WALKER’S 

歩く男の日日

出会いの旅

2018-05-19 | 日記


 9番札所法輪寺を出たところ


 8番札所熊谷寺、お大師さんの前から、

 お遍路は祈りの旅、癒しの旅、自分を見つめ直す旅、現実逃避の旅、懺悔の旅、人によってその目的や目標はさまざまです。ぼくの旅はその時によって目標や主題が変わっていきます、最初の頃はもっぱら倹約とスピードといろんな赤線の道を行くこと、ほとんど素泊まりだったから、同宿の人との交流もなかったし。道中で出会う人とも挨拶するだけで立ち話をすることも全くというくらいありませんでした。ある人が言ったように、お遍路は所詮自己満足、たしかにその頃は自分のための自分だけの旅と言われても何も言い返せなかったし、もちろん自分の金と時間で自分が歩くのだから自己満足の旅であるのは当然だし、旅というのは結局そういうものであるかもしれない。でもその言葉を聞いたとき、数年前のことでしたが、抵抗を感じました、少なくともぼくにとって、そういう段階は終わっていてそれだけではつまらない、満足できない、勿体ないという気持の方が強くなっていたのかもしれません。
 今年のぼくのテーマは逆打ち、1000人の歩き遍路さんと出会うこと。全ての人と挨拶はしたけれど、なかなか全部の人と立ち話というわけにはいきません。元々声をかけることは想定していなくて挨拶してカウントするだけでいいということだったのですが、何となくそういうことになってしまいました。同宿の人や宿の人で話をしたのは50人くらい、素泊まりが11軒、食事付きでも同宿の人がいなかった宿が3軒、同宿の人がいても話が全くできなかった宿が2軒、同宿の人が1人だった宿が4軒、ということで50人。
 道中で声をかけた人は100人以上、合計すれば少なくとも150人以上の人と話したことになります。