トトロさん、亀乃歩さん、コメントありがとうございます。コメント投稿機能を開設してすぐ1本いただいた後、3ヶ月以上1本もなかったので、そろそろ閉鎖しようかと考えていたところで、早まらなくて良かったです。過分な言葉をいただいてとてもうれしいのですが、本人はあまりよい遍路だとは思っていないので、ちょっと戸惑っている面もあります。速いことは必ずしも良い遍路とは繋がらないので、ゆっくりな人たちの方がゆたかな良い遍路ができると思いこむようにしています。速くていいのは費用が少なくて済むことだけでしょう。
うたんぐらで同宿だった細井さんは、同じ道を何回も巡ることにモチベーションが保てなくなりませんか、と言われました。たしかにこれだけの費用と時間を使えばほかの観光地や街道や風景を楽しむことはいくらでもできるし、そのことの方が意義や価値が大きいのではと思うことももちろんあります。でも、観光地巡りだけでは、楽しめないでしょうね。四国では全部が旅で全部自分が決めて全部自分が動く、このおもしろさが解ると、なかなかほかの所へは行けません。
歩く道は、確かに同じになってしまいます、脇道や、遠回りの道、山越えの道、昔の街道など、幾通りかの道があっても、5~6回歩けば大体の道は踏破できてしまいますが、でも出会う人は全然違う。今年は、最後の日に出会った55人の連休遍路さんを除いても、300人くらいの歩き遍路さんに出会い(見かけただけで挨拶できなかった人も含む)ました。ほとんどの人に挨拶できたし、40人くらいの人とは言葉を交わすこともできました。6年前までは素泊まりで泊まることが多くてそういうことも少なかったのですが、近年は同宿のお遍路さんの話を聞けるのも大きな楽しみになっています。
ほかの観光地には行けなくても、ほかの街道、札所巡りであれば全部自分の旅ができるのではないか、と7年ほど前に考えたことがあります。誰もが思いつく「西国33ヶ所めぐり」のガイドブック(JTB)を買ってきたのですが、失望でした。地図は札所近辺のものだけで、ルートも距離も全く示されていない、西国は車か鉄道で巡るのが当たり前なのだ、というガイドブックでした。以降四国以外のことは考えることもなくなりました。
ところが、今年四国から帰ってしばらくして聞くことになった一つの歌がきっかけになって、新たな旅を始めようと計画をしています。
山青く海青く 詩・曲 高石ともや
1 遠い南の 海の果て
極楽浄土を 目指して
老いた僧侶は 舟を出す
補陀洛目指し 死出の旅
2 ぼくらは今 旅に出る
真白な服に 着がえて
熊野は黄泉の 出入口
魂は 生まれかわる
山青く 海青く
心清く 一番札所
見上げれば 那智の滝
手を合わす 青岸渡寺
3 神の住む 社があり
仏の住む 寺がある
いのち信じて 歩き出せ
巡礼ここに 始まる
山青く 海青く
心清く 一番札所
見上げれば 那智の滝
手を合わす 青岸渡寺 CDは高石ともや事務所のHPから
購入可能