WALKER’S 

歩く男の日日

11日目 民宿旭(須崎市)~村の家(四万十町)

2015-07-01 | 15年四国の旅


 宿からスカイラインまで若女将に車で送ってもらって、6時32分、歩き始めます。風もおさまってすごく気持ちのいい天気です。すっきりくっきり四万十町の山なみも見えています。


 6時53分、武市半平太先生、の前にやってきました。10年前は判ってはいたけれどここまで来る余裕はありませんでした。でも「龍馬伝」を見るまで武市半平太がどういう人であったか全く知らなかったから、今回来たことに意味があるような感じもします。


 昨日雨が降っていなかったら長宗我部元親も見に行くつもりでした。高知屋から南へ700m、若宮八幡宮にいるはずです。


 7時52分、県道23号に合流するちょっと前、点線の近道に入るところに矢印がありました。ほんのわずかですが、せっかくなので近道を歩きます。


 県道23号に入りました、スカイラインは後半も結構なアップダウンがあり、10年前の記憶は的確だったことが証明されました。


 8時22分、合流ポイントから2800m、歩き始めから10.8km地点にあるヘンロ小屋に到着、103分29秒(時速6.28km)でした。朝一であり下りの割合が多かったので思った以上にいい感じです。10年前は最初の部分が違う道なので正確な比較はできないのですが、5分ほど今回の方が早かったようです。北側の23号と比較すると、ベストと比べるとスカイラインの方が2分だけ遅かったようです。来年はなずなに泊まる予定なので23号を歩きます、たぶんこれからもずっと。
 缶の中にキャンディがあったのでいただきます。今年16回目のお接待です。
 ヘンロ小屋では20分ほど休んで、8時40分に出発です。
 大間駅のところから国道56号に入り、100mほど進んだところにあるローソンで本日の昼食を調達します。スカイラインは十年ぶりに歩いたのでたくさん撮影したのですが、いつもの道に入るとてきめんにカメラに手が伸びません。


 9時43分、別格5番大善寺の大師堂の前にある柳屋旅館に到着、もちろん泊まるわけではなくてタイムチェックです。ヘンロ小屋から58分40秒、ベストより3分遅れでした。時速は6.32kmなのでまずまずではあるのですが、ベストの時は1日の最終盤だったのに6.68km、どれだけ調子に乗っていたんだと我ながら呆れてしまいます。
 大師堂に手を合わせ、すぐ出発、300m先にある道の駅で休憩することにします。
 いつもは柳屋旅館から出発するので、道の駅で休むのは初めてです。さっき買ったブロックチョコを食べながら25分ゆっくりします。この時間だと、この近くの宿を出発した人には窪川まで追いつくことはないだろうなとぼんやり考えます。
 10時10分、道の駅かわうその里すさきを出発します。
 10時45分、安和駅の近く、焼坂峠への分岐点に到着、柳屋旅館から41分06秒、ベストより2分半遅れでした。疲れてるようです、はっきりした自覚はないけれど。
 11時24分、焼坂峠からの合流ポイントに到着、安和分岐から38分06秒、またベストより2分半遅れです。安定した疲労感で動きが押さえられているというところでしょうか。


 11時33分、国道を離れて土佐久礼の町に向かう途中、初めて見る休憩所がありました。中にはベッドもあって簡易宿泊施設のようになっています。野宿の人にはうれしい休み処でしょう。7年くらい前にはこの近くの民家の庭先にお接待所がありましたが、それはなくなっているようでした。


 11時59分、ほんみみずとそえみみずの分岐点です。大坂道は最後の山道が通行止めになっているという情報があったので、今回は選択の余地なくそえみみずです。この道は3年ぶり、高速道ができてから歩くのは2回目になります。


 12時ちょうど、そえみみずの登り口にあるヘンロ小屋までやってきました。焼坂峠からの合流ポイントから35分49秒、ベストより1分遅れですが、3年前のタイムとほぼ同じ、いくらか動きは良くなったということでしょうか。
 ローソンで買った芋けんぴで腹ごしらえをして12時15分にヘンロ小屋を発ちます。


 12時21分、四国横断自動車道の下をくぐります。


 くぐると長く急な階段が待ち受けています。階段は苦手ではないけれど、ここの階段は特別、ちょっと怖いという感じもするくらいです。


 登ってきた階段をふり返ると、写真でもその怖さがいくらか伝わるくらいです。山がごっそり削り取られてしまう前は、もっと緩やかな山道が普通に続いていました。


 13時02分、そえみみずも中盤を過ぎたところで一瞬眺望が開けました。今日出発した横浪半島の方角です。
 山道に入ってからは3年前より明らかに動きは今ひとつです。


 13時30分、七子峠、七子茶屋に到着、ヘンロ小屋から73分56秒、3年前より4分の遅れでした。それなりに頑張れてはいるのですが、やはり前よりは溌剌とした感じがちょっと欠けている感じもあります。考えてみれば3年前は柳屋から出発したわけで、今回は柳屋まで15km以上歩いてきているから、これくらいの差が出るのはむしろ当然のことかもしれません。
 七子茶屋は数年前に廃業してしまったけれど、トイレ、自販機、電話ボックスは使えます。ここで、四国に入って初めて宿に予約を入れます。3週目の4つの宿(愛南町~今治市)に入れて全部受けてもらえました。ここのボックスでは7年前足摺の宿に入れると、北村、うしお、第一あしずり、三軒連続で廃業していて大汗をかいたのが忘れられません。
 13時48分、休憩なしで出発です、ボックスの中で休んでいたようなものですが。宿まで2時間くらいなので、ちょうどいい時間です。
 七子峠から2900m続く脇道は大好きな道の一つ、最後の宿で同宿の女性から好きなへんろみちはどこですかと訊かれて、即座にこの道のことを言えなかったのは少し心残り。一番好きなのは土佐と伊予の国境、松尾峠からの下り、とてもやさしい山道です。最初は苦手だったけれど、近頃は鶴林寺の登りも味わいながら登れるようになりました。改めて思い直すと、外国の方がよくいわれるように四国のみちは圧倒的に舗装道が多い、確かに舗装道は足の負担は大きいけれど、地道の方がかえって歩きにくいということもあります。焼坂峠はゴロゴロした石が多くて大嫌いだし、内子の運動公園に入る手前もぬかるんでいることが多くて歩きにくい。土佐の国分寺を出たところのあぜ道も雰囲気は好きだけれど、ちょっと乗りにくい道ではあります。
 脇道が国道に合流して300m先にある休憩所で一休み、ベストより1分半の遅れですからそんなに悪くありません。ここまでまだ一人も歩き遍路さんに出会っていません。札所もなかったから車遍路、ツアー遍路にも会っていません。自転車遍路にはいきなり後ろから声をかけられてびっくりしました。ああいうのはやめてほしいですね、返事を返す余裕もないし、放って置いて貰いたいものです。
 写真を撮る余裕もなく、10分ほど休んで、14時32分に発ちます。ベストタイであれば16時までに宿に着くはずだったのですが、なかなかそうはうまくいきませんでした。特に痛いところもないし、だるいとか疲れたとかいう感じもなくて、それなりの意欲を持って歩いていたのですが、35km以上歩いてきているし、山越えもありということで、最後の5kmはどうにもならなかったようで、時速5.8kmくらいしか出ていませんでした。まあ、前半の無理な1日であることは最初から承知のうえでした。


 16時04分、窪川駅の近くにある村の家に到着、6年ぶり、6回目の投宿です。今まではずっと素泊まりでしたが今回初めて2食付きで泊まります。


 同宿は若い女性二人連れと男性だったのですが、二組とも素泊まりで食事は一人でいただきます。男性が外食に行くとき玄関で女将さんに、中村で安くていい宿はないかと尋ね、女将さんがよく分からないと答えていたので、ぼくが首を出して、中村新館か民宿さくらがいいですよとアドバイスしました。

 11日目の歩行距離  45.3km
      歩行時間  7時間55分  ちょっと歩きすぎ
      平均時速  5.72km