むと駄目なの?

実は、今日は双眼鏡を持ってくるのを忘れたので、くっしーの視力では
なかなか星座の星の並びを結べなくて、あわててステラリウムを覗き込ん
で、夜空と見比べる。M8方向の基準星として今度はいて座のσ星ヌンキを
何とかファインダーで捕まえて、基準星設定を行った後、M8を指示するが
又しても反対方向(今度は東)へ鏡筒が動き出した。え~!なんで~!!

そうこうしている間にも8時半を過ぎ、月出の時間である!幸い東方向は
20度位まで山で隠れているので、直ぐには影響が出ていない様だ。
今日は全く言う事を聞かないスカイセンサーに焦るくっしー。頭に来て
スカイセンサーをあきらめ、ヌンキから、明るめの星をファインダーで
たどり、何とか手動で、M8の導入に成功!


↑慌てて、64秒でシャッターを切るが、空の透明度が今一
なのと、多少月明かりの影響も出始めているのか、真っ白け!

諦めて、シャッタースピードを少しずつ調整して、最終的に20秒に
設定し、月が山から出てくるまで、急いで撮り続けた。

途中からは、やはり月は見えずとも、月明かりの影響が出て、
画面が少しづつ白くなるのがモニターからも判り、気が急く。

最後は、山から月が顔を出した所で、撮影を終了した。

この後は、出てきた月を導入して、お兄さんに見せてあげた後
機材を撤収して、山を降りた。

ちなみに、帰り道の道端には、なんとイノシシの子供(うり坊)
が3匹いた!!さすが田舎!撮影中に親が現れなくて良かった、、

後日、月明かりの影響が多かった最後の20枚を除いて40枚程
撮った中から27枚をコンポジットしたのが下の絵↓


【↑M8干潟星雲】SM-R125S/D:130 f:720 PL25mm 29倍 
IXY 30S ISO:3200 S:20秒F:2.0 f=4.9mm 27コマ 
撮影日:2011/8/17 20:58-21:33 
撮影場所:香川県善通寺市 Registaxでコンポジット
→YIMGでかぶり補正・トリミング・ガンマ・レベル・彩度・サイズ調整

撮って出しの画像は、かぶりもあり、それ程良く写ってないのかなと
思ったが、画像処理でなんとか強引に星雲の赤を引っ張り出した感じは
有るが、それでも、前回富士山で撮ったISO1600/15秒の画像と比べると
中心部の赤だけでなく、その周辺一帯まで星雲の広がりが判る。
その形が、珊瑚礁に似ていると言う事で、ラグーンネビュラ、干潟星雲と
名前が付いているが、確かに海に広がる美しい珊瑚礁の様にも見える。

さすがに沼尻さんの直焦点画像には遠く及ばないが、それでも以前とは
格段の違いで、良く写ってる。

コンパクトデジカメで、しかも20秒の露出と、その最大能力の1/3しか
使ってないのに、ここまで写るとは、自分でも驚きである。もし順調に
撮影できていれば、この後、M20三裂星雲、M17オメガ星雲やM16わし星雲
など、赤い星雲をいくつか撮るつもりだったのにちょっと残念である。

しかし、コンデジ、コリメートでの高感度・長秒露出撮影での可能性を
見いだせただけでも今日は大収穫である。

ちなみに、画像処理前の、スタックとトリミング・リサイズだけ
の画像は↓こんな感じである。


いや、今後の遠征が楽しみだ~!ああ、早く暗い所へ遠征したい、、、
2011.8.17(8/22)

補足:後でSS2の取説を良く読むと設定した星と目標の星が子午線
  (この場合南中線?)を挟んで分かれている時は、3脚が当たるのを
  防ぐ為、赤緯軸回りに180度回転するSOFTになっていると書いてある
  丁度アンタレスで設定した時は、M8は南中前、ヌンキで設定した時は
  南中を過ぎていた可能性が高くその為どちらも逆回りをしたのかも。

お盆に実家の庭で星見(M13)

2011-08-16 | 天体観望・撮影(遠征地)
昨日は雲が多くて四国の実家と言えども星が余り見えなかったが
今日はだいぶ雲が少なく晴れているので実家の庭で星見をした。

実家は、光害指数20と三鷹の1/10以下であるが、今日は、晴れて
いると言っても、余り透明度は良くないし、なんと言っても十七夜の
月が上がっている。山に行く事も考えたが、この月なのであきらめて
実家の庭に東京から送った13cmをセットアップした。

まあ、まだ慣れない自動導入用のスカイセンサーの使い方に
慣れると言った感じか?

観測場所は、直接月明かりは来ない所にして、取りあえず
瞳径は開く様にする。でも大気は照らされて乱反射して明るい
ので、ターゲットは、比較的明るい球状星団で月の反対方向の
比較的天頂付近に有る奴という事で、M13をターゲットにした。

先ずは三脚をセットして、極軸合わせ。星まつりで買ったジャンクの
極望をセットして、ステラリウムで極点と、北極星の位置関係と
赤緯を確認して、極望のスケールをその角度に傾け、その目盛と
赤緯が一致する所に北極星を合わせて極軸合わせをした。


月明りでヘラクレス座が少ししか見えないので、先ずはベガで
基準星を入力して、M13を指定するが、なんとピーピー言いながら
赤経が反対方向に動きだした!う~ん、なんじゃこりゃ?

基準星と目標の位置関係が悪いのかな?

ベガをあきらめて、ちょっと遠いけど、向きや角度が、赤道儀に
取ってM13方向と大きく変わらないアークツルスを導入して
基準星設定して、M13に向かわせる。

今度はピーピーと言いながらM13方向へ動き出した。
最後は微調整でカタカタ言いながら停止したので、覗いてみると
一応、M13が視野の6割円位の所に入っている。よしよし
上手く導入できたぞ。

M13をセンターに調整し直して、後でフォローできる様に
サブ5cm鏡でベガを中心に入れておく。

デジカメをセットし光軸を合わせた後、軽く5秒で撮影して
位置を確認・微調し、露出を試しに64秒にすると真っ白け。

やっぱりこの月明かりじゃ、64秒は使えないか、、、
せっかく今回から、高感度、長秒露出の本格的出番なのに
月明かりの影響は大きく、その真価を発揮できないかも。

少しシャッタースピードを短くして、32秒で撮影を始めた。
ところが、何となく液晶画面で見て少し流れている様な
気がしないでもない。おかしいな~ちゃんと極軸合わせたのに
30秒位持つでしょう??と考えてハタと気が付いた。

そう、極望は倒立像で見えてるから、北極星の位置は
180度回って見えるので、スケールも180度回した位置に
セットしないと行けない!ありゃ~、、、又初めっからか、、、、

と言う事で今度はちゃんとスケールを180度回した位置に
北極星を導入。基準星を入れ直すのにまたカメラ外すのか、、、、、

ふっと思い立って、双眼鏡で覗くとヘラクレス座のβ星が
見えているので、ファインダーでこいつを中心に入れてみた。
(肉眼では月明かりでかすかにしか見えない)
すると、ちゃんとカメラの液晶画面にβ星が写ってる。よしよし
これならカメラ外さずに出来そう。そのままβ星をカメラの中心に
入れて、スカイセンサーに基準星として入力。ついでにピント
合わせも行った後、M13にむかわせる。無事に向いたかどうか
良く判らないので、5秒で又位置確認。ちゃんと視野には
入っている様だ。位置を微調整して再び32秒で撮影した
写真が↓これ。


【↑M13球状星団】SM-R125S/D:130 f:720 PL17mm 42倍 
LPS-P2使用 IXY 30S ISO:3200 S:32秒F:2.0
f=4.9mm 35コマ 撮影日:2011/8/16 21:48-22:46 
撮影場所:香川県善通寺市(実家) Registaxでコンポジット
→YIMGでかぶり補正・トリミング・ガンマ・レベル・色・サイズ調整

今回からレベル調整を画像処理に取り入れて、格段に見栄えが
良くなったのと合わせて、かなり良い感じだ。若干かぶり補正後
星の色が赤くなってしまうので、色調整をしたのだが、まだ余り
上手く出来て無くて、全体に赤っぽくなったが、それを除けば、
かなり天体写真らしくなって来た様な(笑)

ちなみに以前の月のない三鷹でISO1600/15秒で撮った映像はこちら
M13は比較的三鷹では良く撮れた方だったが、今回はそれを
上回って、かなりの迫力である。

中心のまぶしい部分から、中心部分の周辺に向けてのざらざら
つぶつぶの星。中心部を離れて周辺に群れる星々。
さすが全天一の美しさと言われるだけはある。王者の風格と
言った所か。

今回から高感度、長秒露出が実現できた物の、月明かりが
明るいので、どうかなと思っていたが、なかなかその効果は
絶大なのでは?今後の、月のない時の星雲や銀河にも
期待がもてる結果となった。

なお、光害指数20とはいえ、月明かりのせいで、画像処理前の
映像は↓こんな感じだった。バックが青いのは光害フィルターのせい?


三鷹に戻ると、車の修理が出来るまで遠征に行けないのが残念だ。

2011.8.16(8/20)